モリモリキッズ

信州里山通信。自然写真家、郷土史研究家、男の料理、著書『信州の里山トレッキング東北信編』、村上春樹さんのブログも

2500キロ海を渡り旅する蝶、アサギマダラの楽園へ。フジバカマと万葉集。野紺菊と晒菜升麻。ショウゲンジとガマズミ酒(妻女山里山通信)

2022-09-28 | アウトドア・ネイチャーフォト
 聖高原のとある場所に、2500キロ海を渡る旅する蝶、アサギマダラの楽園があります。昨年と違い雲が多めで、雲に覆われると風も吹くので、なかなか難しい撮影状況でしたが、ご存じの方が次々と訪れていました。テレビでは宮田村の300から600頭も集まるというフジバカマの大きな楽園を紹介していました。ここはそれほど大規模ではありませんが、充分に楽しめます。

 アサギマダラ(浅葱斑)は、チョウ目タテハチョウ科マダラチョウ亜科の蝶です。成虫は、春から夏にかけて南から北へ移動し、移動先で世代を重ねた後、秋になると南へ海を渡って移動します。数千キロもの移動をするため、全国でマーキングをして調査をしています。アニメ『鬼滅の刃』にも登場して話題になりました。

 この個体は、後翅下部に黒斑があるのでオスです。これは性標で、メスにはありません。オスはこの性標に性フェロモンを蓄えていて、尾部のヘアペンシルをここにこすりつけて、性フェロモンを移しとります。自然の仕組みというものは、ときに人智の域を越えたところにあります。

 フジバカマで吸蜜。ただ、満開をわずかに過ぎて蜜の量が少ないのか短い時間でほかへ移ります。草間彌生の水玉模様の様な胸部が可愛い。アサギマダラは暑さに弱く北上し、寒さを避けるために南下するといわれています。それぞれの移動先で産卵し成虫は死ぬので、南下と北上の個体はまったく別のものといわれています。

 アサギマダラと言われるのは翅の白い部分が浅葱色を帯びているからです。黒から茶色にかけてのコントラストが綺麗です。前翅の中程は半透明で透けて向こうの景色が見えます。この透明の程度は個体によってかなり異なります。

 右の後翅の欠損から、一番上の個体と同じだと分かります。腹部が膨らんでいるので、メスで交尾を終えて卵を内包しているのでしょう。

 これも上と同じ個体です。フジバカマなどで吸蜜し、ガガイモ科キジョラン属の常緑のつる植物のキジョラン(鬼女蘭)に卵を産み付け、幼虫は越冬します。ただガガイモは信州の里山にもあるのですが、キジョランの北限は東京なので、これらのメスはまもなく南下して産卵するのでしょうか。6月に飛来したメスが長野県内で産卵しているのが確認されたそうですが。産み付けられた植物はおそらく新芽が山菜のイケマ(牛皮消)でしょう。その卵は夏には羽化して産卵し、その子供達が晩秋に南下するのでしょう。では秋に産卵して育った個体は? どうも雪のない西日本に南下し産卵して一生を終える様です。

 三頭のアサギマダラ。左の個体はかなり翅が欠損しています。どうしたのでしょう。ただ、オスが塩分やアンモニア摂取のために糞や尿の水たまりに集まる習性がある様で、その際に襲われたのかもしれません。しかし、最初のメスの翅の欠損はどういう理由なのでしょう。メスも地上に下りることがあるのでしょうか。

 なかなか撮影できない胸部の裏側からのカット。脚の付き方が分かります。オオムラサキは前の二本が胸に折りたたまれて使われないのですが、アサギマダラは使っていますね。私も腕がもう二本あったら便利だなと思うことがあります。

 閉じて吸蜜している個体を捕まえて撮影。後翅に黒い性標があるのでオスでした。オスは捕まえると尾部からヘアペンシルを出すそうなのですが、出しませんでした。捕まえるのは必ず翅を閉じている時に。開いているときに片方の翅を捕まえると激しく羽ばたいて翅がちぎれてしまう恐れがあります。撮影後にそっとフジバカマの花に置くとそのまま吸蜜していました。それから、マーキングは趣味でやる様なものではありません。然るべき団体に入ってきちんとレクチャーを受けてからにしてください。

