モリモリキッズ

信州里山通信。自然写真家、郷土史研究家、男の料理、著書『信州の里山トレッキング東北信編』、村上春樹さんのブログも

スフラギスをつけたウスバシロチョウ。ミナミヒメヒラタアブ、ダイミョウセセリ、コミスジ、アカサシガメ。実山椒の煮物、淡竹の若竹煮(妻女山里山通信)

2023-05-30 | アウトドア・ネイチャーフォト
 はしり梅雨の様な天気が続く毎日。晴れの日が貴重な5月というのも珍しいのですが、そんな晴れの日が週末続いたので妻女山山系へ撮影にでかけました。キバネツノトンボの撮影が主でしたが、その他の昆虫もあちこちで活発に活動を始めました。北九州から東海は異例の早さで梅雨入りした模様。スーパー台風2号で災害がないといいのですが。キバネツノトンボの記事は、一つ前と二つ前にあります。産卵シーンがご覧いただけます。

 ハルジオン(春紫苑)で吸蜜中のメスのウスバシロチョウ(薄羽白蝶)。交尾を終えた印である三角のスフラギスをつけています。スフラギスはラテン語でシールの意味で、交尾を終えるとオスは多量の粘液を出してメスの交尾口を塞ぎます。そうして他のオスと交尾できないようにするのです。精子は精子包につつまれて挿入されます。精子の入る口と産卵の出口は別なので、産卵の妨げにはなりません。スフラギスは日本語では、交尾嚢・受胎糞・封減片・貞操帯などと表記します。作り方ですが、後部は穴が空いているので前方から左右に交互に壁を作っていくものと思われます。できればその動画が見たい。またスフラギスの成分を知りたいものです。
ウスバシロチョウの複数回交尾とスフラギスについて:寺 章夫

 あまりに小さいので、撮影するよりまず発見するのが難しいミナミヒメヒラタアブ。体長は8−9ミリ。これは複眼の間が離れているのでメス。胴も平べったく広いのが特徴。オスは細い丸胴です。幼虫はアブラムシを食べます。

 長い下口式の口器(唇弁)を出してハルジオンで花粉を吸っています。黄色い筒状の花弁には蜜が含まれています。動きが細かく素早いので撮影が大変です。撮影中は息を止めています。

 ハルジオンで口吻を差して吸蜜するダイミョウセセリ(大名挵)。イボタノキやスイカズラ、オカトラノオなどでも吸蜜します。食草はヤマノイモなどの葉。

 コミスジ(小三條)。羽ばたきと滑空を繰り返し軽やかに舞うチョウ。幼虫の食草はクズ、フジ、ハギ、ニセアカシアなどのマメ科植物。冬は3齢幼虫で越冬します。人の気配に敏感で、なかなか容易に撮影させてくれません。

 アカサシガメ(赤刺亀)。餌は小さな昆虫で体液を吸います。主にハムシの仲間を捕まえますが、時には自分より大きなコオロギを捕まえて体液を吸うこともあります。不用意につかむと刺されることがあります。

 川中島の戦いで上杉謙信の本陣となった陣場平。貝母(ばいも・編笠百合)は枯れていますがまだ倒れているものはわずかです。歴史マニアの人達が訪れました。ウスバシロチョウの撮影に来た人も。山蕗を採りに来た人達も。サンコウチョウやヒヨドリ、シジュウカラなどの鳴き声がしますが、特定外来生物のガビチョウの鳴き声も。

 枯れた貝母を伝ってアカネ(茜)が上へ上へと伸びています。アカネは万葉集にも詠われていますが、古くから根が草木染に使われてきました。その夕焼けを思わせる茜色は実に魅力的な色合いです。煮出した液に布を浸し、ミョウバンで媒染します。
「あかねさす 紫野行き 標野行き 野守は見ずや 君が袖振る」 額田王  萬葉集1巻20
「あかねさす 日並べなくに 我が恋は 吉野の川の 霧に立ちつつ」 車持千年 萬葉集6巻916


 陣場平入り口に設置したインセクトホテル。この間はベニボタルの仲間が来ていました。

 ウスバシロチョウが日向ぼっこ。陣場平は有害帰化植物のハルジオンは全て抜いてしまうので吸蜜できませんが、林道脇のものは残してあります。

 ヤブヘビイチゴ(藪蛇苺)が咲いているのですがウスバシロチョウは吸蜜しません。ヘビイチゴは陣場平の日の当たる場所に、ヤブヘビイチゴは半日陰に見られます。葉は、ヤブヘビイチゴは先が尖り、ヘビイチゴは全体が丸い印象。果実はヘビイチゴに艶がなく、ヤブヘビイチゴにはあります。果実は無味無臭ですが無毒。解熱や神経痛の生薬として用いられます。

 サンショウ(山椒)の実が日当たりの良いところは大きくなってきました。昨年より1週間ほど早めです。実山椒を摘みました。

 イボタノキ(水蝋樹・疣取木)も早めに咲きだしました。モクセイ科イボタノキ属の落葉低木。別名は、トスベリノキ、カワネズミモチ。ウラゴマダラシジミの食草です。樹皮にイボタロウムシがつき、イボタ蝋(ろう)が取れ、家具の艶出しや日本刀の手入れなどに用いられます。材は決めが細かいので、楊枝や木工芸に使われます。

 キツネアザミ(狐薊)。アザミとつきますが、アザミではなくキク科キツネアザミ属の2年草です。消炎などの薬草です。古代に農耕と共に中国から渡来した史前帰化植物。江戸時代には、化粧道具に似ていることから狐の眉掃とか眉掃薊と呼ばれていました。

 採ってきた実山椒をコウナゴ(小女子・イカナゴ)とで、白出汁とあご出汁で煮ました。はじめに茹でこぼしてアク抜きをします。実山椒は京土産の縮緬山椒の佃煮が有名ですが、こんな風に薄味で煮付けるのも非常に美味です。山椒は、サンショオールなどの働きで血行構を良くし整腸作用があり、鎮痛、殺虫、解毒、嘔吐、腹痛、下痢、消化不良、寄生虫駆除などの効能があります。ただし、キサントキシンと呼ばれる麻痺成分が含まれているので過食は禁物です。だから痺れるのですけどね。昔訪れたアマゾンには「タカカ」という飲むと痺れる美味しいスープがあります。遠くジャングルが見える大河のほとりで屋台のタカカを飲んだ思い出は忘れられません。
 私達が食べている野菜は、本来野草や山菜だったものを品種改良して食べられるようにしたものです。野草や山菜は主に昆虫や動物に食べられないために有毒のものがほとんど。アクも食べられないための物質。栄養も豊富ですが毒も多いのです。ただ閾値(しきいち)というものがあり、ある量までは薬効がありそれを超えると有毒となります。野草や山菜を食べるには、正しい知識を得ることが大事です。

