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ロミオとジュリエット

K-バレエの「ロミオとジュリエット」。(実は3日も行ってました

Kならではで、いくつかのキャストパターンを観たけれど、どなたもそれぞれ、本当に素晴らしかった!この辺のことはまたそのうち書くかも。

バレエの「ロミオとジュリエット」は長らく馴染みの薄い作品だった。一番の理由は~人間ドラマだから(笑)。王子様も王女様も妖精も悪魔も出てこない。いわば昼ドラのようなイメージだったんですね。バレエに求めるものが猫の場合、非日常!なので、特にそうなんでしょう。昔はおこちゃまだったということもありますが。
いーかげん歳になってくると、昼ドラでもなんでもこーい!という余裕も出てくるし、純粋なLove storyも、もはや非日常になるわけで、今回はとても楽しめました。いや~ホントにあんなに一途になれたら、結果はどーであれ、すっきりするだろうな~~(危険思想?)

このお話、当事者だけでなく実は関係者みんなが少しずつ不幸の歯車を回してる。
そもそも仲の悪い両家があるのも問題で、若い二人を理解してるかのよーな神父さんだって、人をだますよーな計略を授けるのもどーかと思うし(葛藤はあっただろうけどさ)、おかげで仲間の僧まで亡くしてるし・・・。「何も悪くない」と主張するパリスだって、ロミオが帰ってきたときに争わず、“まーまー俺の気持ちも分かってよ、一緒に弔おうじゃないか・・・”とか、心の広いことを言っていれば、そのうち彼女が息を吹き返したかもしれないじゃない(その後は修羅場かもしれないけど)。少なくともナイフなんて持ち込まなければ、ジュリエットがそれを使わなくて済んだかもしれない。あーいった場所には他に物なんて少ないのだし、死のうと思ったって簡単じゃなかっただろう(他の棺おけの角に頭をぶつける位か?)。そうこうするうちに誰かに見つかって、とりあえず命は取り留めたかも・・・。

と、タイミングとか、ほんの少しのことが悪い方へ悪い方へ重なって、あの結末なのよねえ・・・悲劇だわ・・・。

これだけだとなんだか救いがないので、美術とか音楽のことを・・・

今回の装置で大掛かりなのは、中二階のようになっている部分と大きな階段が2つ。主に階段の位置をあっちにやったり、こっちにやったりで、場面を上手に使い分けていると思った。大きな階段が動くといえば、ミュージカルの「レベッカ」でもあったけど、違うのは客が見ている間は動かないことか。で、その場面転換のための暗転が、その前のシーンの曲の途中から始まったりするので、流れが一気呵成というか、滑らかなんですね。繰り返しの多い曲もあるのですが、まるまる全部踊らないので、その辺もさっぱりします(ダンサーの皆さんも省エネモードです 笑)。

キャピュレット家のパーティシーン、床に光の模様ができていたのね(上の階から観て分かったことですが)。スモークが炊かれていたのも、遠目に見て気がついたこと。全体にダークなイメージがよろしいです。ソフトバンクのCMでメジャーになった曲は、版によっては確か「甲冑を付けた騎士たちの踊り」となっていることもあるようで、K-版はそのイメージがあるのかもしれせん。パーティ客の踊りは、ちょっと夏に観ていた「ダンス オブ ヴァンパイア」のパーティシーンを思い出した猫(ひじから上に腕をあげてステップを踏むあたりが・・・)。

曲の原題と同じ?なのは、ジュリエットが薬を飲んだ後の、ジュリエットの友人たち?お付?の女性の踊りも。「百合を手にした娘たちの踊り」という曲を忠実に表現したのかな~と。全体的にくまさん♪の作品は元の音楽に忠実なところがあるので、この作品にもそういった特長(←わざとこう書く!)があるのでしょうね。

プロコフィエフのロミオとジュリエットはバレエ向けのと、組曲とあるらしく、どこがどう違うのかよく分からないけども、猫が持っているCDと導入曲からして違っていた・・・(K版として何か編曲してあるのかどーかも分からないが)。のっけから派手な不協和音の部分から始まるんだもんにゃ~(いきなり先行きが暗いよorz)。その後も各キャラクターを表すメロディが、少しずつかぶるよーに流れていくのも興味深かった。DVD発売の折には、ぜひこの導入曲から入れて欲しいものです。

演奏も管楽器の種類が多いのか、マンドリン(ギターじゃありませんよー!)の方もいたりして、前より大編成な気がした。初日はちょっと不安定に思えたけど、後はそうでもなかったかな~。

長くなったので、一旦ここで終わります

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