のら猫の三文小説

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新しい子猫たち No.2256

2022-07-18 00:19:01 | 新しい子猫たち 
二人のジイサン達と棋士が作った会社 実質運用会社なんだったが 将棋関係のイベントとか ジブシティーの将棋道場の顧客 つまりジイサンバアサンの将棋指導と云うか話し相手に 若い棋士とか棋士の卵の奨励会員を紹介する 部門も当然出来た。そして意外な事に 二人のジイサン達が大きくした会社から 頭キレキレの社員たちが派遣されてきて 管理室みたいなものが出来て ここが近接の中小企業への投資 経営指導なんかをするようになった。あの将棋の強い子のAIに基づく運用は当然していた。ただAI運用の場合は 年間利益は顧客に渡す、それを投資資金に更に充当する事は原則しない。神之助系統の証券会社の鉄則 神之助自身の鉄則といってもいい。この利益がほぼ運用金額に匹敵していた。

二人のジイサン達は この会社の利益の2割は配当に回す事を決めていた。配当を出すまでに、ある程度経過していたので 配当金額は多い。初めの経緯から あの棋士が筆頭株主になっていて 配当は当然一番多いのだった

ゼニの部分はさておいて 敷地内の将棋道場に来ていたジイサンバアサン達もヒマなので この管理室の頼みに応じて 自分の知っている分野でのアドバイスなんかするようになった。元々 ジブトラストと治部一族に近い人たちが当初のジブシティーには多く、後継者に任せて 楽隠居の積りでジブシティーに越してきた。体元気で頭は冴える しかし ジブシティーの 呪い と云うか この地域から離れると 魔法の効果は無くなるので旅行といっても 一泊二日程度しか出来ない。一週間程度旅行してヨレヨレになって帰ってきた人がいて、元に戻るのに1年以上かかった。それを見ていた人たちは簡単にはココから離れられない。する事もない。飯はこうしたクラブに行けば食える。そして配達サービスもある。家の掃除等とかはニコニコサービスがやってくれる。買物も同じ。する事がない。要するにヒマなのだった。

二人の息子たちが 管理室に社員を派遣した狙いはこうした人たちの蓄積したビジネス経験を聞いて自分のものにしろと云うものだった。あのジイサンたちが仲が悪いのに息子を後継者に指名せざるを得ないのは 息子たちは若い時の自分に似て、いやもっと人使いは巧いのだった。親子喧嘩もゼニ勘定になると別になるのは 皮肉な事に親子共通だった。まあこれが治部一族に共通していた事でもあった。

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