 淡竹(はちく)とワカメ(若布、和布、稚海藻)の若竹煮。淡竹はアク抜きが不要ですが、10分ほど茹でて置いておくとわずかなアクが取れます。今が季節のワカメと白出汁、ホタテ出汁で煮ます。そのままゆっくり冷ますと味が染み込み皐月の透き通った滋味の味になります。まだ筍があるので、筍ご飯は中華風にしようかなと思っています。

 山蕗も終盤。干しホタルイカやソフト鰊の煮物も堪能。他に無いかと思いついたのが山蕗とスルメの煮物。白出汁、炒り粉出汁、ホタテパウダー、アサリパウダーで煮てみた。実山椒も入れて。炙ったスルメが最高にいい仕事をしている。絶品。

「鶏と淡竹とウドの中華炊き込みご飯」鶏肉を中華醤油と牡蠣油に浸けておくのがポイント。干し椎茸、ニンジン、長ネギ。中華出汁、貝出汁、ごま油、多めのすりおろし生姜で炊きます。「淡竹と鯖の水煮缶詰と新玉ねぎの味噌汁」自家製味噌が肝。北信の郷土料理。淡竹は採ってすぐならアク抜きが不要ですが、買ってきた場合は茹でてしばらく置くとアクが抜けます。根曲がり竹の半額ぐらいです。細いものもありますが、根曲がり竹の倍以上の太さのものもあります。ひき肉や、魚やエビのすり身をつけてフライにすると美味です。

「淡竹と鯖の水煮缶詰と新玉ねぎの味噌汁」をたくさん作ったので、翌日は煮込みうどんに。うどんは友人が育てた幻の小麦「伊賀筑後オレゴン」で手打ちうどん。信州の善光寺平から上田にいたる間の千曲川の沿岸で、大正時代から戦後まで作られた人気の小麦でした。三重県伊賀上野市の農林省関西試験場が、筑後平野で作っている小麦と、アメリカ西部のオレゴン州の小麦を交配して作った硬質小麦です。日本の小麦は、軟質小麦。アメリカのオレゴン種はグルテンが多い硬質小麦です。この二つを交配して作られたのが伊賀筑後オレゴン種で、準強力粉です。わが家でも父が昭和30年代半ばまで作っていました。

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『信州の里山トレッキング 東北信編』川辺書林(税込1728円)が好評発売中です。地形図掲載は本書だけ。山の歴史や立ち寄り温泉も。詳細は、『信州の里山トレッキング 東北信編』は、こんな楽しい本です(妻女山里山通信)をご覧ください。Amazonでも買えます。パノラマ写真、マクロ写真など668点の豊富な写真と自然、歴史、雑学がテンコ盛り。10本のエッセイが好評。掲載の写真やこのブログの写真は、商用利用の場合、有料でお使いいただけます。

本の概要は、こちらの記事を御覧ください

お問い合せや、仕事やインタビューなどのご依頼は、コメント欄ではなく、左のブックマークのお問い合わせか、メッセージからメールでお願い致します。コメント欄は頻繁にチェックしていないため、迅速な対応ができかねます。
 インタープリターやインストラクターのお申込みもお待ちしています。好評だったスライドを使用した自然と歴史を語る里山講座や講演も承ります。市民大学などのフィールドワークを含んだ複数回の講座も可能です。左上のメッセージを送るからお問い合わせください。
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キバネツノトンボの産卵ラッシュ。16都道府県でレッドリスト(絶滅危惧種)に指定されている希少な昆虫。産卵孔から卵が出て産みつける動画もアップ(妻女山里山通信)

2023-05-27 | アウトドア・ネイチャーフォト
 最高気温が28度の週末。貴重な晴れの日、キバネツノトンボの産卵が見られるのではと妻女山山系へ。予想以上の産卵ラッシュに遭遇しました。トンボの仲間ではなく、アミメカゲロウ目ウスバカゲロウ科ツノトンボ亜科の昆虫です。2日前にカッコウの初鳴きがありました。貝母の陣場平では特定外来生物のガビチョウがやかましいほどに鳴いています。市からは毎日の様に熊の目撃情報が流れます。淡竹の筍の時期なので下りてくるのです。熊鈴とホイッスルを忘れずに。

 一匹のキバネツノトンボのメスが、産卵する茎を探して飛び回っています。細いと自分の体重で曲がってしまうし、太いと卵を産みつけにくいのでしょう。10分ほど探し続けていました。曲がってしまうだめな細い茎に何度も来るのは可愛そうでした。腹部は卵でパンパンに膨れています。触角の先の丸い玉が可愛らしい。どういう機能があるのでしょう。

 やっと最適なメリケンカルカヤ(米利堅刈萱)を見つけると産卵を始めました。

 前回遭遇した個体に比べると産卵する速度は少し遅めです。

 産卵孔から卵が出てくる瞬間。

 下から上に産みつけていき、腹部の曲がりが限界になるとにじにじと上に登り、また産卵を始めます。

 複眼の反射の模様は拡大するとダビデの星の様な形が見えます。昨年の記事で拡大写真を載せました。
キバネツノトンボ。体の構造と生態を観察する夏日の草原。複眼にダビデの星? 16都道府県でレッドリストに指定されている昆虫(妻女山里山通信)

