のら猫の三文小説

のら猫が書いている、小説です。
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新しい子猫たち No.1840

2021-04-30 00:22:30 | 新しい子猫たち 
院長代行の奴は 自身も 医師なので 自分の大阪の病院でも産婦人科があって、そこで念のため 診てもらう事にして

その場 はバアサンに頼んで 母屋で泊めてもらう事にした


翌朝 それぞれお母さんと一緒に 娘さんたちは 大阪の病院の 産婦人科に行った。診察は 簡単に終わった。エンゼルホープ病院本院から 綿密な検査結果 が ドーンと送られていたからだ。比較できない程 多岐にわたった 検査をしていた。


院長代行の奴 には エンゼルホープ病院本院の産婦人科の大先生 から 電話が入っていた。

検査資料を送らせたよ、君なら自分の目で確認したいと思うだろうからね。二人の体調は良好だが ある不安 が彼女たちにあり、それが唯一の懸念材料だった。君が出来て、私には出来ない事はある。それはよくやったね、ありがとう、これからも気をつけてね、 と彼女たちに言ってあげる事だよ


大阪の病院の産婦人科の奴は 大先生の診察 検査結果に圧倒された。ここまでするか という検査だった。院長代行の奴もちょっと目を通した。超音波の画像も見た。


院長代行の奴は 彼女たちに それぞれの 母親の前 自分の息子たちの前 で 大先生から言われたような 言葉を 少しは変えたが 同様の言葉を彼女たちにかけた。彼女たち そして母親には 安堵の表情が広がっていった。


それを見て 院長代行の奴は思った。


猫の奴 どこまで仕組んでいるんだ 

新しい子猫たち No.1839

2021-04-29 00:14:56 | 新しい子猫たち 
院長代行の奴は 私たちも挨拶に行った方がいいだろうな、まずは二人のナレソメでも聞こうか と言ったら、奥さんになる予定の姉ちゃんたちがそれぞれ 私の母親が近くまで来ています。父親は早く亡くなりましたというなり、呼んでもいいですかと聞く。正しく否応なしだった


二人は 母子家庭の姉ちゃんたちだった。母親は 直ぐに飛んできた。ナンダカンダと身元調査も出来ず、まあまあ と挨拶を交わした


母屋のバアサン は 軽い食事をサッサと注文してくれて 一杯 飲みながら 話をすると


口が軽くなった 母親たち から 思いがけない 話が出た


二人の姉ちゃんの母親たちは それぞれ心配していた。院長代行の奴は 地方の名門の出、東大医学部出身の秀才、二人の息子も東大の秀才、資産家の姉ちゃんとの結婚話がきっと出てくる、遊び相手が妊娠しても 降ろせ とか言われないか、 それでは私と同じ状況になると心配していた。


挨拶と云うよりは 相手の覚悟を聞きに言ったと云うのが正しい。二人の息子たちは それぞれ 私の命をつなぐ まだ見む子供たち、にそんな事を云うような奴は人間ではない、二人で頑張っていきたいと それぞれ言った。ただ 貴方のご両親の承諾はどうするのと 聞かれて、ある人から言われた計画がありますと云って、今回の電光石火の話となった。


院長代行の奴も奥さんも 口をあんぐり のまま 何も言えなかった。 漸く 気が静まり、院長代行の奴は猫に言った。

君が仕組んだのだね。


猫は院長代行の奴と奥さんの心に言った。

二人は芸能界にちょっといたけど いい娘さんだよ。家柄がドーダと云うよりも 二人が自信を無くした時に励ましてくれた。誰も が自分より賢くみえる、失意の時に 二人を励ましてくれた。二人はそれで自分の生きる道を見つけた。これ程いい奥さんになる娘さんはいないよ。


母屋の奥さんと云うか バアサン は 軽く 猫に言った。 アンタの勝ち、

だが 本当の勝ち は 素晴らしく成長した息子たちと 素晴らしいお嫁さん そしてまだ見ぬ お孫さん まで一気に出来た 貴方たち 二人 かも しれない。家柄がドーダ でカスを掴む 人たちもいるんだからね と 二人に言った。

