志情(しなさき)の海へ

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Memories of Matsuko 「嫌われ松子の一生」の主演女優・中谷美紀のメッセージ

2017-06-03 11:33:30 | 映画

         (円覚寺の入り口です!梅雨の季節の樹木は輝いていますね!)

Memories of Matsuko

https://youtu.be/aDeuZdRHT6o

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%AD%E8%B0%B7%E7%BE%8E%E7%B4%80

以下転載:謝!

作品解説

中島監督は「撮影1日目にしてこの映画はお蔵入りになるかもしれないと思った」「主演の中谷美紀が逃走した場合、どのようにすれば映画製作を完結できるか本気でスタッフとも話し合った」と語っている。実際、中谷は撮影をすっぽかし逃走した日もあったという。

中島監督は「よく『俳優に冷たい』と言われるが、ものすごく俳優に期待もしている」という。中谷をはじめ出演者たちを本当に素晴らしいと思うと賛美してもいる。撮影では、よいシーンは俳優が出してきたものが多くそれが見えれば、プランを捨てて撮影をするため、こんなに打ち合わせしたのに、カット割り変えるのか』とスタッフの反感を買うこともしばしばであったと話す。そのため撮影現場では「俳優からも嫌われ、スタッフからも嫌われ、孤独な撮影現場であった」と語っている。

配役

主演の中谷美紀は「この役を演じるために女優を続けてきたかもしれない」と言っているほど本人が惚れ込んでいる役どころであり、中島監督は「松子に会いたいためにつくった」と語っている。

中谷は監督の厳しさに降板も考えたほどで、「何度やっても同じじゃないか」「あんたの感情などどうだっていい」「殺してやる」などと毎日毎日怒鳴られて、怒鳴られ慣れてきたころ、さらにキツイ一言を言われ、睡眠不足も続き肉体的にも疲弊してきた1ヶ月を過ぎた辺りから、そのひと言ひと言が胸に刺さるようになっていたと撮影日々の辛さを語っている。綾乃役のBONNIE PINKも「私だったら女優をやめている」と語っている。

中谷は「監督の顔は2度と見たくないとまで思っていた」「技術的、感情的についていけず、とても悩んだことからアイデンティティー・クライシスに陥った」と後日談として語っている。また「撮影中、監督のただのわがままで、みんなを振り回していたとも思っていたが、それはきちんと作品を届けるためという、映画作りの根底みたいなものを教わった気がする」とも語っている。

撮影

撮影現場では、主演の中谷美紀をはじめ俳優やスタッフが監督に怒鳴られる、罵倒される、などが日々続き、昨今の映画制作現場としては珍しいエピソード、撮影秘話として話題にもなった。中島監督はこれらの事柄について「プロの役者さんを誉めるのは逆に失礼」と語っている。

ロケ地

ロケは栃木県内・長野県内などで行い、物語の舞台である大川市・福岡市・別府などの九州内では実施していない。

原作と映画版の差異

基本的には、原作の流れを踏襲しているが、かなり脚色されていて、人物設定も一部異なる。特に、田所校長や赤木、明日香の扱いが小さくなった(明日香は凝縮したとも言える)。松子の家族(恒造、久美、紀夫)との関係の描写に時間をさく一方で、ソープ嬢時代の話や、殺人犯し刑務所に服役する場面はミュージカルシーンとして描かれ、短時間にまとめられている。また、性描写は必要最小限とし、主人公のポジティブさや、その人生幸福な側面などを強調している。

描かれない話
  • 松子が田所校長にレイプされかける事件が、修学旅行中に起きた教頭のセクハラを見せろと言われる出来事)に置き換えられ、松子はこのことを洋一に語っていない。このため映画では、洋一はまったく関係のない人物を殺害することになる。
  • 綾乃の引退後は描かれない(殺されない)。原作では、綾乃が覚醒剤中毒の男に殺害されたことを知り、自分に覚醒剤を打とうとした小野寺から身を守るために包丁を持っているが、この話が描かれない。そのため、女に貢いでいた事への逆上から、犯行に及んだと受け取られる。実際、小野寺が松子を襲う様子は描かれていない。
  • 映画版では、松子が死ぬところ(第5章:うたかた)で終わり、終章の法廷シーンが登場しない(テレビドラマ版も同様)。関連書籍などによると、原作者の山田宗樹は、この場面のカットに関しては気にしていない、とのこと。
設定の変更
  • 松子は、荒川で一人暮らしした頃に、光GENJIの熱狂的ファンになっている。夜中に大声を出したのは、メンバーの内海光司に自分のこれまでの人生を綴った大量のファンレターを送ったにも関わらず返事が来なかったため。またこの際、自室の壁に「生まれてすみません」とメッセージを刻んでいる。
  • 松子は、荒川の河川敷で名刺を握ったまま死ぬ(原作とドラマでは自宅に帰り着いた後息絶える)。めぐみは、警察から松子の死を聞かされ、アパートを張り込んでいたところで笙に出会っている。原作では名刺は見つからず、また、めぐみも松子が名刺を探していた事を、この著書では知っていない。
  • 松子は、精神的に追い込まれたりすると両目を寄せて口を尖らせるひょっとこのような表情になる。これは幼少の頃、少しでも父親の気を引きたいとの思いから編み出した物だった。
  • 松子に暴行を加えたのがその場で喧嘩騒ぎを起こしていた不良中学生のグループで、松子が注意したところ逆ギレして暴行を加えた事になっている。原作ではたまたま近くで遊んでいた大学生のグループで、面白半分で松子を嬲り殺しにしている。またドラマでは、松子が名刺を探した後預金に行った銀行で出くわした外国人の窃盗団になっており、口封じのために松子を襲ったという設定。
  • 龍洋一のその後の姿が大きく異なる。原作では出所後に更生して教会関係の仕事についており、事件の加害者について憤慨する笙を諭す分別のある大人になっているが、映画では出所後は奇怪な言動や暴力行為に走るなど、人格的に破綻した人物となっている(笙はこのことについて『伯母さんがもういないという現実に絶望して刑務所に戻りたいんだ』と語っている)。なおドラマでは上記の通り裁判のシーンはなく、事件の犯人が逮捕された後松子の遺品を受け取りに警察に行き、そこで改めて松子が自分を愛し続けて待っていてくれたことを実感して涙するという展開になっている。

受賞・ノミネート

部門対象結果
第30回日本アカデミー賞 主演女優賞 中谷美紀 受賞
音楽賞 ガブリエル・ロベルト
渋谷毅
受賞
編集賞 小池義幸 受賞
監督賞 中島哲也 ノミネート
脚本賞 中島哲也 ノミネート
撮影賞 阿藤正一 ノミネート
照明賞 木村太朗 ノミネート
美術賞 桑島十和子 ノミネート
録音賞 志満順一
太斉唯夫
ノミネート
第1回アジア・フィルム・アワード 女優賞 中谷美紀 受賞
美術賞 桑島十和子 ノミネート
視覚効果賞 柳川瀬雅英 ノミネート
第61回毎日映画コンクール 主演女優賞 中谷美紀 受賞
第80回キネマ旬報ベスト・テン 主演女優賞 中谷美紀[1] 受賞
第31回報知映画賞 主演女優賞 中谷美紀[2] 受賞

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