 産卵が終わった様です。16分かかって67個の卵を産みました。

 すごくきれいに産みつけられています。皆無事に孵化してくれるといいのですが。

 2分ほど休んで近くの茎に移って休憩中。

 別の植物に少し大き目のメスがやってきて止まりました。どこかで産卵を終えた後なのでしょうか。

 すると別の茎で産卵をしているメスがいました。

 花穂の直前で産卵が終了しました。60個産みました。

 やはり別の茎に移って休んでいます。帰ろうとしたら別のメスがやってきて産卵する茎を探し始めました。観察したかったのですが、炎天下の撮影でクラクラしてきました。熱中症になっては大変なので下山しました。これ以外にスフラギスをつけたウスバシロチョウや、極小のミナミヒメヒラタアブなども撮影したのですが、別の記事で紹介します。

産卵するメリケンカルカヤを探すキバネツノトンボのメス。(YouTubeで、ハイビジョン・フルスクリーンで見ることをお勧めします。最大2160p 4kで見られます)


キバネツノトンボの産卵 vol.01


キバネツノトンボの産卵 vol.02


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キバネツノトンボの産卵。16都道府県でレッドリスト(絶滅危惧種)に指定されている希少な昆虫。動画もアップ(妻女山里山通信)

2023-05-23 | アウトドア・ネイチャーフォト
 16都道府県でレッドリスト(絶滅危惧種)に指定されている希少なキバネツノトンボ(黄翅角蜻蛉)の産卵に遭遇しました。交尾期は早々と終えてオスは姿を消しました。やはり昨年より10日ほど早かった様です。産卵は11分に及びました。貴重な産卵シーンの数々を撮影することができました。

 一匹のキバネツノトンボが飛び回っていました。あちこちのメリケンカルカヤ(米利堅刈萱)に止まってはすぐに飛び立つことを繰り返しています。止まった個体を見るとメスです。しかも腹部が大きく膨らんでいます。ひょっとして産卵する草を探しているのかなと思いました。

 トンボといいますが、実はアミメカゲロウ目ウスバカゲロウ科ツノトンボ亜科の昆虫。大きな目のその愛くるしい姿は、一度見たら忘れられません。絶滅危惧種ですが、長野県ではあちこちに生息地がある様です。それだけ信州は自然環境がいいということなのでしょう。

 10分ほどあちこちを飛び回って産卵場所を探していましたが、1本のメリケンカルカヤに決めた様です。

 1分ほどジッとしていました。目の反射の文様と、翅の翅脈が面白い。黄と黒のツートーンもお洒落。実に魅力的な容姿をしています。

 突然産卵を始めました。

 茎に産み付けられた卵が粘性のある糸を引いています。これが接着剤なのでしょう。産卵孔もよく見えています。

 茎の右左に交互に産卵していきます。

 卵を二列に産んでいきます。卵が茎から少し離れてしまうと。

 尾部を器用に動かして直しました。お見事。卵を茎に産みつける時に、尾部を細かく動かして卵を固定させていますが、その様子は下の動画で見られます。

 茎の穂先の方まで産み付けています。茎のどこから産みつけていくかも計算しているのでしょう。

 こんな風に二列に産みつけました。離れた部分もバラけずに繋がっています。茎は花穂もあってデコボコしているのですが、巧みに産みつけています。

 産卵が終わった様です。11分かかりました。卵は31個✕2列で62個でした。お腹もしぼんでいます。お疲れさん。卵が無事に孵化できるか観察をしたいと思います。

 茎の上側に登りました。

 約3分の休憩の後に翅を広げて飛び去りました。卵が孵化するのに30日ほどかかるそうです。蟻地獄に似ている幼虫は、孵化すると地面に落下し肉食なので餌を求めて徘徊する様です。幼虫の期間は不明とか。謎の多い昆虫です。
 今回はオスを撮影できませんでしたが。昨年撮影したオスの記事です。
キバネツノトンボ。体の構造と生態を観察する夏日の草原。複眼にダビデの星? 16都道府県でレッドリストに指定されている昆虫(妻女山里山通信):尾部に丸いハサミを持つオス。複眼のダビデの星は不思議。

キバネツノトンボの産卵



 ほかの茎に産みつけられた卵塊。傷ついたものもあります。全部が無事に孵化することはないでしょう。アリやカメムシなどに見つかると全滅することも考えられます。


 ハナニガナ、ハルジオンなども咲く妻女山松代招魂社。クマバチのホバリングの羽音が響きます。

 善光寺平は黄砂で霞んでいます。

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サンコウチョウやシジュウカラがさえずる妻女山陣場平で貝母の球根の移植作業。オオブタクサなど帰化植物の抜き取り。ベニボタル、虫こぶ(妻女山里山通信)

2023-05-19 | アウトドア・ネイチャーフォト
 今回の妻女山里山デザイン・プロジェクトの作業は、陣場平で貝母の球根の移植作業がメインです。気温は23度ぐらいですが前日かなり雨が降ったので蒸し暑い。ただ五月蝿いクロメマトイや藪蚊がいないのが幸いでした。

 東の斜面の下側に生えている貝母を掘り起こします。今回運搬用に一輪車をN氏が持ってきてくれたので作業がはかどりました。

 以前私がエノコログサ(猫じゃらし)を掘り起こした穴に貝母を移植していきます。

 貝母の群生地はかなり枯れて黄色くなってきました。ウスバシロチョウが十数頭舞っています。

 樹上からサンコウチョウやシジュウカラの鳴き声が聞こえます。それよりけたたましくハルゼミとエゾハルゼミが鳴いています。

 植えたら土を周りにかぶせて足で踏み固めます。移植した貝母は来年咲きます。

 今年は全体で昨年の約半分ほど、30数株を移植しました。種は西へ飛ぶので、7、8年後には積石塚古墳の方まで貝母で埋め尽くされるかもしれません。移植作業は1時間半ぐらいで終了。

 陣場平中央にある大きなクマノミズキの太い枯れ枝を切ります。

 足場が悪くて危険なのでチェーンソーではなく手鋸で。

 作業を終えて小休止。鞍骨山方面へ二人登っていきました。尾根筋は風があって気持ちいいでしょう。

 休憩後は、出始めたオオブタクサを抜いてもらいました。里山保全はこういう地味な作業が大事です。

 これが有害帰化植物のオオブタクサ。大きくなると3mぐらいになります。根から他の植物の成長を妨げる物質を出すので放っておくとオオブタクサだらけになってしまいます。葉の先が3つに別れているのが目印。

