ミスター と呼ばれた 猫 は飼い主の兄ちゃんとその家族を自分の家族のように思っていた
この猫 へのエサ の手配 は、いつしか リトルチャのアメリカ代表オフィス が担当する事になった
アメリカ代表オフィス からの運用委託 と云う形で一部の資金は出すようになっていた。
ブラジルのジイサンもしゃない と認めていた。この猫への対応をアメリカ代表オフィスがする事になったからだった
ニューヨークの運用会社には、気の利いた奴はいないのはブラジルのジイサンは、いやと云う程実感していた
ゼニ儲けは下手なのに、なまじの学歴を鼻にかけて、気が効かん奴しかいない。場所も離れているし、あの猫の面倒を見てもらうのには、アメリカ代表オフィスの奴らに任せるしかなかった。そのゼニの負担をするのだから、儲けも渡さないワケにはいかなかった。
もっとも世話と云っても、猫が直接 ペットショップとあるデパートの肉屋にメールで注文して、ゼニはアメリカ代表オフィスが支払っていた
あの猫は稼ぐので、高級カリカリとかローストビーフ程度は毎日でも 山のように食えたが、そこは猫も考えて
週に数回程度にしていた。
あの兄ちゃんと家族のために、ビーフステーキ用の肉も追加したり、デパートのギフト券まで配達してもらった事もあった
あの兄ちゃんは、最初は嫌がったが、子供たちは喜び、奥さんや家族の服まで買えるようにしていて、猫も僕のお礼の気持ちだから遠慮なく受け取って欲しいと兄ちゃんに言っていた
兄ちゃんは、飼育料として貰う金には手を付けず、銀行に貯めていたのを猫は知っていた。