第651話 「嗚呼・・・懐かしのMUSIC、その11」

ここ最近はCDの再発がホント増えた。
少し前までは入手不可能な音源もCD化され再発される状況になり
嬉しい状況ですね。まぁここ数年はCDが売れない状況というのも
あるからだとは思うんだけど。
余裕ぶっこいて買わないでいるといつの間にか廃盤になって
入手出来ない状況になると思うんで、この手のCDは買うようにしてます。
んで今回購入したCDはKENZIの「ブラボージョニーは今夜もハッピーエンド」です。

このアルバムはインディーズで86年にレコードでリリースされたんだけど
それ以来再発はまったくなかった。
なのでヤフオクなどで高額で取引されてたアルバムなんです。
それが何とCD化され再発ということで私は早速購入しました。
まぁぶっちゃけ私はKENZIってそれほど好きって訳でもなかった。
しかし私の周りでは好きな人が何人かいた。
それではKENZIのことをちょいと書いてみようと思う。

KENZIは札幌出身のパンクバンド。最初はKENZIというソロ名義だったが
KENZI & THE TRIPS(以下、ケントリ)となりメジャーデビュー。
解散後はソロとなったがいつの間にかフェードアウト。
現在は再び音楽活動を再開してます。
KENZIはパンクと言っても結構ポップな感じもあり
当時はビートパンクという呼び方をされてた。
他にはTHE POGOもビートパンクという区分けをされてた。
現在はthe pillowsのドラムであるシンイチロウもケントリに在籍
していた事もありthe pillowsのオリジナルメンバーであった
ベースの上田ケンジもケントリに在籍していた。

私がKENZIを初めて聴いたのは高校を卒業して上京し
就職したばかりの頃だった。当時の私はメタル系やらエアロスミスやら
ストーンズやらドアーズなどを聴いていた。
しかし会社の同期に荒川氏という友人と出会ったことにより
私の音楽性が変化した。

彼は当時はスターリン、ローズローズ、スワンキーズ、THE POGO、
そしてケントリなどを聴いていた。
彼の家で色んな音源を聴かしてもらったんだけど
そのときにケントリのベストを聴かしてもらった。
そのときは私はピンとはこなかった。「ポップだなぁ・・・」
とか「声にクセがあるなぁ・・・」位にしか思わなかった。
後に彼とは親友になり二人してTHE STAR CLUBにハマり
彼と私でパンクバンドを結成することになるんだけどね。
その頃はもう「ブラボージョニーは今夜もハッピーエンド」は
入手出来ない状況だったと思う。そして私がパンクに目覚めて
ケントリの「奴をマークしろ」というアルバムを購入したけど
やはりピンとこなかった。

その後に私がバンドのメンバー募集で知り合った女性に
一目ぼれしたことがあったんですよ(笑)私が21歳の頃。
その女性の好きなバンドがSHADY DOLLSとケントリだったんです。
でもそのときもケントリにはピンとこなかった。

それから数年後に今は無いけど新宿のヴァージンメガストアで
ケントリを観たんです・・偶然にも。
何かインストア・ライブのリハをやってたらしく
「アナーキー・イン・ザ・UK」やら「爆竹GIRL」やら演ってた。
KENZIは眼鏡を掛けてたんだけど客は誰も見向きをしてなかった。
数年前なら大騒ぎしてる状況なんだろうけど・・何か悲しかった。

そして更に数年、偶然にも仕事場でケントリのドラマーと一緒だった。
一言二言しか話さなかったけど「本業はこの仕事なんだ・・・」と思った。
ちなみにシンイチロウでは無いよ(笑)
あとは青森の実家で久しぶりに再会した中学時代のバンド仲間の村口氏も
実はケントりを聴いてたのが最近発覚した(笑)
う～ん・・当時は知らなかったよ。

そんな訳で私はKENZIにはハマることは無かったけど何かと縁があった。
そして今回、幻のアルバムが再発されしかもKENZIの
東京デビューライブの音源もボーナストラックとして収録されてた。
改めて数年ぶりにKENZIを聴いてみた・・・。
やはり好きとは言いがたいけど当時よりは聴けるようになった。
ポップでパンクで勢いがあってイイんじゃないかと。
何よりも当時の年齢でコレだけやってたのは凄いことだと。

まぁ当時は時代もKENZIの音楽性に合ってたと思う。
でも今の時代はメジャーと契約してなくてもやり続けてる人が沢山いる。
年齢が40歳を超えても当時以上のテンションでやってる人もいる。
それだけでもエネルギーがいる事だし凄いことだと思う。
尊敬に値することだと思う。


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