のら猫の三文小説

のら猫が書いている、小説です。
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新しい子猫たち No.1664

2020-09-30 00:30:40 | 新しい子猫たち 
彼の奥さんの父親には リトルホワイト関係の財団、前科者更生組織の人たち そして 陽太親衛隊の奴らがよく来るようになっていた


リトルホワイトにはアーダコーダとは聞けない、このジイサンは教えてくれる。それに飯も食え、ジイサンの家と云うかフロワーには空室も多い 元々ジイサンの傘下企業の奴らの訪問を当初考えて、ホテルの部屋みたいな部屋を作っていた


地下には温泉もあるし 飯は 香奈の隣のレストランから配達してくれる このレストランは世界の星付きのレストラン以上の飯を作ってくれる


普通と云うか一流ホテルよりも もっと凄い設備 しかもタダ


陽太とかリトルホワイトには挨拶程度で終わるがジイサンにはゆっくりと相談できるのが大きい




新しい子猫たち No.1663

2020-09-29 00:00:49 | 新しい子猫たち 
実際には神幸グループが動いて、潜在的に陽太親衛隊への支持を彼らに認めさせ、地域公益法人の地域を広げるなどをして対応した。陽太と云うか陽太親衛隊の政策への支持基盤はそれで増やしたのだった。もっともリトルホワイトの消極的な賛成がないといけない。リトルホワイトの恐怖と云うか影響力はこれで拡大していた。神幸グループは陽太親衛隊ではない外様みたいなグループで、彼らの為でもあった。


神之助は古いタイプのジイサンとなり、親類の神幸を突き放す事は出来ない。例外として彼らの地域公益法人からの運用も請け負い、福祉施設も神幸側近が動いて、元々地域振興は神幸の得意分野でもあったし、地盤の九州は、リトルキャット九州が地元の隅々まで進出して調整は簡単でもあった。リトルキャット九州は半導体分野では突出しているが 農業、漁業までカバーしている複合的企業、全体としては 副社長は大きな農協の実力者にして地方の名家、このジイサンが全体としてカバーしていた。社長は東京に行く時に このジイサンにはちゃんと頼んでいた。


ただ陽太親衛隊の影響力は強まった


香奈ファイナンシャルも企業の基盤としても 陽太親衛隊の選挙区だけでは実はなかった。ビジネスに選挙区がドーダは関係なかった。元々気にはしてなかった


同じ地域で陽太親衛隊の選挙区とそうでない奴らの地域振興と福祉対策が変わると云う奇妙な事態は避けられた


陽太親衛隊の奴らは 選挙区以外の人にも分け隔てなく対応していた。リトルホワイトも見て見ぬ振りをしていた。


彼の奥さんの父親はこうした対応もスムーズに進め、地域間協力も進めやすいようにした。福祉の原点として 困っている人に分け隔てなき対応しようとする 陽太親衛隊の奴らを支持した、リトルホワイトも判っているよ、ただ選挙区対策はそれとは別にちゃんとしていればいいんだと彼らにも言った。綺麗事だけ言っていればいいんだと思わず、選挙区対策は ちゃんとしろ 綺麗事とか建前は大切、しかしそれに酔ってはいけない と リトルホワイトは言っているだけだよ。


陽太親衛隊の奴らは いい奴が多いが、正論、建前に自分で酔ってしまう、するべき事は綺麗な事だけではない と云う事が判らない、それをリトルホワイトが憂いていただけ と彼の奥さんの父親は言った。軋轢と云うよりも 彼らの陥り勝ちな心理の罠でもあった


新しい子猫たち No.1662

2020-09-28 00:00:45 | 新しい子猫たち 
陽太親衛隊の奴らは リトルホワイトを先生と呼んで 云う事は聞いた。しかし軋轢はあった。リトルホワイトは 綺麗事の建前は言わない。


陽太親衛隊の奴らの地元だけの利害を中心に考える、選挙に当選するためにナニが必要かを考えて、彼らに忠告する。地域公益法人は そもそも陽太親衛隊の奴らのためだけに作ったのではなかった。ただ投機の神様の神之助 以外の運用では あまり儲からない、システムとして運用できる建前だったが 投資とか運用もそんなに楽ではない。それに公益法人だけに ナニに投資していいものではなかった


リトルホワイトは香奈ファイナンシャルに地域投資を促した。元々陽太のカミカミファイナンシャルは乗り気だったが、残念ながら組織としては未成熟、保有株式は冶部一族絡みの一部上場銘柄に特化していて、そこに少しの成長銘柄だけの 本当の投資法人だった。香奈ファイナンシャルは成長企業を中心として、内部スタッフは多い、税務とか管理そのものも引き受ける。銀行出身の税務ゴロ、管理スタッフを多く抱えていた。ジフ゛総研の意見も聞きながら、地域振興を図った。もっとも陽太親衛隊の奴らの地元だけ。商売なので多少地域は逸脱するが中心は陽太親衛隊の地元だった。


