パリ郊外で2年に一度開かれる、世界最大の安全保障に関する武器展示会「ユーロサトリ2014」が、16~20日まで開催されている。これま
で武器輸出三原則を抱える日本は、小規模の部品程度の出展に留めてきたが、今年は日本政府の主導で、日本ブースまで用意されて
いる。
安倍首相が、原則禁止されていた武器輸出を解除したためである。日本もついに武器を堂々と輸出する国家になったのである。三菱重工、日立製作所、NECなど14社が製品を展示している。日本の死の商人たちである。
130カ国の軍事責任者が集まる、業者にとっては極めて魅力的な展示会、ユーロサトリである。
パリ市内では、武器商人の展示会に抗議のデモが行われている。「武器商人は人殺し」「子供たちを死に追いやるな」などのプラカードが掲げて抗議している。
デモ参加者の、「日本は戦後平和憲法と平和主義を掲げてきたが、極めて残念である。軍国主義国家へと歩んでいるように見える」という発言が突き刺さる。
安倍首相は、防衛整備の移転などと海外へ武器の売り込みを、みょうちくりんな言い方で取り繕うとしているが、実態は成長戦略の一環として、殺人のための兵器を売り込むことである。
これが積極的平和主義? これが平和憲法を抱く国家のやることであろうか? 「武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。」と、憲法で謳う国家のすることだろうか?