 浅葱色というのは、薄い葱の色という意味で、日本の伝統色の名前です。翡翠色、江戸紫、群青色、銀鼠などは聞いたことがあると思いますが、瓶覗とか高麗納戸、甚三紅とかは聞いたことがないと思います。日本の伝統色にもっと興味を持っていただけると嬉しいです。

 幼虫はガガイモ科のキジョラン、カモメヅル、イケマ、サクラランなどを食草とし、卵は食草の葉裏に産みつけられます。幼虫も成虫も体内に食草由来のアルカロイド系毒物質をもち捕食されるのを防いでいます。

 吸蜜に来たハナアブ科のクロヒラタアブ。幼虫はアブラムシを食べます。一瞬、絶滅危惧種のルリモンハナバチ(ブルービー)かと思ってドキッとしました。その記事もこの夏アップしています。

 フジバカマ(藤袴)キク科ヒヨドリバナ属の多年生植物。「秋の七草」の一つで、万葉の時代から人々に親しまれてきた植物です。
「萩の花 尾花葛花 なでしこの花 女郎花 また藤袴 あさがほの花」 山上憶良(巻8-1538)
 萩の花、ススキ、葛、ナデシコ、オミナエシ、そしてフジバカマとキキョウの花、と秋の花を並べています。咲く花の情景を思い浮かべると秋の趣が感じられます。

 あちこちでノコンギク(野紺菊)も咲いています。聖高原も妻女山山系もそうですが、ヨメナ(嫁菜)も両方あって、なかなか区別が難しい。ヨメナは葉がスベスベ。ノコンギクは繊毛があるとか、色々違いはあるのですが、そこまではっきりとしていないのでどっちかなと迷うことが多いです。これにユウガギク、シラヤマギク、ゴマナとか入ってくるともういけません。野菊の闇です。

 林下にサラシナショウマ(晒菜升麻)の群生地。風に吹かれるたびに長い花穂が優雅に揺れます。

 ある開けた秘密の場所から見る仁科三山。左から爺ヶ岳、鹿島槍ヶ岳、五竜岳。最も雪が少ない季節。

 聖山は別荘地があり、山菜キノコは採取禁止なので別の山域へ。大きなショウゲンジ(コムソウ)がたくさん採れました。夕食はカルボナーラに入れて。カルボナーラはレトルトですが、自家製ベーコンを加えました。キノコの風味があふれる逸品です。残りは後日ジンギスカンやキノコうどんにしようと思います。
 普通天然キノコは通販や道の駅や産直でないと買えませんが、私は在京時代から東京、神奈川、山梨の山で家族とキノコ狩りをしていました。現在はもちろん天然キノコはすべて採りに行きます。買うことはありません。ただ天然キノコは同定を間違うと死ぬ危険性もあります。
信州の秋はジコボウはじめキノコ三昧。キノコ料理のレシピ。放射能除染方法も(妻女山里山通信):秋になると毎年アクセスが爆発する記事です。
ウラベニホテイシメジとクサウラベニタケ(妻女山里山通信):一番誤食が多いキノコです。アクセスも多い。リンクのクイズもやってみて下さい。

 今回もガマズミの赤い実を摘みました。ガマズミ酒。時間が経つと綺麗なルビー色になります。酸味が強い、老化防止にもいい抗酸化作用が強い酒になります。

驚異の飛翔2500キロ アサギマダラの神秘』:「八ケ岳では初夏から夏の終わり、ときには秋半ばまで、身近に見かけるアサギマダラ。この小さな蝶が日本列島を縦断、さらに南の沖縄や台湾や香港まで2500キロ 以上飛んでい くのです。翌年春、その逆のコースを日本に渡ってきます。 近年その不思議な旅が明らかになりつつあります。」