新しい子猫たち No.1838

2021-04-28 00:07:47 | 新しい子猫たち 
息子たちの卒業が近づいてきた。二人は二卵性双生児の双子だった


院長代行の奥さん に 好きな人がいて、結婚したい。お父さんにも 報告したいと連絡が入った

アイツも ちょっと 早いかな と思いながらも 待っていると


二人は どことなく お腹が大きい アイドル三人組の片割れの姉ちゃんたちを連れてきた。


院長代行の奴が聞くと エンゼルホープ病院の産婦人科の誰々先生に聞くと、今は少しなら動いていい と許可を貰ったのでと云う。誰々先生は 日本の産婦人科の伝説中の大先生。先生は 別に形だけとは云え 正式な結婚をしておいた方が 奥さんも安心するだろう、お父さんはあの人だね、反対する事はあるまい、私で良ければいつでも話するよ と云ってました と 息子たちは云う。出産予定日まで大体同じ。


就職も色々と考えたが 香奈ハイテクのみんな が よくしてくれるし、社宅扱いでジブシティーのマンションまで用意してくれて 家具と電化製品まで みんなからの結婚祝い として用意してくれている。彼女たちもよく知っている人たちだから。 と云う。


院長代行の奴も奥さんも否やを云える状況ではなかった。お嫁さんのご両親に挨拶に行ったのかと聞くと、挨拶に行こうとしたら、向こうから 来てくれた。 戸籍だけちゃんとしたらそれでいい、結婚式はいつでもいい とまで言ってくれています。

新しい子猫たち No.1837

2021-04-27 00:41:15 | 新しい子猫たち 
二人の息子たちは 母親 から 大阪の家の鍵のスペアを預かっていた。ナニかあった時に 直ぐに入れるようにしたい と云うのが表向きの理由


ただ院長代行の奴もそうしなさい と云っていた。コイツは 知っていた。院長代行があの話をした時も 猫は ニャーニャー と云っていた。猫の話はこの頃 話しかける 相手の 心の中にダイレクトに響く。猫語理解が優れているコイツでも 断片的にしか分からず、横で聞いていても詳しくは判らない。どこで息子たちの心を知ったのかはよくワカランのだが こっそりと相談したい事もあるのだろうと思っていた


院長代行の奥さんも この元気になった、母屋の奥さん の付き添いで ナンダカンダと地域の有力者たちの家に行ったり、会合に出たりするようになっていた事もあった


あの奥さんの家にも地域有力者が訪ねてきた。院長代行の家は本来 離れ なのにいつの間にか 奥さんがいつもいる家に変わっていた。当然 猫もその場にいて 思わむ病気を猫が見抜いて、大事にならなかった事も度々だった。猫は有名になっていた。黙って座れば ピタリと潜在的な病気を見つけると言われていた。そして出かけてくる人たちは ジイサンやバアサンたち。病気になってもオカシクはない人たち。猫は この奥さんの心にも働きかける。命拾いした人たちが増えてきた。不思議な猫と云う事に神話も出来たが あの奥さんもみんなにとって 貴重な存在となっていた。


あの奥さんは カヨコファイナンシャルの奴が顧問税理士みたいな存在になっていて、レアメタルからの定期的な収入をベースに幾つかの財団とか会社を作った。地域の人たちを助ける介護の会社だったり、児童を預かる会社だったりした。その人たちへの援助をする財団を作っていた。運営は 加代子教だったり 恵教の人たち そしてリトルホワイト関係の会社に任せる そのように税務ゴロが仕組みを作ってくれていた。 命拾いしていった人たちも 少しは寄付をした。カヨコファイナンシャルだったり、リトルホワイト系の奴らが税務の相談にのって、これらの財団の規模は大きくなり 奥さんも忙しく、院長代行の奥さんまで付き添いで忙しくなっていた