 有害植物ではありませんが、ヒカゲイノコヅチも株になると貝母が生えなくなるので、適宜除去します。

 メンバーが、これ何の実?と言うので見ると、クヌギの幼木に、ナラメリンゴフシ(楢芽林檎五倍子)。ナラリンゴタマバチによって作られた虫コブ(虫えい・ゴール)です。ナラメリンゴタマバチ(雌)が交尾後、コナラの根に楢根玉五倍子(ナラネタマフシ)を作ります。そこから冬に羽化した雌が単性生殖でコナラの冬芽に産卵し、それがこのような五倍子(フシ)を形成するのです。形成されたフシは卵の揺りかごであり幼虫になっては餌となります。コナラの冬芽をこんな風に変形させてしまうのですから恐るべしかなナラリンゴタマバチ。タマバチのタマとは、このリンゴ状のフシのことです。
 虫コブは古くから利用されてきました。マタタビはマタタビミミタマバエの作る虫コブができて初めて価値あるマタタビ酒になります。また、ヌルデ(白膠木)の若芽や若葉などにヌルデシロアブラムシが寄生してできる虫こぶ(ヌルデミミフシ)は、お歯黒、染め物、薬、インク、占いなどに使われてきました。特に染料は、空五倍子色という伝統色で、古代より(正倉院にあり)珍重されてきました。
 虫コブは、物理的刺激や植物の生長を促進する物質(植物ホルモンやアミノ酸など)により形成されますが、現在は人工的に虫コブを作る研究もされています。しかもフシはなにも虫だけによってつくられるのではなく、ダニ類、線虫類、細菌、菌類によっても作られます。ですから虫コブや虫えいよりは、英語のGALL(ゴール)といった方が適切かもしれません。もっとも、植物寄生菌類の多くは果樹や野菜に多大な被害をもたらすものばかりですが。現在、日本では1400種以上のゴールが見つかっています。実に奥が深い世界です。

 林床に妖しく咲くマムシグサ(蝮草)。サトイモ科テンナンショウ属の多年草。薬草で毒草ですが野草好きの園芸家が好む花です。

 インセクトホテルに訪れたお客様は、ベニボタルの仲間。コウチュウ目ホタル上科ベニボタル科に分類される甲虫ですが、黒い斑点がある種は初めて見ました。未同定。

 クヌギの倒木におびただしい数の羽蟻。羽が大きいことや頭と胸部の色や形から、ヤマトシロアリでしょう。

 皆にアリノスアブを見てもらいました。すぐ上や右上に小さな穴がありますが、アリノスアブが開けたものです。ミネラルや塩分補給のために泥を舐めているのでしょうか。不思議です。

 昼は堂平大塚古墳のログハウスを借りて。まず雑巾でテーブルと椅子をきれいに拭きます。クマバチが二階の横の丸太に下から穴を開けて巣を作っていました。

 今回は各自おにぎりとおかずを持参。人数も少ないので火は使いません。ニラのおやき、鶏の燻製、カブのポン酢しょうゆ、鰊と干しホタルイカと山蕗の煮物、実山椒の佃煮、淡竹の煮物、手作りチャーシュー、鶏のピリ辛炒め、イカのピリ辛炒めなどとノンアルコールビール。次回は状況を見て除草作業をします。

 絶滅危惧種のキバネツノトンボの産卵シーンの撮影に成功したので次の記事でアップします。動画もあります。

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ウスバシロチョウが十数頭舞う陣場平では貝母の実がたくさん。コアシダカグモの保育園。やはり不思議なアリノスアブ(妻女山里山通信)

2023-05-17 | アウトドア・ネイチャーフォト
 最高気温が32度の予報の中、妻女山の陣場平へ。近々行う妻女山里山デザイン・プロジェクトの作業の準備と段取りを決めるためです。下界は真夏並みでしたが湿度が低く山上は18度。ただ直射日光はきつく、日向での作業は無理でした。体がまだ暑さに慣れていません。

 陣場平の下の入口近くになぜか、テッセン(鉄線/鉄仙)キンポウゲ科センニンソウ属でクレマチスの原種。原産地は中国。ただ花弁状の萼片が8枚なので、日本原産の風車(カザグルマ)でしょう。毒草です。なぜここに1株だけあるのでしょう。しかし、我家の庭にも植えた覚えがないのに同じテッセンが咲いています。小さな蜘蛛がいますね。

 ハナニガナで吸蜜中のヤマトシジミ(大和小灰蝶)シジミチョウ科ヒメシジミ亜科ヤマトシジミ属。顔や目にまで花粉がついていますね。幼虫は、カタバミを食べます。東京の都市部や郊外でも普通に見られるゼフィルス。信州では、成虫は4月から11月に見られ、年に5~6回程度発生。似たルリシジミより斑紋が濃く、目が灰褐色で小さな黒点があり、黒い目のルリシジミと区別できます。

 ハルジオンで吸蜜中のウスバシロチョウ。妻女山山系のあちこちでたくさん舞っています。氷河期の生き残りで毛深いのですが、暑さには強いのでしょうか。

 ミヤマセセリ(深山せせり:Erynnis montanus)はセセリチョウ科セセリチョウ亜科ミヤマセセリ属。セセリという字は難しいのですが、手偏に弄という字で、つつくとか穿(ほじ)るという意味です。セセリチョウの中で最も早く春に出現するチョウ。食草はコナラなので、コナラの芽ぶきに合わせて繁殖行動をします。

 貝母群生地のある陣場平。第四次川中島の戦いで上杉謙信が本陣としたと伝わる場所ですが、兵どもが夢の跡。ウスバシロチョウが十数頭舞っています。ハルゼミとエゾハルゼミの合唱が響きます。サンコウチョウとシジュウカラの鳴き声も樹上から響きます。日陰は快適です。

 今年も貝母の実がたくさんなりました。ミツバチやハナアブに感謝です。ラウンドアップや草退治などのネオニコチノイド系農薬を使うと彼らは全滅します。欧米ではすでに製造販売が禁止されているベトナム戦争の枯葉剤由来の農毒を日本はまだ売っているのです。農薬、除草剤、殺虫剤などは雑草や害虫を殺しますが、人も殺します。

