そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

サリドマイド禍が日本を救う

2015-12-29 | 環境保護と循環
私がブログを始めて来年で10年になる。自書の紹介のため始めたものであるが、次第に書く場所を変えながらも、世の中とりわけ政治的な不条理に多く割いてきた。あまり自分の文章を、見返ることなく書き続けてきた。最近になりスマホを変えたが、そこにブログ内ランキングという項目があるのを知って、何が多く読まれているのかを知ることになる。そこで驚いたのが、いつまでも高位にあるのが、「50才を超えた超えたサリドマイド児から学ぶ」今年3月5日にアップしたものである。これには少々驚いた。多くの人々の中にサリドマイド児が忘れられずに残っているのである。わずか300人ほどの被害者であるが、この国が抱える諸問題を内包した象徴的な事件といえる。

日本という官僚国家は根底に『無謬性』というものを抱いている。問題なくことが進んでいるときには順調であるが、現実にはそんな事業も機能もなく、何処かに必ず破たんの芽を持っているものである。官僚たちはその問題の原因が自らの地位や名誉を傷つけることがない場所を探し出し、時にはねつ造までしてその場所に因果関係を擦り付けて、自らは存在し続けるのである。
その最も象徴的な出来事が、サリドマイド禍である。そして水俣の水銀公害でありカネミ油症事件であり無数の薬害事件である。そして数多くの環境破壊事業や補助事業や各種の指導事業である。受益者といわれる事業対象者の自主性など微塵もなく、国民は官僚の指導下に置かれ従うことだけを強制される。
それでいながらも、事業に問題が生じれば指導者はいつも正しいのであるから、受益者=国民は事業の損失を被ることになるのである。この構図は、長年農村に住んで直接従順な農民の言葉を聞いているので、極めえよくわかる。農民は基本的には、”お上”に盾突くことがないのである。農民の作付放棄と高齢化が進行するばかりである。
サリドマイド事件のように、問題が許容範囲を超えるとき初めて国民は気が付く。それでも為政者たちは責任を認めない、転嫁する、金で黙らせようとする。サリドマイド児のように50年を超えて異常姿勢などによる障害が噴出しても、解決済みと拒否をする。慰安婦問題のように。
彼らには自浄能力はないが、もしあればサリドマイド禍がこの国を救うことになる。

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