正人は ココシロに会った。ココの娘のココシロだと ずっと思っていたけど、会った猫は ココの若い時に本当にそっくりだった。
ココシロは言った。 正人さんなの、本当に正人さんなの、随分と老けたね。
正人は 歳の割に若いと言われる事はあっても 老けている とか言われる事はない。いやそれよりも正人を配慮せずに勝手な事を云うのは三人だけ 香奈と父親の政則、母親の瑠璃 しかいない。祖父の徹は微妙ではあるがそれ程ズケズケとは言わない。猫たちも 香奈の家の猫たちは、本当に慎重な言い回しをみんなする、それぞれに組織を抱えていて香奈ファイナンシャルとの関係もある、ただ その中で ココだけは遠慮なしに云う、ココの言い方 そっくりだった。
ココシロに正人は言った。香奈叔母さんにも見せたいし、ココにも見せて安心させたい。ココシロの気持ちは判るよ、この彼との暮らしについて何も言わない。香奈叔母さんもそういうと思うよ
あのジイサンはみんなと言っても、バアサンと犬だったが、経緯を説明していた。猫も入れて、ナンダカンダとみんなが話をしている間に、正人はさっさと香奈に連絡し 、瑠璃、奈津美そして政則 に ココシロが見つかった。香奈の家に一度連れて行くよと電話していた。香奈も喜んだが直ぐに時間は取れない。一時間程は抜けれない、大体みんな同じだった。