ニュージーランド移住記録:みたび

移住は帰らなくてもいい終わりのない旅。人生そのものも旅。そして気づき始めたあの世への旅。旅と夢限定ブログ

ハワイ行:精霊の宿る谷

2017年12月14日 | ハワイ:ハワイ島

ダンとポーリーン・ルトケンハウス夫妻が

私財を投げ打って創ったハワイ熱帯植物園


谷なのでずっと下って行くと木々の間から

波しぶきが見えます
ダンが惚れこんだという海に続く地形


海に出る前に森の中にぽつねんと立っていた

ク(KU)の ティキ(Tiki)


ティキ

マオリ語と同じ

NZでは「子ども」とされることが多い、要は人を模った彫り物
ク(KU)はハワイの四大神の1人なんだそうな


この木は元々植物園に生えていた樹齢80年のモンキーポッドツリー
(※「この木なんの木 気になる木」と同じ種類の木!)
それをヒロの彫刻家ウィリアム・バーガスが精魂込めて彫った
まさにマスターピース


こんな守護神に守られた癒しと安らぎのイヤシロチ

すべてが在るべくしてここに在る
そんな気がしました。


夫妻の鳥小屋



鮮やかなオウムが静かに寄り添っていました。

私は夫婦仲が良く一生連れ添うといわれる鳥が大好きです。
夫妻もきっと切っても切れない仲だったんでしょうね。


ひっそりと立て札が立つ、人工的に開けた場所を発見

立て札によると、周辺は19世紀にはサトウキビ畑だったそうで
ポルトガル人、中国人、日本人、フィリピン人が働いていましたが、
20世紀初頭には人が去り、ジャングルとなっていったそう。


ダンと助手は深い藪を切り開いていく中でこの墓地を見つけました。
誰がいつ、誰のために建てたものなのかは知りようがないものの
「この墓を精一杯手入し、敬意を持って永遠に保存していく」
と記されていました。


どんな人生を送ったどこの誰なのかはわからなくても、
彼らが最高の場所で最高の形で永久の眠りにつけることは
まちがいなく、葬られた人にもそれを護る人にも感動しました。

こんなに素敵な場所


目の前に広がるオノメア湾

ごつごつした岩の間を白い波が渦巻くような場所
一瞬たりとも同じ表情のない自然の美しさと厳しさと。


これは双子岩(ツインロック)で、日本でいう夫婦岩。

ここにはかつてカハリイという先住民の村がありました。
ある日、多数のカヌーが沖合いに現れ、襲撃を恐れた
長老たちは1組の若い恋人に身を賭して村を護るよう託しました。
2人は一晩で岩となり、その周りには危険な潮が渦巻き
カヌーが近づけなくなったそうです。


これは園の入り口付近にあった鐘

かつてここには古い教会があり、園の案内所に使われていましたが
1988年に焼失。鐘は園の始まりの記念になりました。


目に入って来るすべてのものにストーリーがあり

それを記して訪れる人たちと分かち合い、
ここにある全てが大切なものであることを教えてくれます。


それはまた人でも、ありとあらゆる生き物でも同じことで
ひとつひとつが、ひとりひとりが有名無名にかかわらず

大切で尊いものなのだということに気づかせてくれます。


そんな優しさと祝福に満ちた谷
それを形にするために情熱も私財も捧げた夫妻

園全体に立ち込める神聖さは精霊が宿るからなんでしょう。
なんとも清浄で平安で、「地上の楽園」というガイドブックで
使い古された死語が、ふと息を吹き返すような場所でした。


緑の深さと海の広さと波の白さと

全てがただただ美しい場所


夫妻の情熱と努力と先見の明に

心から敬意を表します。
この地を永久に残してくれてありがとう、
ダン&ポーリーン

コメント
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