お友達だけ 利害関係者だけ の振興ではあった。そして福祉関係の拠点もここに置いた。


リトルホワイトの考えには陽太親衛隊の奴らは 感服したが、奴らは公正正直がモットー、選挙区以外の人にも相談に乗る。地元以外から福祉施設に来る人も拒まない。リトルホワイトはそれでは票にならないと云うが 福祉を大切といいながら 地元だけでは理屈にならないと奴らは云う、リトルホワイトはソイツラにはそこの選挙区に政治家はいるだろう、動かない奴らを選んだ奴らの責任なんだから ほっとけ と云う


綺麗事の建前 は 所詮 建前 とリトルホワイトは言うが、陽太親衛隊の奴らは 近くの人たちも世話をして、相談にも乗る。ここにリトルホワイトと陽太親衛隊の奴らとは若干 軋轢があったのだ。


新しい子猫たち No.1661

2020-09-27 00:00:00 | 新しい子猫たち 
陽太親衛隊と呼ばれていた 陽太に触発されて政界に出てきた 奴らの選挙基盤は今は充実していた。リトルホワイトの総合的な判断で地域公益法人を作り、ゼニ目当ての奴らを集め、選挙資金を確実にした。地域公益法人の金でないと神之助は動かない、陽太親衛隊の奴らの地元にこうした地域公益法人を作った リトルホワイトの目算は当たった。


リトルホワイトの期待していない事があった。前科者部隊の更生に陽太親衛隊の奴らは丁寧にそして真面目に取り組んだ。前科者部隊はこれに感激した。 表に立てないが影に回って応援した。今まで浮ついてキレイごとに終始していた奴らの選挙の裏が充実していった。


元々 陽太が引退したのも 陽太親衛隊の奴らの選挙が危ない、テコ入れしないと選挙に通らないと陽太が悩んだ所為でもあった。陽太は奴らが可愛かった。


ただ陽太も永遠ではない、いずれ 奴らの地元を回れない日が来る。それで陽太はリトルホワイトに頼んで、地域公益法人なる組織を作った。敷地内を含む選挙区は所詮モデルケースだったが、そこの地域公益法人は 神之助に頼み、ごっそりと利益を上げた。そして陽太親衛隊の地元にも地域公益法人を作った。地域公益法人は運用は出来るし、この運用原資にある程度の出資が出来るようになっていた。ゼニが大切の奴らは陽太親衛隊の奴らを支援しないではいられない。支援すれば この地域公益法人の運用に絡んで儲けが出てくるようにリトルホワイトはしていた。実際にゼニ儲けが出来る。しかも陽太親衛隊の奴らは いい奴が多い、浮世離れの綺麗事と以前は馬鹿にしていたがそれを支援するのは建前としては綺麗、そして神之助の運用でゼニがナンダカンダと入ってくる。


これで陽太親衛隊の奴らの選挙資金は入ってきた。前科者部隊は選挙の裏側、どぶ板選挙を実際にした。そして 陽太親衛隊はあくまで、福祉大切を実直に訴えた。陽太も初めは応援に来た


ナンダカンダもあって、今は鉄板の選挙区とか言われるようになっていた。



新しい子猫たち No.1660

2020-09-17 01:03:37 | 新しい子猫たち 
リトルホワイトは 本当は国際的な心理学者とも云え、 親友と云えるかは微妙ではあるが天野と話すので精神医学にも強く、経済とか政治学とは離れて、人間関係としての理解が 物事のベース。それぞれの専門家はリトルホワイトの事務局にもいた。才能ある人たちをどう使うかをいつも考えている 猫だった。


ただリトルホワイトの発言の含みはとても多く、しかもリトルホワイト自身が自らの恐怖伝説を上手く使っていた。リトルホワイト事務局の幹部でもリトルホワイトが本当にナニを考えているかは 判らない。リトルホワイト自身がそのようにしている面もあった。


しかし 彼の奥さんの父親は リトルホワイトに言った。簡単に幹部たちに 全て判ってしまうのも問題だろうが あまりにも不明では誤解も生まれるし、ある程度は意思疎通が図らないといけないのではないか。


リトルホワイトもそれもそうだ と思い、意思疎通のために 彼の奥さんの父親経由の質問に応じる事にした。これが彼の奥さんの父親が リトルホワイトの組織に対して最大の貢献と云えるのかもしれない。リトルホワイトの事務局内部の意思疎通が大きく進んだのだった。


彼の奥さんの父親は厳しいだけの人ではなく、古いタイプの親分肌でもあって、そこに人間味が出ていた。ここで一気に組織としての一体感まで出たのだ。私益を求めないのは大切だが、ギスギスしずきてもいけない と彼の奥さんの父親も言っていた