二草庵摘録

本のレビューと散歩写真を中心に掲載しています。二草庵とは、わが茅屋のこと。最近は詩(ポエム)もアップしています。

被写体さがし

2013年11月30日 | Blog & Photo
まず被写体ありき!写真の場合、被写体の存在が必須だなんてことは、だれだって知っている。 原則として(むろん例外はあるだろう)被写体を創りだすことはできないから、歩きまわって、被写体をさがす。森山大道さんが「NORTHERN」という写真集で語っていたことばが、わたしの脳裏に刻み込まれている。「写真家っていうのは、朝目を覚ましたら、まず外へ出て、写真を撮るんだよね。天気がいいとか、悪いとか、暑い寒いなんて関係ない。サラリーマンが会社へいくように、毎日、毎日写真を撮る。来る日も来る日も、朝から晩までそうするのが、ぼくのようなストリートフォトグラファーなんだね」 . . . 本文を読む
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秋との別れ

2013年11月28日 | Blog & Photo
今年二度目の少林山達磨寺。街撮りも考えたが、風邪が抜けきらず、咳込むとひどいので、勝手がわかっている少林山ということになった。寺域は群馬の寺にしては随一といっていいくらい広いから、その気になって探せば、素材はたくさんころがっている。ただし、北斜面にあるため、3時を過ぎると、寺域の大部分が影の中に沈んでしまう。京都、奈良、鎌倉のような古都ではないから、脇役の存在にたよることができず、結局のところ、ネイチャーフォトとなってしまう。 . . . 本文を読む
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夕焼けを見る人(ポエムNO.2-27)

2013年11月24日 | 俳句・短歌・詩集
初冬の風は透明な牙や爪を研いで川べりに立つ人に襲いかかる。木が身をよじって その暴力に抵抗している。いさかいはいつまでたっても絶えることがない。遠くからマンドリンの響きが聞こえているがあれはほんとうはなんの音だろう?悲しみには悲しみのよろこびにはよろこびの音色があってあるいはその中間に 悲しみでもよろこびでもない無数の音色があってぼくはその響きに敏感なんだ。背後でだれかが大きなくしゃみをする。世間からたいして相手にされないうらぶれた男が水っ洟をすすっている。 . . . 本文を読む
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第二詩集「光集める人」(仮題) -INDEX 1-

2013年11月24日 | 俳句・短歌・詩集
マイミク葉流さんは自由律の俳句を書く人、わたしMikenekoは現代詩を書く人である。言語芸術として似ているようで、ずいぶん違った世界を表現している。試みたことはあるけれど、わたしはとても17行のことばに、自分のこころの断片をのせて、風船のように飛ばすことができない。 芭蕉や蕪村、子規などの古典は読むけれど、あるいは種田山頭火くらいは読み齧ってはいるけれど、このような短詩形はわたしの手にあまる。30行か40行書いて、ようやくなにか「表現したな」という気分になる。第一詩集は「夜への階段」としてあるが、第二詩集はまだ正式にはタイトルが決まっていない。 . . . 本文を読む
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雲の切れ間から射してくるもの

2013年11月23日 | Blog & Photo
昨日午後はヒマだったので、4時まえから河川敷駐車場にクルマを止めて、いい光がやってくるのを待っていた。上空には雨雲のような雲がどんよりよどんでいる。しかし、雨は降ってこない。 風があって肌寒く、犬をつれた散歩者の影はまばら・・・。座席をリクライニングさせて、カメラ雑誌に眼を通しながら「もうすぐ太陽が顔を出すぞ~」とばかり待ち構えていたが落ち着かないので、外へ。ご覧の通り、雲の切れ間は細長い帯のように、地平線にはりついている。 木や建物があるけれど、わたしはこういう景物もふくめ、地平線と称している。 . . . 本文を読む
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光と影が美しいシーズンがやってきた

2013年11月22日 | Blog & Photo
昨日、今日と連休。しかし、風邪が長引いて体調があまりよくないため、自重して遠出はひかえた。午前中はテンちゃんと、屋敷の中をぶらぶら。わたしのいくところ、どこへでもついてくる。日向と日陰では、ずいぶんな気温差。テンちゃんには体験的にそれがわかっている。観察していると、十分日向ぼっこし、体に熱がたくわえられると、日陰にお引っ越し。そして、熱が逃げてしまって、ウソ寒くなると、また日向へお引っ越し。テンちゃんの一日は大抵これで終る(^^)/ . . . 本文を読む
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郷土遊覧記 郊外編

2013年11月20日 | Blog & Photo
毎月20日はカメラ情報誌の発売日。たくさんの情報誌がならんでいるが、わたしの場合、「アサヒカメラ」「日本カメラ」「カメラマガジン」以外は、大抵はスルーする。「カメラ日和」はときたま手にとるけれど、まあ、まず買わない。この雑誌は男性より、女性読者をターゲットとしていて、記事も写真ももの足らない。12月号は、メカ特集、メカ記事のオンパレード。とくに2013年はミラーレス機を中心に、新製品のラッシュだったから、これでもか、これでもかとばかり、いろいろな特集が目白押ししている。とても1-2時間では、そのすべてに眼を通すことができない。 年間ベストカメラ選定記事もある。 . . . 本文を読む
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地には靴、空にはヒコーキ雲

2013年11月19日 | Blog & Photo
ソニーの新型フルサイズ機は、ミラーレス機となった。明日がカメラ情報誌の発売日だけれど、まずこのミラーレス機と、ニコンのDfが注目の的となっているだろう。さっきカメラのキタムラへいって、実機にさわり、カタログをもらってきた。雑誌で見たときはなんの感動もなかった。 しかし、実機にさわって「うーん、むむ」である。なによりも小型軽量。大きく重いという、フルサイズ機の常識を、ソニーの小型化技術が打ち破ったo(゜∀゜)o . . . 本文を読む
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一本の木の隣りで(ポエムNO.2-26)

2013年11月17日 | 俳句・短歌・詩集
こんな空の深さをいつまでものぞきこんでいてはいけない。ぼくの足は地をはなれ ふわりとはなれてブランコに乗ったときみたいな浮遊感にとりつかれるから。気分がいいとか 悪いとか なんとでもいえるが紐を解かれた風船のように心が飛んでいく。そういえば・・・逢魔が時ということばがあったな。ぼくはぼく自身から抜け出して浮遊する。仕事からも家庭からもはぐれて途方に暮れる初老のぼくを何者かがやってきて連れ去る。ぼくはとある秋のはずれでいつまでも帰ってこない行方不明のぼく自身を待っている。 . . . 本文を読む
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Mikenekoの日常

2013年11月17日 | Blog & Photo
一昨日、およそ3年ぶりに風邪をひいてしまって、体調がすぐれない。くしゃみ、鼻水、咳がひっきりなし、薬は飲んではいないけれど、頭がボーっとしている。寝込むというほどひどい症状ではなく「洟風邪」といった塩梅だけれど、おとなしく音楽を聴いたり、本を読んだりしていても、なにもかもが、薄膜一枚向こうの出来事めいて感じられる(;´ρ`) テッシュペーパーを箱ごともって、あちこちと移動。なんともなさけない有様であ~る。いまCDラジカセからはホロヴィッツが演奏するスカルラッティのソナタが流れている。 . . . 本文を読む
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