『信州の里山トレッキング 東北信編』川辺書林(税込1728円)が好評発売中です。地形図掲載は本書だけ。山の歴史や立ち寄り温泉も。詳細は、『信州の里山トレッキング 東北信編』は、こんな楽しい本です(妻女山里山通信)をご覧ください。Amazonでも買えます。パノラマ写真、マクロ写真など668点の豊富な写真と自然、歴史、雑学がテンコ盛り。10本のエッセイが好評。掲載の写真やこのブログの写真は、有料でお使いいただけます。

本の概要は、こちらの記事を御覧ください

お問い合せや、仕事やインタビューなどのご依頼は、コメント欄ではなく、左のブックマークのお問い合わせか、メッセージからメールでお願い致します。コメント欄は頻繁にチェックしていないため、迅速な対応ができかねます。
 インタープリターやインストラクターのお申込みもお待ちしています。好評だったスライドを使用した自然と歴史を語る里山講座や講演も承ります。市民大学などのフィールドワークを含んだ複数回の講座も可能です。左上のメッセージを送るからお問い合わせください。
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台風15号通過で晴天の妻女山へ。久しぶりに山仕事に勤しみました。ホウズキの実。ガマズミの赤い実(妻女山里山通信)

2022-09-25 | アウトドア・ネイチャーフォト
 台風12号、14号、15号と来るたびに気象病で、自律神経失調症でひっくり返っていました。三連休の最後はやっと晴天に。こんな晴れの日はいつ以来か思い出せないほどです。息子と待ち合わせて妻女山へ。

 妻女山展望台の後ろにある四阿からの景色。中央に茶臼山。北アルプスは見えませんが、やがて雲が消えるだろうと思いました。ただミンミンゼミは鳴いているし、うんざりするほど夏モードが残っています。

 戊辰戦争以降の戦没者を祀った妻女山松代招魂社。夏の暴風雨で瓦が落下、現在も危険なので参拝はできません。奉賛会も高齢化していますし、屋根も吹き替えが必要でしょう。しかし、宗教施設なので税金は使えないし、今後の保全は大変だと思います。クラウドファンディングとか知恵が必要です。

 息子は、10月2日に善光寺の表参道、中央通りで行われるワークショップの材料を作りに来ました。杉の丸太を薄く切って、子供達にコースターを作ってもらうのです。無料です。ヤスリで磨いて色を塗る。絵を描いてもいいですね。

 昆虫は少ないです。モンキチョウとヤマトシジミぐらい。アキアカネも少し見られました。

 ホウズキの実。子供の頃からある場所にはありました。赤く熟した実を食べた思い出。

 ガマズミの赤い実。ガマズミ酒を作るために採取しました。抗酸化作用がありルビー色の綺麗なお酒ができます。

 セスジハリバエ(ヤドリバエ科)。孵化した幼虫はチョウやガの幼虫に寄生します。

 作業が済んで長坂峠に登り、サワグルミの伐採をしてもらいました。横にオオムラサキの食樹の榎があり、その成長の妨げになるからです。サワグルミは、パイオニアプランツで、放っておくと樹高25mぐらいにもなります。それぐらい大きくなれば材として売れるのですが。今回は若木を4本ぐらい伐倒してもらいました。その間に、有害帰化植物は私が除去しました。

 次に林道脇のクヌギの若木の下枝を切ってもらいました。低い下枝があると、蔓草が巻き付いて藪になるからです。林道にもはみ出してきます。彼の作業があったので今回はこれで終了。ただし、まだ里山保全のために伐倒したい木が10本近くあります。また彼に来てもらうか、妻女山里山デザイン・プロジェクトのメンバーを集めて、落葉期にやりたいと思います。有害帰化植物の除去も完全ではありません。里山保全というのは、手がかかります。里山や自然に対するリテラシー(読解力)や知識がないとできません。里山は何百年もの間、人が手を入れて保全されてきたもので、原生林とは全く異なるものです。そして大事なのは知識だけでなく観察です。経年変化や小さな異常を察知するために、通い観察することが最も重要なのです。

