7月の夜
ピエロは
うらびれた暗い裏道を
歩いていた
雲間から
朧げに月が出てきた
その金色の光を
ピエロは掠め取って
両手で大事に
胸元に置いた
ゆっくりと
両手を開くと
金色の蝶が舞った
誰も見てはくれないが
ピエロは
ピエロであることを
やめなかった
ピエロは
うらびれた暗い裏道を
歩いていた
雲間から
朧げに月が出てきた
その金色の光を
ピエロは掠め取って
両手で大事に
胸元に置いた
ゆっくりと
両手を開くと
金色の蝶が舞った
誰も見てはくれないが
ピエロは
ピエロであることを
やめなかった