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信州里山通信。自然写真家、郷土史研究家、男の料理、著書『信州の里山トレッキング東北信編』、村上春樹さんのブログも

魚眼レンズで撮る陣場平の貝母。9枚の花弁がある貝母を発見。満開の枝垂れ桜と花桃。ズミも開花(妻女山里山通信)

2024-04-17 | アウトドア・ネイチャーフォト
 陣場平の最高気温はなんと28.4度。山上も26度。ノイバラの地下茎を掘り出す作業をしたのですが暑くて大変でした。こんな暑い日でしたが、貝母見学の方が何人も訪れてくれました。鞍骨山へ向かった人もいた様です。三日連続のブログ記事のアップとなりました。信州の春は駆け足で過ぎていくので撮影が大変です。

 今回はサブカメラとして使っているコンデジに魚眼レンズをつけて撮影しました。貝母の群生地の広さが分かっていただけると思います。これは 上の入り口から。樫の木のベンチはここと積石塚古墳の横にあります。貝母は奈良時代に唐からもたらされた薬草ですが、かなり強い毒草でもあります。咳止めの薬ですが、成分は筋肉弛緩剤とほぼ同じ。誤って百合根の様な球根を食べると非常に危険です。

 上のカットのちょうど反対側から。一番華やかなカットが撮影できます。
「時々の 花は咲けども 何すれぞ 母とふ花の 咲き出来ずけむ」丈部(はせつかべ・はせべ)真麻呂(万葉集)
 これが貝母のことであるという説があります。丈部真麻呂は、遠江国山名郡(現在の静岡県袋井市)で徴兵され九州に派遣され国境警備にあたった兵士・防人(さきもり)でした。
 意味は、季節ごとに花は咲くのに、どうして母という花は咲かないのだろうか(咲くのだったら摘み取って共に行くのに)。防人というのは、21歳から60歳までの健康な男子が徴兵されました。任期は三年で、延長もされたそうです。食料・武器は自弁で帰郷は一人で帰るため、途中で野垂れ死ぬ者も少なくなかったとか。人民には重い負担になったようです。

 南側から。この背後には種で増えた群落が広がっています。あと数年したらこれと同じ草丈になるでしょう。

 東側の林の中から。ここは半日陰なので、花が長く持ちます。当地は午後になると強風が拭き始めるので、午後1時ぐらいまでの見学をお勧めします。

 貝母は普通は花弁が6枚なんですが、これは9枚です。今までの観察では9枚が最高です。

 中央の花は7枚です。注意深く探すと見つかるかも知れません。

 昼近くですが、朝よりもさらに開きました。21日ごろには天頂部まで咲き満開になるでしょう。

 堂平大塚古墳の枝垂れ桜も満開です。

 枝垂れ桜のアップ。

 花桃も満開。この花桃は太い枝が折れて地面についているのですが健気に咲いています。オオイヌノフグリとの取り合わせがあり得ないことなので奇妙に見えます。

 堂平大塚古墳。まもなくツツジ(躑躅)が咲き始めます。ヤマツツジ、猛毒のレンゲツツジ、純白のリュウキュウツツジなどが咲き誇ります。

 途中で採取したコゴミ。タラの芽、ハリギリ、コシアブラと続きます。

 ズミも咲き始めました。

 妻女山松代招魂社の桜も満開です。

 妻女山展望台から。遠く飯綱山と戸隠連峰。

 翌16日の貝母。前日の暑さで貝母もかなり開きました。まだてっぺんが蕾のものも見られますが、週末には満開になるでしょう。ヤマザクラ、カスミザクラ、オオヤマザクラも咲き始めました。

 いきなり満開になった桃の花越しに妻女山。ずいぶんと木々が色づき始めました。春紅葉も見られます。

 千曲川の岩野橋左岸から見る妻女山。ソメイヨシノは散り始め。奥の皆神山の桜は今が満開。

 河川敷の桃の花も満開。川中島白桃でしょうか。土手に咲くのは、テレビで菜の花と紹介していましたが、有害帰化植物のハルザキヤマガラシがほとんどです。畑に咲いているのは野沢菜の菜の花です。土手の向こうに、長野パルセイロのホームスタジアムが見えます。その奥には薄っすらと高社山。21日は、長野マラソンのために国道403や岩野橋、赤坂橋が昼ごろまで通行止めになるので注意してください。屋代方面からは妻女山に登れます。

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