日本の真実

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世界に誇る日本人の発見 化学編 その二 幻の元素「ニッポニウム」の発見

2006-12-15 00:51:26 | Weblog
◎幻の元素「ニッポニウム」の発見:小川正孝

1865年に松山藩士の長男として江戸に生まれた小川は松山中学から一高(現在の東京大学)に進学し、1904年にロンドン大学に留学して、ノーベル化学賞を受賞したラムゼーの研究室でトリウム鉱石の中に新元素を探す研究を行いました。1906年に帰国してからも研究を続け、1908年に遂に原子番号43の新元素を発見し、「ニッポニウム」と命名して発表しました。
しかし、その後原子番号43の元素は地球上には存在しないことが分かり、発表は取り消されてしまいました。(原子番号43のテクネチウムは地球上に存在しない放射性元素で1937年、セグレらにより人工的に作られました)
その後の研究により、小川が発見したのは後にノダックらが発見した、原子番号75のレニウムだったことが分かりました。ノダックらの発見が1925年なので、それより17年先んじていたことになります。
20世紀初頭、日本の化学界がそれ程進んでいたことを初めて知りました。すごいですね。そして元素の周期表に「ニッポニウム」の名前が残らなかったのはとても残念です。
2004年に理化学研究所が第113番目の元素を発見しましたが、果たしてどう命名されるのでしょうか?もしかすると「ニッポニウム」が復活するかもしれませんね。
(信)