 クヌギのドングリ。葉は細く実が丸いのが特徴。コナラは葉の先が広く長細いドングリです。

 昼前に作業は終わり下山。四阿で昼食。稲荷寿司は自家製の柿酢と奄美大島のキビ糖。茶臼山で採ってきた自然薯のむかご入り。白出汁と本味醂の卵焼き。柿酢が入った煮ゴボウ。最後に花鰹を大量にまぶして。信州丸茄子の辛子漬け。これもキビ糖なのでコクがあります。添加物満載の加工食品や惣菜は、極力買わないようにしています。そういう食品も増えてきましたが、まだまだスーパーなどは意識が低いですね。消費者も。

 その四阿から見る北アルプス。雲が取れました。左に鹿島槍ヶ岳。右に五竜岳。

 その右に白馬三山。今が北アルプスでは最も残雪が少ない季節なのです。信州新町道の駅では、ハナイグチ(ジコ坊)、ウラベニホテイシメジが売られ始めた様ですが、標高の低い妻女山山系はまだです。その前にザラエノハラタケが出るのですが出ていません。地温が高いのです。発生はかなり遅れそうです。

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台風前に茶臼山へ。アサギマダラ、ナツアカネ、ノシメトンボ、ワレモコウ、アキノギンリョウソウ、ヤマドリタケモドキ、アカハツ(妻女山里山通信)

2022-09-16 | アウトドア・ネイチャーフォト
 台風12号に続いて14号が上陸しそうな三連休。その前にと晴れの金曜日に茶臼山へ。山の気温は25度。日陰では秋の風が気持ちいい。しかし、夏バテで足は重い。ゆっくりと歩き回りました。

 林道を下っていくといきなりアサギマダラに邂逅。2000キロ以上南方から海を渡ってたどり着いた蝶です。この標高に下りてきたということは、聖山山系でも大量に舞っているかも知れません。晴れの日に撮影に行きましょう。

 最高気温が高くまだ最低気温も地温も高いので秋のキノコは少ないのですが、ヤマドリタケモドキかな。傘の色とか個体変異も大きいので確実な同定が必要です。また老菌は食べるべきではありません。

 ひっくり返すと間違いないですね。香りも甘いです。フランスではセップ、イタリアではポルチーニと呼ばれる非常に美味しいキノコです。ただ似ているドクヤマドリやニガイグチがあるので同定は慎重に確実に。パスタ、リゾット、オムレツ、グラタン。オリーブ油はもちろんバターやクリームとも相性抜群です。

 アカハツ。ベニタケ科の美味しい食菌です。傷つけると青くなるので分かります。ハツタケの仲間は種類が多く、乳液の色の違いで食毒が分かるので覚えておくといいですね。いい出汁が出ます。今回は白出汁でお吸い物にしました。絶品です。香り松茸のお吸い物より旨いと思います。

 飯山の郷土料理、富倉蕎麦のつなぎにこの葉の繊維が使われます。無味なので蕎麦の味を損なわずコシの強い蕎麦になります。飯山の名店でいただいた富蔵蕎麦と舞茸の天ぷらは絶品でした。
野尻湖から希望湖へ。飯山で古刹めぐり、飯山城址。高橋まゆみ人形館、富倉そばを堪能して小布施の岩松院。空っぽの菅平ダム(妻女山里山通信):秋の新蕎麦が楽しみです。信州人は新蕎麦を食べないと秋が始まりません。

 棚田に下りました。ヒョウモンチョウの仲間。なんでしょう。

 ナツアカネ。交尾しているカップルがいたのですが、撮影できませんでした。

 ワレモコウ(吾亦紅)バラ科ワレモコウ属の多年草。信州の秋を彩る風情のある野草です。

 ワレモコウに止まるナツアカネ。

 交尾するアオイトトンボ。いいシャッターチャンスをものにできませんでした。残念。

 シロヨメナ(白嫁菜)で吸蜜するヤマトシジミ。おそらくメスで、そこへ交尾を迫るオスが来て乱舞を繰り返していました。いや、左は翅が青いのでオスですね。右もオスかも。ということは縄張り争いですね。