 通常貝母の花は花びらが6枚、雄しべが6本なんですが、7〜9のものもあります。ところが実になると全て6つのヒレを持つのです。これが不思議。

 貝母の葉先におそらくコアシダカグモの保育園。この状態を団居(まどい)といいます。徘徊性のクモで巣を作らないのですが、赤ちゃんのためにこういう糸の保育園を作るのです。コアシダカグモの餌はゴキブリ、ハエ、蚊などで有益なクモなんです。

 それで指先でちょっと触れてみました。「蜘蛛の子を散らす」という状態です。しばらくすると戻ってきます。もう少しするとバルーニングといって、草木にのぼり、糸を垂らした状態で風に吹かれます。この糸を切ることで、風に乗って飛んで別の地域へ散っていくのです。

 貝母の茎の上からヒカゲイノコヅチの葉の上に突然ガガンボが落ちてきました。何かに襲われたのかな。マダラガガンボの一種の様です。ガガンボは、ハエ目(双翅目)カ亜目(長角亜目)ガガンボ科で大蚊(蚊ヶ母)と書きます。蚊の仲間ですが吸血しないので害虫ではありません。人にも有害な殺虫剤など不要。掴むと脚が簡単にもげてしまいます。

 ヘビイチゴの花。春のバラ科の黄色い花は似たものが多いので同定が大変です。近くにはキジムシロもありますがまだ咲いていません。

 アリノスアブの一種と思われる昆虫が集まる場所へ。体長が8ミリぐらいで小さく動きが素早いので撮影は大変です。こちらはメスか。

 こちらはオスか。観察していると激しく細かに顎を動かしていて、やはり泥を舐めている様にしか見えません。水を飲むなら下に水たまりがいくつもあるし、土の壁に開けられた小さなたくさんの穴も説明できません。本当に不思議な生態です。アリノスアブはアリの卵を食べるはずですが。

 陣場平入り口に設置したインセクトホテル。どんな昆虫が来てくれるか楽しみです。

 サンショウの枝にカマキリの巣。色と形からオオカマキリの巣でしょう。もう孵化した後でしょうか。数百匹の赤ちゃんカマキリが生まれますが、生き残れるのは2、3匹。残りは他の昆虫に食べられてしまいます。カマキリの餌は、はじめはアブラムシなどで、成長するにつれてコオロギ、バッタ、チョウなどに変わっていきます。ときには自分より大きなニホンカナヘビなども捕食します。カマキリは交尾の後でメスがオスを食べる共食いが有名ですが、性成熟前のメスは動くオスを見ると餌と認識して食べてしまうそうです。交尾後も動くものを餌と認識してしまうとか。カマキリのオスに生まれなくて良かった。
 キバネツノトンボを一頭発見しましたが、捕食行動で飛んでいるばかりで止まってくれません。来週にはもっと現れるでしょう。

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ウスバシロチョウの不思議なバトル。生態が不明なアリノスアブの一種。ヒレアザミ、オオアマナ、ニセアカシア、絶滅危惧種のギンラン(妻女山里山通信)

2023-05-11 | アウトドア・ネイチャーフォト
  約1週間ぶりに妻女山陣場平へ。週末にかなり雨が降ったので林道が泥濘状態と心配しましたが、雨水を逃がす溝をいくつも掘ったために難なく登れました。しかし落枝がすごく5回ほど停車して除去しました。撮影の前にまず貝母群生地の保全作業。出始めた外来有害植物のオオブタクサやハルジオンを抜き取ります。寡占してきたヒカゲイノコヅチ(日陰猪子槌)も適宜除去します。 ヒカゲイノコヅチは薬草で、根は通経、鎮痛、利尿作用があり、月経不順,産後出血、腰痛や関節痛、リウマチ、神経痛、打撲、小便難渋などに用いるそうです。茎にイノコヅチクキマルズイフシという虫こぶができます。

 ヒレアザミ(鰭薊)が咲き始めました。茎には幅の広いひれがつき、その縁にも刺があります。ウスバシロチョウも好んで吸蜜する花です。

 オオアマナ(大甘菜)キジカクシ科オオアマナ属の多年草。明治時代に入った帰化植物が野生化したものの様です。別名は、ベツレヘムの星。毒草です。

 妻女山展望台裏の四阿から望む白馬三山。手前に茶臼山。右奥に虫倉山。麓には帰化した高句麗の豪族に由来する篠ノ井の市街。茶臼山中腹のリンゴも花はもう散っています。

 妻女山駐車場に咲くハリエンジュ(針槐:ニセアカシア)。北米原産のマメ科ハリエンジュ属の落葉高木。花は蜜が豊富で蜜源として有用です。葉、果実、樹皮は有毒で、棘が刺さると腫れてしびれが出るそうです。刺さったら抜いてステロイド軟膏を塗るといいとか。花は無毒で、天ぷらなどで食べられます。

 ハルジオンで吸蜜するテングチョウ(天狗蝶)タテハチョウ科テングチョウ亜科。天狗の鼻の様に見えるのは、下唇ひげ(パルピ)です。幼虫の食草はエノキなど。貝母群生地のもの以外のハルジオンはとても除去しきれません。

 桐の花が満開です。右奥は武田信玄のノロシ山。躑躅ヶ崎館まで狼煙で情報を送りました。約2時間で届いたとか。常時20人ほどが常駐していたといわれています。拙書でも紹介していますが、郭や空堀の遺構があります。

 陣場平へ。貝母は日に日に枯れていきますが、5月いっぱいは殆どは倒れません。実がついていない茎から倒れていきます。実がついている茎は枯れてもなかなか倒れません。実だけはまだ緑色です。やがて実も枯れると弾けて種を飛ばします。その時に東風(こち)が吹くことが多いので貝母は西へと増えていくのです。ウグイスやサンコウチョウ、シジュウカラやヒヨドリの鳴き声が聞こえます。メスグロヒョウモンのメスやクロアゲハも目撃しました。ベンチを白樫のものに新調しました。腰掛けて風景を眺めながら小鳥のさえずりを聞くと癒やされ、自然との一体感を得られると思います。今の季節、淡竹の筍を求めて子連れのクマが来ることがあるので、たまに大きな声や音を立てて知らせることも大事です。ニホンカモシカもやって来ます。

