二草庵摘録

本のレビューと散歩写真を中心に掲載しています。二草庵とは、わが茅屋のこと。最近は詩(ポエム)もアップしています。

警視メグレの憂鬱なパリ ~シムノン「モンマルトルのメグレ」に舌鼓を打つ

2023年12月31日 | ミステリ・冒険小説等(海外)
   (表紙のイラスト。左は巨漢メグレ、右はチビ助の“ばった”) ■ジョルジュ・シムノン「モンマルトルのメグレ」矢野浩三郎訳 (河出文庫 2000年刊)原本は"Maigret au Picratt's" 1950年 Amazonのレビューで「ダントツのAランク」と書いている読者がいる。それほどおもしろかったということなのだ。 わたしも、本編「モンマルトルのメグレ」をAランクとすることに躊 . . . 本文を読む
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被害者の立場になってみること ~シムノン「メグレと若い女の死」が胸に沁みた

2023年12月27日 | ミステリ・冒険小説等(海外)
■ジョルジュ・シムノン「メグレと若い女の死」平岡敦訳(ハヤカワ・ミステリ文庫 2023年刊)原本は1954年 以前から気にはなっていたが、新刊では見つけることができなかったシムノン。ところが2023年に、早川書房が新訳版を刊行してくれた。 古本でもいいのだが、文字が小さいと気勢を削がれる。 わたしが老齢とえる年齢になったからだ。 フランスのミステリは、たしかはじめてのはず( -ω-) ミステ . . . 本文を読む
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田舎暮らしの愉しみ

2023年12月26日 | シャッフル/photos
本人は7月末から介護施設に入所してしまったけれど、今年はわが家のミカン、まずまずの豊作(*^。^*)  このとき、100個ほど食べ、介護施設にもお土産で2袋持って行った。父は食べられないのが残念。 まだまだ200個以上あるなあ。 最後は野鳥たちに食われてお・し・ま・い(苦笑)。 田舎暮らしの愉しみ♬ . . . 本文を読む
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企業ミステリの佳品 ~クロフツ「死の鉄路」を読む

2023年12月24日 | ミステリ・冒険小説等(海外)
■F・W・クロフツ「死の鉄路」中山善之訳(創元推理文庫 1983年刊)原本は1932年 この「死の鉄路」は、途中まではとてもおもしろかった(^^♪ どうやらクロフツの生真面目な作風が、わたしにフィットするようである。しかも1932年刊行とは想像できない現代感覚にあふれている。 企業ミステリの秀作である。 一点一画をも疎かにしない“楷書の見事さ”は本編にもあてはまる。鉄道事業の内実は隅々まで緻密 . . . 本文を読む
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王道の英国ミステリ ~クロフツ「スターヴェルの悲劇」がおもしろい

2023年12月21日 | ミステリ・冒険小説等(海外)
■F・W・クロフツ「スターヴェルの悲劇」大庭忠男訳(創元推理文庫 1987年刊)原書は1927年 アガサ・クリスティーがミステリの女王だとしたら、クロフツは王ということになるかもしれない・・・とかんがえるようになった。ハラハラ、ドキドキ、おもしろかったですよ、これ(^^♪ いろいろな隠し味が、じんわりと舌を痺れさせてくれた。トラベルミステリの逸品というのはその味の一つ。鉄道がじつによく出てくる . . . 本文を読む
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倒叙ミステリの鮮やかな里程標 ~クロフツ「クロイドン発12時30分」に胸を震わす

2023年12月16日 | ミステリ・冒険小説等(海外)
■F・W・クロフツ「クロイドン発12時30分」霜島義明訳(創元推理文庫 2019年刊 新訳)原本は1934年 未知の方だけれど、神明明さんという人が、本書巻末にすばらしい解説をお書きになっている。 1.倒叙ミステリとしての「クロイドン」 2.警察小説としての「クロイドン」 3.リアリズム・ミステリとしての「クロイドン」 4.経済・企業ミステリとしての「クロイドン」 5.心理スリラーとしての「 . . . 本文を読む
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スズメの学校

2023年12月14日 | シャッフル/photos
パーコにピーコ、ヤヨイにリサ。イチロー、タカシ、ヨシヲ、ケンスケ・・・。みんな同じに見えるよ、区別がつかな~い(;^ω^)  学校でどんなこと教わっているの?  宿へ引き上げるにはまだ早いからねぇ。 フレームにおさまりきらないスズメたちもいたんだよ、この3倍くらい♬  それにしてもにぎやかです。 . . . 本文を読む
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ガールズバイカー

2023年12月11日 | シャッフル/photos
うぁお、信号待ちしていたら、自転車に乗ったこんな女性が通り過ぎました(^^♪  さほど大きくはないけど、利根川に流入する一級河川があって、その堤防にサイクリングロードが設置されています。 左からだれかくる! と思って助手席のカメラに手をのばした数秒後。 いやあ颯爽としてカッコいいですよね(ˊᗜˋ*) . . . 本文を読む
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救いのない暗い心の風景 ~ヒラリー・ウォー「生まれながらの犠牲者」を読む

2023年12月11日 | ミステリ・冒険小説等(海外)
■ヒラリー・ウォー「生まれながらの犠牲者」法村理絵訳(創元推理文庫 2019年刊新訳)原本は1962年の刊行 読み了えて、どうも後味の悪い作品だなあ・・・と思った。 それに、半分ばかり読みすすめたところで、誰が犯人かの見当がついてしまった。 何度もいうように、ドキュメンタリー(あるいはノンフィクション)のような現実を丹念に描いてゆく作風はもちろん健在。 署長のフェローズが、部下に対してブチギレ . . . 本文を読む
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着地が決まってさらに傑作となった ~ヒラリー・ウォー「ながい眠り」を愉しむ

2023年12月08日 | ミステリ・冒険小説等(海外)
■ヒラリー・ウォー「ながい眠り」法村理絵訳(創元推理文庫 2006年刊)原本SLEEP LONG,MY LOVEは1959年刊行 最後のページ数行で、ぴたりと着地が決まった。うん、お見事というしかないだろう(*・ω・*) 3作つづけての星5つは、わたしの読書体験でもそうめったにあることではない。盛大な拍手を送っておこう。 東京創元社さん、翻訳権を独占しているのだからもっともっと出してよ、頼むか . . . 本文を読む
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