 茶臼山山頂方面へ。アキノギンリョウソウ(秋銀竜草)の群生がありました。ギンリョウソウモドキ(銀竜草擬)です。ツツジ科シャクジョウソウ属(APG分類)の腐生植物。古い新エングラー体系ではイチヤクソウ科に、クロンキスト体系ではシャクジョウソウ科に分類されていました。葉緑素を持たず、菌類(ベニタケ属のキノコに寄生)から栄養を得ていることから、「菌従属栄養植物」ともいわれます。

 ギンリョウソウとギンリョウソウモドキの違いは、前者が液果になるのに対し、後者は蒴果になります。花弁の縁が細かく裂ける特徴があります。ユウレイタケなどともいわれます。

 シオカラトンボのメス? いや違いますね。羽の先端の褐色からこれはノシメトンボ(熨斗目蜻蛉)ですね。ただサイズ的にコノシメトンボやリスアカネの可能性も。難しいです。

 拙書でも紹介の北アルプス展望台へ。草刈り機を持った作業服のむくつけき男達が十数人。見ると妻女山SDPのメンバーのS氏が。地域の茶臼山の除草作業に来たそうです。そうやって里山は維持されているのです。右に拙書でも紹介の虫倉山。左奥に雲に隠れた北アルプスが見えます。眼下の田んぼは稲刈りが済んではぜ掛けしているところも。何度訪れても心が癒やされる景色です。ミンミンゼミも鳴いています。

 戻る途中で見つけたクサギ(臭木)の実。草木染めの染料になります。実は鳥が食べて糞で種を撒き増えていきます。

 ハンミョウの生息地へ。今日は数も少なく風も出てきて撮影条件は最悪でした。なんとか撮影。

 やはり何度見ても美しい昆虫です。さて3連休初日、午前中はなんとか晴れそうです。妻女山の里山保全作業に登るつもりです。台風14号で被害が出ないといいのですが。予報では豪雨はない様ですが、強い南風が吹く予報です。北側の斜面や谷でダウンバーストが起きると倒木が発生するので心配です。
 19日(月)。フェーン現象で長野31度で驚いていたら、上越市は36度。新潟は37度で、31度涼しいねと思っています。今夜から明朝の暴風雨が心配です。
 なんて言っていたら、21日(水)は、なんと最低気温が14度、最高気温が18度です。体がついて行きません。20日は台風14号の影響でもの凄い暴風雨でした。心配で妻女山を見に行きましたが、思ったよりも荒れていなくてホッとしました。23日からの三連休も雨の予報。残念ですが、ウラベニホテイシメジと天然舞茸が出るのではと期待しています。ラニーニャ現象がこの冬も続くそうなので、厳冬になりそうです。ただ豪雪地帯以外は積雪は例年並みとか。円安で石油も高騰しているので厚着でしのごうかと思います。カルト自公政権には何も期待できないので。

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妻女山陣場平へ。台風の影響も。昆虫の少なさに愕然。久しぶりにログハウスへ。妻女山松代招魂社例祭(妻女山里山通信)

2022-09-11 | アウトドア・ネイチャーフォト
 久しぶりに晴れの日曜日。2週間ぶりにカメラ機材や山仕事の道具を積んで妻女山陣場平へ車で登りました。台風11号はそれましたが、そこに向かってもの凄い南風が吹いたので、倒木や落枝の調査も必要です。

 妻女山駐車場から林道(農道)を登ると長坂峠へ向かう最後の6号カーブの上で倒木を発見。切らないと通れません。10分ほどかかって伐採と落枝の除去を終えました。この先にも何箇所か落枝があり、その都度片付けました。車を降りるともの凄い数のクロメマトイに襲われます。ヤブ蚊やアブの様に刺しませんが、油断すると目に入ってきます。ポリカーボネートのゴーグルは必須です。