 貝母の実。約2センチほどですが、最終的には3センチぐらいになります。中心部が色濃く盛り上がっていますが、縦に種がぎっしり詰まっています。もうすぐメンバーを集めて貝母の球根の移植作業をします。オオブタクサなどの帰化植物の抜き取りも。里山保全は知識や知恵も必要で手がかかります。

 ウスバシロチョウの不思議なバトルを目撃しました。一頭が別の一頭に執拗に襲いかかっているのです。最初は交尾を迫っているのかなと思いましたが、なにか可怪しい。

 組んっずほぐれつして、結局掴まれていた一頭を置き去りにしてもう一頭は飛び去りました。残されたウスバシロチョウは前翅が折れています。どういうことなのでしょう。オス同士の縄張り争いなのでしょうか。不思議です。もし交尾を迫るオスならば、メスはまだ未成熟だったと思われます。
すったもんだのウスバシロチョウの交尾。交尾後にオスがメスにつけるスフラギス(受胎嚢)(妻女山里山通信):交尾は女性上位で行われメスが主導する感じです。アリに襲われオスを引きずって登っていく逞しいメス。交尾は2時間ぐらい続きます。

 土の斜面に穴を開けて土を食べている?アブ。2019年の記事でアリノスアブの一種かと書いたのですが、調べてもこんなアブは出てきません。妙に離れた複眼の間に3つの単眼があることからアブと分かります。体長は8ミリぐらい。毛深いアブですが、オスには腹部の背中に毛がありません。近づいても襲って噛むようなことはありません。この土面には小さな穴がいつくも開いているのですが、アリの巣ではありません。どう見ても土を食べて穴を開けているようにしか見えないのです。未同定の新種?
不思議なアブの続き。アリノスアブだろうと判明したのですが、これまた不思議な生態で頭クラクラ(妻女山里山通信):2019年の記事。不思議な青い虫も写っています。

 コミスジ(小三條)タテハチョウ科タテハチョウ亜科。滑空と羽ばたきを繰り返してワルツを踊るように軽やかに飛び回る蝶。幼虫の食草はクズ、フジなどマメ科の植物。人の気配に敏感で、なかなか撮影させてくれません。

 ギンラン(銀蘭)ラン科キンラン属。白い花は蕾ではなく、これでもせいいっぱい咲いている状態です。ギンランは、「菌根菌」という菌類と共生する特殊な生育形態をもっています。ギンランは特に菌に対する依存度が強く、「外生菌根菌」は特殊な土壌にのみ生息するため、この花を採取して移植しても家で育てる事は不可能です。環境省の絶滅危惧II類(VU)-2012年レッドデータ。

 作業と撮影の前に山蕗を採りました。ソフト鰊と干しホタルイカの煮物。山蕗は、ワラビ、ゼンマイ、ミョウガと同様に発がん物質が含まれるのでまず茹でてアク抜きをしっかりとします。流水で洗って自家製干し椎茸、昆布、鰹出汁、炒り粉出汁、本味醂、醤油で煮ます。ここでもアクを取って沸騰したら強火で5分、弱火で10分煮て冷まします。これを使って炊き込みご飯もできます。昔は大鍋で煮て常備菜として1週間以上食べました。山菜料理というのはまさに信州が舞台の映画『土を喰らう十二ヵ月』(沢田研二が主演を務め、作家・水上勉の料理エッセイ「土を喰う日々 わが精進十二カ月」を原案に描いた人間ドラマ)そのままです。

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『信州の里山トレッキング 東北信編』川辺書林(税込1728円)が好評発売中です。地形図掲載は本書だけ。山の歴史や立ち寄り温泉も。詳細は、『信州の里山トレッキング 東北信編』は、こんな楽しい本です(妻女山里山通信)をご覧ください。Amazonでも買えます。パノラマ写真、マクロ写真など668点の豊富な写真と自然、歴史、雑学がテンコ盛り。10本のエッセイが好評。掲載の写真やこのブログの写真は、商用利用の場合、有料でお使いいただけます。

本の概要は、こちらの記事を御覧ください

お問い合せや、仕事やインタビューなどのご依頼は、コメント欄ではなく、左のブックマークのお問い合わせか、メッセージからメールでお願い致します。コメント欄は頻繁にチェックしていないため、迅速な対応ができかねます。
 インタープリターやインストラクターのお申込みもお待ちしています。好評だったスライドを使用した自然と歴史を語る里山講座や講演も承ります。市民大学などのフィールドワークを含んだ複数回の講座も可能です。左上のメッセージを送るからお問い合わせください。
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2023 稲の筋蒔き。米は日本人の生命の源。とはいえ年々きつくなる農作業。今年もなんとか乗り越えました。鯨うどん。伝統野菜の危機(妻女山里山通信)

2023-05-06 | 男の料理・グルメ
  米作りの基本は、まず苗作りです。そのための筋蒔き作業をしました。曇り空で雨は夜からの予報です。炎天下の作業でないのが助かりました。

 培養土に肥料や殺虫剤を入れてよく混ぜます。使わないのが最善ですが、ネキリムシなどの最小限の対策です。ネオニコチノイド系やグリホサート剤を使うのはもっての外です。畑や庭にラウンドアップなどのベトナム戦争の枯葉剤由来の猛毒の農薬を撒くのは自殺行為。奇形、癌、脳の発達障害、多動性障害など、ありとあらゆる疾病を引き起こします。欧米ではすでに製造販売が禁止されています。自公統一教会創価のカルト政権は国民の命を守るという使命を放棄しています。

 ポットに培養土を入れていきます。作年は190枚弱でしたが、今年は200枚余りと増えました。一人けっつまずいて転んだ人がいました。やれやれ。

 補充のポットをS氏が持ってきてくれたのですが、中にシマヘビの赤ちゃんがいました。観念したのかおとなしいです。亡き伯父なら「お!いい酒のつまみだ」と言って食べてしまうのでしょうけど、逃してやりました。

 ポットに籾と覆土をかける機械にかけます。これも覆土がこぼれるので箕(み)を置くのですが、その置き方も年々進歩しています。ポットを補充する人、機械に入れる人、籾や覆土を補充する人、ポットをトラックに積む人と分業もずいぶん手慣れてきました。

