二草庵摘録

本のレビューと散歩写真を中心に掲載しています。二草庵とは、わが茅屋のこと。最近は詩(ポエム)もアップしています。

「遊動論 柳田国男と山人」柄谷行人(文春新書)レビュー

2018年01月10日 | 歴史・民俗
「遊動論」とは何だろうと思いつつ手に取ったが、柄谷行人さん流の柳田国男論。 ところが、文学作品でいえば、これは明らかな失敗作。 柳田の「山人論」を中心に据え、テキストとして使用しながら、ご自分の思想を展開している。したがって、普通の意味の「柳田国男論」ではない。 その手法に、強引さが目立つ。 ・柳田国男論というより、都合のいい記述だけを抜き出して利用している。 ・人間による共同体を、A「互酬(贈 . . . 本文を読む
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「永続敗戦論 戦後日本の核心」白井聡(太田出版) 2013年刊

2018年01月05日 | 歴史・民俗
レビューはパスしようかと思ったが、数日前、最後まで読みおえることが出来たので、簡単に感想をしるしておこう。 佐藤優さんの著書の中で紹介されていたので、手にしたようなものだが・・・。 「戦後政治論」 「戦後経済論」 「戦後文学論」 こういったタイトルの本は、失礼ながら、掃いてすてるほどある。わたしは文学論は何冊か読んでいるが、江藤淳さんの本以外は、ほとんどまっく記憶に残っていない。 本書は政治論 . . . 本文を読む
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「アレクサンドロスの征服と神話」(興亡の世界史01)を読む

2017年10月22日 | 歴史・民俗
少々眠かったけど、雨の中、傘をさして投票にいってきた。 国民の義務ではなく、権利の行使ですから。 なぜ眠いかというと、この本を遅くまで読んでいたから。 刊行は2007年だから、ニューヨーク・テロ事件を横目で見ながらの記述になっている。 アレキサンドロスを知らな過ぎますからね(´ρ`)  塩野七生さんとは格が違うから少々物足らないけど、ほぼ最新の情報が盛られているのはたしか。 ま、大学のセンセイ . . . 本文を読む
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「漢の武帝」吉川幸次郎(岩波新書)レビュー

2017年04月23日 | 歴史・民俗
「漢の武帝」を読みたいへん感銘をうけたので、感想を書いておく。 現在ではいろいろな出版社が競って「新書」を刊行している。毎月、いったい何冊が本屋の棚にならぶのだろう。大部分は、3~4年(あるいは4~5年か)で姿を消していく。かつては雑誌ブームがあった。この何年かは、きっと新書ブームということになるのだろう。 本書は新書の老舗、岩波から1949年に刊行されている。 岩波には新書のロングセラーがあ . . . 本文を読む
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司馬遼太郎「殉死」とその周辺をめぐって

2017年03月20日 | 歴史・民俗
昨夜司馬さんの「殉死」を遅くまで読みふけり、夜中眼を覚まして、さらに読みつづけた。あとわずかで読了という段階だけれど、ここで感想をつづっておくことにしよう。 読了したとたん、気が抜けてパスしてしまうなんてことだって、よく起こるからね(^^♪ はじめ2-30ページ読んで、そのあとチェーホフに寄り道していた。右手にチェーホフ、左手に司馬遼太郎。そこに近世トルコに対する関心まで、割り込みしてきた。 こ . . . 本文を読む
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『オスマン帝国―イスラム世界の「柔かい専制」』鈴木董著

2017年03月19日 | 歴史・民俗
『オスマン帝国―イスラム世界の「柔かい専制」』(鈴木董著[講談社現代新書]1992年刊)を手に入れたので読みはじめたら、これにハマった。 オスマン帝国の歴史をこれほどの正確さで短くまとめた本はこれまで読んだ経験がない。 アラブ系ではなく、トルコ人のイスラムってどういうものか?   この周辺の地理にうといので昭文社の世界地図も、最新版を買いなおした。 なにを隠そう・・・わたしは地図マニア。ふと思い . . . 本文を読む
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本格的な冬の到来

2016年12月15日 | 歴史・民俗
けさは寒かった! 庭のたまり水はどこも薄氷が張った。 こういうシーズンがやってくると、温かい部屋で本を読むか、防寒グッズをまとって野鳥を追いかけるかが悩ましい♪  ところで昨日「二草庵摘録」の総訪問者329件、順位2,784位となったので、眼を瞠った。マイナーなブログなので、4千番台、5千番台が定位置。 一番読まれたのは最新の「司馬さんについて歩く」であった。 写真は昨日新本で買った司馬さんの . . . 本文を読む
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年末年始はこんな本を読んですごした

2016年01月04日 | 歴史・民俗
昨年末から年始にかけて、こんな本を読んですごした。 母屋にはTVがあるが、わが家にはTVはない。わたしが「TV断ち」したからである。 TVがあると、ついつい視てしまう。わたしの“自由時間”は、たいして興味もない番組を漫然と視ているうち、指のあいだから砂がサラサラこぼれるように消えていく。 これじゃ困る、断つより仕方ないと思ったが、いずれ誘惑にかられて、またTV生活に復帰するかもね。 正月は 菩提 . . . 本文を読む
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戦争はどのようにして終わったのか?

2015年09月22日 | 歴史・民俗
昭和天皇の玉音放送がどんな内容であったか、きちんと理解している日本人が、いったい何パーセントいるのだろう。 あのとき、日本はまさに、滅亡の淵に立たされていたのである。 かりに滅亡は免れたとしても、ドイツ、朝鮮の例に見るように、国家がアメリカ支配、ロシア支配に二分されかねなかった。 http://homepage1.nifty.com/tukahara/manshu/syusensyousyo.ht . . . 本文を読む
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日本の中世と人口推計

2013年11月10日 | 歴史・民俗
日本の国は、今後どうなっていくだろう?そういうことに、まったく関心がないという日本人はほとんど存在しないだろう。歴史上かつてない超高齢化社会が、すでに幕を切って落とされ、わが国はそれへの対応をせまられてゆれている。今後このゆれ幅は、ますます大きくなるだろう。国力の衰退はもうだれにも食い止めることはできない。かつて未曾有の繁栄を誇ったスペインが衰退して英国にその座をゆずり、その英国が衰退してアメリカにその座を明け渡したように。そのアメリカにも、むろん凋落の日がやってくる。アメリカの凋落は、もうはじまっていると見ている学者もある。 . . . 本文を読む
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