 久しぶりの陣場平。途中の樹液バーにも何も昆虫はいませんでした。昨年に続きオオムラサキ、カブトムシ、クワガタ、アオカナブン、ミヤマカミキリ、オオスズメバチもほとんど見られませんでした。千曲市の猛毒のネオニコチノイド系農薬の空中散布は数年前に中止になったのに。その後、2年ぐらいして復活の兆しがあったのですが、ここ2年ほど異常な事態が続いています。原因は分かりません。
 イギリスの自然保護トラストBuglife の科学者たちが、英国全土の車のナンバープレートに「ぶつかった虫の数」を計算しました。その結果、この20年間で翅を持つ昆虫が60%近く減少したと発表しました。昆虫の急速な減少の原因は、生息地の破壊、農薬の使用、気候変動などが一因と考えられるということです。
 昆虫は、鳥、コウモリ、爬虫類、魚などの動物の餌となります。また、作物や野花の受粉や養分循環などの重要な役割も果たしています。甲虫、ハチ、トンボ類は、害虫駆除に役立つ捕食者として機能します。
 結果、生態系全体、そして食料生産システムが困窮し、鳥類が激減し人類の食糧危機を招くとしています。農薬、特にネオニコチノイド系農薬やグリホサート剤、放射能、人工電磁波(5G)は昆虫だけでなく人類をも滅ぼすかも知れません。

 陣場平はミズヒキが満開です。ミンミンゼミが鳴いていますが、他の昆虫はあまり見られません。吸蜜できる花も少ないので、昆虫はあまりいません。女郎蜘蛛の巣だけがあちこちに。

 ミズヒキの花は咲いても5ミリもないので、実際に虫眼鏡とかで見ないと分かりません。こんな風に紅白の花で、お目出度い花と言うことが分かります。なお水引は南信の飯田が産地で、全国の7割ほどを作っています。

 キンミズヒキ。ミズヒキより少なめで群生はありませんが、あちこちで見られます。ミズヒキは、タデ科イヌタデ属ですが、キンミズヒキは、バラ科キンミズヒキ属で、近縁種ではありません。

 フウロソウ科フウロソウ属のゲンノショウコ(現の証拠)。胃腸、下痢便秘の薬草として有名です。センブリ、ドクダミなどとともに日本の民間薬の代表的なもの。

 なかなか撮影の被写体がないので、ログハウスに寄りました。久しぶりにKさんがいて歓談。自然も政治経済もとんでもない世の中ですからね。色々な分野の専門家との情報交換は大事です。北アルプスは雲の中。眼下の千曲川も樹木が大きくなって見えなくなりました。この冬にでも伐採が必要ですかね。

 クヌギエダイガフシという 虫こぶ(虫瘤)です。 クヌギエダイガタマバチ(タマバチの一種)が寄生してできたもの。虫こぶ(ゴール・虫えい)は、非常に奥が深い世界です。ヌルデやマタタビなどの虫こぶは、日本の文化を作ってきたともいえます。ぜひ検索して、その魅力にはまってください。

 山椒の実も色づいてきました。実の表面はこんな風にくぼみがあるのです。父は、これが枯れたものをたくさん採取して七味唐辛子を薬研で作っていました。それはまだ冷蔵庫にたくさんあって、大事に使っています。

 イヌタデ。「蓼食う虫も好き好き」は人の好みも様々ということですが、鮎に塩焼きには欠かせない蓼酢があります。これはタデ科の柳蓼の葉をすり潰して酢でのばした調味料で、イヌタデではできません。

 コバノガマズミの赤い実。

 コナラのどんぐり。クヌギのどんぐりは丸いので区別が付きます。どんぐりはあくが強いのでそのままでは食べられませんが、どんぐりコーヒーとかありますね。野生動物は普通に食料にします。

 クヌギの樹皮を鋭い顎で削って樹液をむさぼるオオスズメバチ。今年は数が少ないです。望遠レンズに替える時間がなかったのでマクロレンズで。頭がぶれているのは、もの凄い速さで頭を振って樹液の出る穴を開けているからです。

 ガマズミの実。コバノガマズミより大きいので、ガマズミ酒にはこちらを使います。酸味が強くルビー色のきれいなリキュールができます。抗酸化作用が強く老化防止にもなります。キノコ狩りの季節と重なるので昨年は作り損ないましたが、今年は作ろうと思います。