 トラック二台に積み込み、必要な道具も積み込みます。一休みしたあとで田んぼにでかけます。

 苗床に運んで、まずまず根切シートを敷きます。すこし日が出て気温が上昇してきました。低気圧が近づいているのに強風がないのが幸いです。

 ポットを敷き詰めていきます。乱暴に扱うと籾や覆土が飛び出てしまうので慎重に。

 敷いたら膨らんだ場所を踏んでならしていきます。ここで予期しなかったトラブルが。20枚だけもち米があるのですが、軽トラに積む時にちゃんと分けていたのですが、全員にその情報が行き渡っておらず混じってしまったかもしれないのです。まあ苗が出れば見分けがつくだろうということで解決。やれやれ。

 上に保湿、遮光のラブシートを被せます。これをピンで止めていきます。

 寒冷紗で覆うためのアーチを1mおきに作ります。

 寒冷紗をかぶせてクリップと要所要所をピンで止めます。

 3時間半で作業は終了。ところがポットが余ってしまいました。これは作業依頼主のK氏があとでやることに。よって水は張らないで終了です。気温はグングン上昇し28度ぐらいです。道具を片付けて昼食です。

 中国人が経営するスタッフも中国人の長城へ。思い思いに定食を頼みます。大きな鶏の唐揚げがついてきます。
 この時期、農家は野菜の苗の植え付けやらで大忙しです。その野菜もほとんどF1種になりました。採種ができないハイブリッド。伝統野菜の様な不揃いだけれど旨味や奥深い複雑な味はありません。スーパーに並んでいる見た目が綺麗な野菜は、伝統野菜以外はほとんどがF1種。その違いを知らない人がほとんどでしょう。特に早生種は栄養も半分以下しかありません。長野県は伝統野菜を奨励しています。しかし、農家が自家採種することを自公統一教会創価のカルト政権は禁止し犯罪にしようとしています。そうなったら伝統野菜や郷土料理は滅亡し日本の和食文化は崩壊します。消費者はそのことを知るべきです。
信州の伝統野菜:ぼたごしょう、松代一本ねぎ、小布施丸なすなど。JAスーパーの産直や道の駅などで買えます。

 これは前夜に食べた「鯨うどん」。塩皮鯨で出汁をとりうどんの汁にしていただく郷土料理です。普通はナスと煮たり、ナスやカボチャと煮るのが一般的なのですが、どうも塩皮鯨が大好きだった父が考案したオリジナルの食べ方の様です。作家・開高健のエッセイ『最後の晩餐』にも、新潟の山奥でゼンマイ採りの時に、小屋の囲炉裏に鯨の皮の塩漬けの大きな塊をつり下げ、味噌汁の大鍋に入れて出汁と脂をとる話が出てきます。そうして過酷な作業に必要なカロリーや栄養を補給したわけです。うどんは信州地粉のユメセイキ。奥にある小鉢は、山蕗とソフト鰊の煮物。たくさん作ったので、これの炊き込みご飯を作りましたが絶品です。

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ヒメオドリコソウで吸蜜するキアゲハ。成長する貝母の実。ガマズミ、シナノタンポポ、スミレ、コマユミ、イボタノキ、ハナニガナ、山藤(妻女山里山通信)

2023-05-04 | アウトドア・ネイチャーフォト
  最高気温が26度の長野市ですが、妻女山陣場平は昼近くで22度。日向は熱くても日陰は湿度も低く快適です。鞍骨に登る途中で二組ほど貝母を見に訪れました。次回の妻女山里山デザイン・プロジェクトの作業は球根の移植ですが、それまでは他の里山へ撮影に行こうと思っています。

 ヒメオドリコソウで吸蜜するキアゲハ。ヒメオドリコソウ(姫踊り子草)は、ヨーロッパ原産の越年草。遠目ではそう見えませんが、アップにすると踊り子草だと分かります。

 春型のキアゲハは小型。遠目にはヒメギフチョウと見間違えることも。ウスバシロチョウも6頭ぐらい舞っているのですが、吸蜜する花がないために止まりません。ハルジオンやヒレアザミが咲くまでもつか心配です。

 貝母(編笠百合)は、下部から黄色く枯れていきますが、実がついているものは茎が枯れても倒れません。シジュウカラやヒヨドリ、オオルリらしき鳴き声も。賑やかになってきました。山蕗を採りました。今回はソフト鰊と煮物にします。

 貝母の実も順調に大きくなってきました。茶色いのはクヌギの花穂が枯れたもの。風が吹くと上から大量に降ってきます。

 登ってくる林道脇にたくさんガマズミの花が咲いています。今年も秋に真っ赤な実を摘んでガマズミ酒を作ろうと思います。

 ハリギリの若葉。若芽は美味しい山菜ですが、タラの芽と違い開いたら苦くて食べられません。春が早すぎて今年は食べ損ないました。

 シナノタンポポ(信濃蒲公英:在来種カントウタンポポの亜種)の種。強い風が吹くとフワフワと舞い上がります。

 コハコベ(小繁縷)だと思うのですが。ナデシコ科ハコベ属。ハコベは色々似た種類があって迷います。

 コマユミ(小真弓)の花。葉の縁に細かな鋸歯があります。落葉低木で秋にはマユミの様なでも小さな赤い実をつけます。

 イボタノキ(水蝋樹・疣取木)モクセイ科。これは蕾です。6月に咲く白い花は合弁花で、4裂します。秋に暗紫色の実をつけます。イボタノキには、蝋を分泌するイボタロウムシがつき、家具のつや出しに使われます。そのため水蝋の樹と呼ばれます。満開のイボタノキは、昆虫たちに大人気で、シジミチョウ、ヒョモンチョウ、コアオハナムグリ、コマルハナバチなどが訪れます。

 イカリソウ(碇草・錨草)の残花。メギ科イカリソウ属。別名は、三枝九葉草(さんしくようそう)、生薬名は、淫羊霍(いんようかく)で強壮剤などに。仲間には、トキワイカリソウ、ウラジロイカリソウ、キバナイカリソウ、距がないバイカイカリソウ、ホザキノイカリソウなど。