息子たちがいつ来たのかは誰にもわからないのだ。そして いい時は 父親とか母親には 話はしない。アイドル三人組の片割れの姉ちゃんたちと親しくなったりしているのも 院長代行も奥さんもよく知らなかった。まして バイトの筈が 貯金まで ごっそり溜まっている事は全く知らなかった。仕送りは 依然として そこそこ送っていたのだ。

新しい子猫たち No.1836

2021-04-26 00:38:17 | 新しい子猫たち 
未来エネルギー は レアメタル の恩恵 をまともに 受けていた。隠し財布とは言わないものの香奈オフィスからのレアメタル 絡みの金が流れ込んでいた。特許とか研究に対する お金ではあったが 香奈オフィスの税務ゴロにとっては 隠し財布と云う面は確かにあった。香奈一族の隠れた会社ではあった。香奈個人資産としての香奈ファナンシャルはもはや有名すぎるのであるが 徹は香奈の旦那 そして昔は日本の上場企業の経営者としては最高額の報酬を貰っていた。その記録はチマチマとした今の日本では破られていない。徹は当時は高配当と知られていた、資源開発の大株主でもあった。徹個人と云うよりも 徹担当の税務ゴロは色々と小細工をしていた。徹 関係の会社 財団は徹も詳しく知らない程あった


レアメタル関係の特許使用料 は この組織とジブ総研のエネルギー研究所に流れ込んでいた。ただエネルギー研究所は資源としてレアメタルに特化して、資源関係を含めて 広範囲のレアメタル関係の特許 及び 研究 はむしろ 未来エネルギー が担当していた。紡績の中央研究所 とか 化学の研究所 そして製薬の研究所 海外の研究所とも 合同で研究し、特許も複雑に分担していた。


ただ これからの特許そして研究を活かす 事は 徹があまり積極的でなく、資源の大ボス まだ生きていたのかと言われる程の 伝説の人である徹 に これらの研究を活かす 企業活動をしよう、関連企業をフルに組織立てて 活かそう と提言できないのだった。こっそりと計画していたものはあったが 誰が徹に話するかとなると そこで止まってしまう


会社としては 金が流れ込んでくる状況はあったし、世界有数の資産家の香奈の旦那でもあり、徹 個人としても資産は山のようにある。徹も今更ゼニがドーダとは思わないのだ


ただ徹 が社内で 政則君も勝さんも下からの意見をよく聞くようになって香奈ハイテクも変わったね とか話をして 周囲も恐る恐る これらの計画を提言すると徹も反対できないのだ


新しい計画を香奈ハイテク周辺企業と打ち合わせできる人たちをバイトの筈の二人が盛んに動いて確保してくる。ナンダカンダと折衝までしている。徹も二人が頑張っているのに ワシはもう金はイラン 余計な事だと云えないのだ


そしてレアメタルの医療用途での使用は進んでいたし 一般科学分野での使用の目途も経ってきた。ゼニ儲けだけの企業活動ではないと徹も知っていた。


一番 大きく変わったのは 徹 であり 未来エネルギー研究所と云う組織だった


あの二人 が個人としてした仕事と云うか成果ではなく 組織として本来 持っていた 可能性の扉

を二人が叩き、それを組織全体として気が付いたと云うのが正しいのかもしれない。


そして香奈ハイテク群そしてその関連企業 が一体と なって 活性化していった。そしてジブ傘下の大企業だけでなく ジブの新宿傘下の中小企業 リトルチャグループ が出資していた企業群、そしてジブシティ の近くに存在していた企業群、香奈特別保証が出資していた企業群 など混然一体となって活性化していった


あの二人 は起爆剤となったのは事実でも これは二人がした仕事とは言えない、しかし あの二人がいなくては こんな爆発的な状況は生まれなかった。香奈ハイテクはチマチマした会社ではなく二人にはごっそりと報酬を出した。契約がドーダとは言わなかった。特別ボーナスをドーンと出したし、周囲も この二人の起爆剤としての役割を認めていた