新しい子猫たち No.１８７１

この女の子の発想していた　新しい布石は　老師がその後　発展的に拡張していった。この新しい布石　は　老師と　最新のAIと云うか　ソフトが　これを支えていた。


老師　と最新型　AIが　この理論的な柱となって　女の子の新しい布石の完成度を高めていた。しかもこの時は女の子は老師の家と云うか、カナオフィスチャイナの責任者の家に泊まった。　この家には高性能のパソコンと云うよりは　もはや最新型のコンピューターがあると言ってもよかった。そして　老師はこの時は碁三昧の日をおくり、女の子と一緒に研究していた。女の子は、日一日毎に強くなったと言っても良かった。


女の子が勝ったと云うよりも　この新しい布石が圧倒していったとのが正しい。女の子も　この布石の完成度を試したいと云う意図が強く、いつもの　碁はお互い　楽しむものと云う　接待碁のような姿勢よりも強かった。それにあの女の子も　本音では負けず嫌い。しかも相手は強い、自分と老師とで研究した碁を思い切り試せると思ったし、老師もそう言っていた。

新しい子猫たち No.１８７０

この国際棋戦のスポンサーは大事、あの女の子を特別採用棋士として　老師が示唆するような　待遇として　認める事にした


このスポンサー　も　参加するように働きかけた。主催枠の推薦棋士として本戦入りして戦う事になった。


それに　あの子がいくら強いとは云え、熟練のプロの棋士たちがコロコロと負ける事はあるまい　と思っていた。


それでも幼く　可愛い　女の子　が　映っている　ポスターは大評判だったし、スポンサーも一気に有名になった。中国の囲碁専門のテレビ局もいつもは決勝程度しか放送しないのに　この子が出る対局は放送しだした、日本の香奈チャンネルの囲碁チャンネルで　この子の対局は全試合放送したいと言って放送した。中国からのアクセス数は膨大と言われだした。ネットテレビとは云え、この影響は大きい、しかも　この子は勝っていきだした、慌てて放送したと云うのが正しい。

新しい子猫たち No.１８６９

老師も猫なので　好き嫌いがはっきりとしている。老師にキライと思われると　老師の意見を聞きたくても聞けない棋士は多い。


老師の最愛の弟子と云える　あの女の子の対局は　あの女の子が幼くて可愛い事もあって有名になった。対局した　あの棋士は、色々と老師の意見も聞けて　最近好調だった


あの女の子と対局したいと思う棋士は増えていた


もう一つ　中国開催の国際棋戦の有力なスポンサーも　この会社が主催協力している棋戦に出て欲しいと思った。ただこの棋戦にはアマは出れないシステム、あの女の子を中国棋院の棋士にしてしまえばいい。あの世界トップクラスの棋士との対局は僅差だった、それだけの棋力はあるだろうと中国棋院にプレッシャーをかけた


中国棋院は特別処置として　有力棋士を日本に派遣して　あの女の子と対局して、棋力を判断する事にした。老師も反対しなかった。あの女の子にもいい経験になるだろうと思ったらしい。


そしてこの対局は中国のあるテレビ局と　香奈チャンネルの囲碁チャンネルで同時放映された。結果はどちらも僅差で１勝１敗に終わった。


帰ってきた棋士の話では　強いのは前から判っていたが　対局すると何故か棋力が上がったような気がする。不思議な存在にあの女の子はなっていると言った。中国でも最初は初段でブロ入り、あの子が初段の棋力がないとしたら　我々が九段とはとても言えない。初段とかのレベルはとっくに超えているとの話。中国棋院もそれは認めていた。ただ日本の幼い女の子を特別処置とはいいながら棋士としてもいいのだろうかと悩んでいた

新しい子猫たち No.１８６８

世界ランクのトップ棋士でも　実年齢から言えば　単なる　若造。


ハイハイと云うしかなかった。化学の会長　の凄さも改めて　認識していた。


カナオフィスチャイナ　から　君に届け物がある。一つは　約束のあの女の子との対局を録画したもの。我々がテレビ局に貸し出したものと同じ。　もう一つは　老師があの対局を見て　思った事を書いているらしい。これには流石の我々も手は触れていない。カナオフィスチャイナ　の人も　老師の私信なので君以外触るなとそう言っていた。中国での　カナオフィスチャイナ　の凄さは格別だからね


慌てて帰って　老師からのDVDを見た。　この棋士の考えた布石と手順に関する　老師の意見が書かれていた。その凄さに度肝を抜かれた。みんなお見通しなのか、老師の考えた　改良点もあって、それを詳しく検討していた。


あの女の子の布石の考え方　とかも書いていたが　それは兎も角スルーしていた。自分の布石そして手順についての老師の意見は聞きたくても聞けるものではなかった。その理解に全力を出した。そして　この老師の意見は　何にも代えがたい収穫と思っていた。

新しい子猫たち No.１８６７

単なる帰国挨拶の積りだったが　棋院のエライさんが待っている　会議室に連れていかれた


プライベートの対局とは云え　前もって　あの女の子との対局を話してほしかったね。まあ今言っても仕方ないが、我々は慌てたよ


実はカナオフィスチャイナと日本の化学の中国法人とが共同して　中国の若手発掘の為の棋戦と云うかシステムを作ろうと申し入れがあった。単に棋戦ではなく、地方の有望な若手を発掘していくシステムを作りたい　と言われた。それも囲碁だけでなく、失敗して棋士になれなかった人たちについても考えるシステムなんだよ。中国での奨学金制度の産みの親とも言える　カナオフィスチャイナ　ならでは話なんだよ。君には　棋士として　特別顧問として　この計画に参加して欲しい　と云うのが　相手側の意向だよ。


あの対局での　対局料　みたいなものとして軽く考えて欲しいとの事だよ。時々　顔をだしてくれたらいい。対局料としても結構な額にもなるよ。


君に渡す録画は　中国棋院と君との中国での共同権利者となって、あるテレビ局に貸し出したよ。遅れたが君に言っておくよ。