 タチツボとかエイザンとか上に何もつかないスミレ(菫)。妻女山山系では最後に咲くスミレです。

 ハナニガナ(花苦菜)キク科ニガナ属の多年草。茎の上部で枝分かれし、多数の頭花をつけます。

 ソメイヨシノの幹にウメノキゴケ。地衣類は、大部分は子のう菌に属する菌類なんですが、光合成ができないため菌糸で作られた構造の内部に藻類が共生して、藻類が光合成で作り出す合成産物によって生活しています。両者の間には高度な共生関係が成立しています。
 地衣類には、写真のような葉状地衣類。樹皮や岩の模様に見える痂状(かじょう)地衣類(固着地衣類)。枝状になって基質から立ち上がるコナアカミゴケなどのような樹状地衣類があります。おやきや天ぷらで食べられる珍味イワタケ(岩茸)も地衣類です。

 ヤマフジ(山藤)。マメ科の蔓性(つるせい)の落葉低木。蔓はフジとは逆の左巻き。花穂がフジの様に長くなりません。秋になる豆は煎って食べられます。はんなり甘く爽やかな味。

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手作りベーコンを作る初夏の好日。ソミュール液、エルブ・ド・プロバンス、スモークウッド。タラの芽とコゴミと手作りベーコンの炊き込みご飯、BLTECUサンドイッチ(妻女山里山通信)

2023-05-01 | 男の料理・グルメ
 手作りベーコンが無くなりそうなので作ることにしました。といっても準備から完成までは、1週間はかかります。市販のベーコンの殆どは燻製ではなく燻液に浸けたものです。スモークすると風味が全く違います。その合間に大掃除。ゴールデンウィークの晴れ間は、花粉も黄砂もおさまって風もないので大掃除に最適なのです。冬用の分厚い羽毛布団を掃除機で吸ってから干しました。数あるマットや小さな絨毯も洗いました。やれやれ。

 ツルヤでカナダ産豚バラ肉を買いました。約1キロです。まず昔ながらの製法で作られた粗塩をまんべんなくすり込み冷蔵庫でひと晩寝かせます。

 粗塩を洗い流し、ソミュール液(ピックル液)に浸けます。
豚バラ肉1キロにつき。キビ糖:10グラム、塩:50グラム、しょう油:7ml、水:300ml、エルブ・ド・プロバンス(ミックスハーブ):大さじ1、ローリエ:2枚、粗挽き黒こしょう:小さじ1、ウィスキー:20ml。これらを煮立たせ冷まして浸けます。更にタマネギ、ニンジンの皮、キャベツの芯、セロリの葉、ニンニクを加えます。これをジップロックに入れて、冷蔵庫で毎日上下をひっくり返しながら1週間おきます。

 やっとスモークの日です。ボウルに水を張り、糸状の水流で3時間塩抜きをします。

 キッチンペーパーで水分を拭き取り、風通しの良い場所で1時間ほど風乾します。完全に乾いてはだめです。

 スモークします。私は、バーベキュー用のバケツを段ボールの箱で覆って使っています。確実に着火したか確認します。スモークの直前にブランデーを刷毛でぬって風味をつけるものお勧め。

 市販のスモークウッドの火をつけダンボールの箱で覆います。箱タイプのスモーク器なら中に入れて。スモーク中と書くのは、宅配便や郵便配達の人が煙が出ているので火事と勘違いしない様にするためです(笑)。近くに洗濯物を干すのもだめです。

 こんな感じでスモークウッドを気温にもよりますが、2時間半ぐらい燻煙します。今回は桜のスモークウッドを使いました。スモークチップでもいいのですが、火や温度の管理がスモークウッドのほうが失敗が無く簡単です。

 これぐらいの色味になったらひっくり返します。これで色合いを見ながら2時間ぐらいスモークしたら出来上がりです。小分けしてラップで包み、ジップロックに入れて冷蔵や冷凍保存します。

 さっそくコゴミとタラの芽とベーコンのペペロンチーノを作りました。激旨なんですが、ビジュアルがちょっと滋味ですね。BLTサンドやカルボナーラ、ハッシュドポテトもやりましょう。コシアブラとベーコンの洋風炊き込みご飯も作りたい。

 コシアブラと手作りベーコンのコンソメ炊き込みご飯が馬鹿旨だったので、タラの芽とコゴミと手作りベーコンの炊き込みご飯も作りました。味付けはやはりコンソメスープ。色味は地味ですが想像以上の旨さです。付け合せは山蕗と干しホタルイカの煮物。富山の海の幸と信州の山の幸の最高のマリアージュです。



 手作りベーコンでBLTサンドイッチを作りました。プラスウドとサニーサイドアップとチェダーチーズ。トーストには片面に粒マスタード、もう片面にはマヨネーズ。サニーレタスにはマジックソルトをふりかけて。ブラックペッパーとはちみつがアクセント。BLTサンドは、ノースショアカントリークラブのBLTサンド アメリカ発祥のサンドイッチで、Bacon・Lettuce・Tomatoの頭文字からの命名ですが、オリジナルもびっくりのウド入り。手作りベーコンをカリカリではなく風味を生かしてさっと焼くのがポイント。今回はBLTECUサンドイッチです。ライ麦パンでないのがちょっと残念。でも美味です。

■薫製(スモーク)について
スモークは、食材を塩漬けにして熟成させ、さらに乾燥させながら煙でいぶして保存性を高めたもの。 薫製には、冷薫、温薫、熱薫の3つがある。一般的に低温で長時間いぶすほど保存性が高くなる。
●冷薫:15~30度で一週間から数週間と長時間薫煙し、熟成の旨味が充分に活きる方法。
●温薫:50~80度で2時間から12時間程薫煙。適度な旨味と薫煙の風味が付く方法。
●熱薫:120~140度の高温で短時間薫煙する方法。1kgのバラ肉が1時間半程でベーコンになる。

■木の種類による香りの違い
サクラ:ポークや鴨、ほろほろ鶏など癖のある肉類にピッタリ。
クルミ:くせの無い香りで肉類、魚類などに良く合う。
リンゴ:やや甘い香りで、淡白なチキンや白身魚に合う。
ブナ:魚介類をマイルドな味に仕上げたいときに。ほのかに渋みもあり。
ナラ:色付きが良く香りが柔らかいので、魚介類に合う。
ヒッコリー:香りも良く万能型。欧米ではもっとも一般的。


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