 ほとんど蝶が見られないのに発見したのは特定外来生物のアカボシゴマダラ。国立環境研究所のサイトによると、「“放蝶ゲリラ”による人為的な放蝶によると考えられている。」とあります。タテハチョウ科は、植物防疫法で検疫有害動物に指定されています。ゴマダラチョウやオオムラサキと競合するので、それらの減少を招く危険性があります。90年代に誰かが中国から持ち込んだと考えられますが、生態系を破壊する犯罪行為です。

 松代方面の眺め。秋には4年ぶりに真田まつりが10月8・9日に開催される様です。令和4年は真田信之公が松代へ入部して400年の節目を迎えます。今年の祭りは、かなり特別なものになるそうなのでおすすめです。

 今日は、妻女山松代招魂社の例祭でした。戊辰戦争以降の戦没者を祀る神社です。
「戊辰戦争」の戦没者を祀る妻女山松代招魂社と松代藩の戦没者名簿(妻女山里山通信):小さな神社ですが、幕末から明治以降の激動の歴史が刻まれた神社です。

 国道403号の妻女山入り口から見上げる妻女山(旧赤坂山)。展望台までは舗装路で車で登れます。奥に大きな駐車場もあります。手前は上信越自動車道。これと国道の5万5000台の通行で赤松がほとんど枯れました。松枯れ病の原因のほとんどは、実は排気ガスです。

 斎場山の南西では、ダイワハウスによる大規模な開発が行われています。多くが流通センターになり、工場もできる様です。畑の持ち主が高齢になり、維持できなくなって開発が始まったのです。このままでは、日本の自給率はどんどん下がり、有事にはまったく対処できなくなるでしょう。特に大都市に住む人は餓死するしかないと思います。国防の最も重要なのは平和外交と食料です。武器ではありません。統一教会自公政権はそれがまったく分かっていない様です。信者が送った4000億円が北鮮に送られ、核開発やミサイル開発に使われ日本に向けてミサイルをぶっ放していたって、安倍自公政権は馬鹿ですか。シェークスピアだってこんな馬鹿げた狂った話は書けませんよ。いい加減目を覚ましましょう。

『信州の里山トレッキング 東北信編』川辺書林(税込1728円)が好評発売中です。地形図掲載は本書だけ。山の歴史や立ち寄り温泉も。詳細は、『信州の里山トレッキング 東北信編』は、こんな楽しい本です(妻女山里山通信)をご覧ください。Amazonでも買えます。パノラマ写真、マクロ写真など668点の豊富な写真と自然、歴史、雑学がテンコ盛り。10本のエッセイが好評。掲載の写真やこのブログの写真は、有料でお使いいただけます。

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台風と秋雨前線で山に行けないので大好きな宮本佳林とか松浦亜弥とかの特集です(妻女山里山通信)

2022-09-08 | BABYMETAL・LOVEBITES・ジャズ・宮本佳林・クラシック
 台風11号と秋雨前線でどうにもなりません。台風12号も来るらしいので油断もできません。ストレスが溜まりますね。で、YouTubeやDVDで好きなBABYMETALやQUEENやハロプロのJuice=Juiceや宮本佳林、松浦亜弥とかを観ています。それだけでなく長野県立歴史館の弥生時代の松原遺跡のレポートとかも。たたら製鉄に関するサイトも観ています。で、大好きな宮本佳林とか松浦亜弥とかの特集です。視聴はぜひYouTubeの全画面フルボリュームで。

宮本佳林『どうして僕らにはやる気がないのか(2021)』Promotion Edit

 作詞:永井葉子なんですが、極めて秀逸ですね。若者向けなのでしょうけれど、必ずしもそうではない。大人にも響きます。儲かるとかそういうことではなく、一番好きなことを見つけて頑張る。自分に嘘を付くサラリーマンや政治家にはなりたくない。20年以上トップであり続ける業種なんてない。造船、繊維、家電、自動車、新聞、テレビ、広告代理店。本当に好きなことをやっていれば、知恵も出るしいい人脈もできる。困難もなんとか乗り越えられる。

♪宮本佳林『氷点下』(オリジナル曲)【2019年10月17日Zepp Tokyo】

 作詞・作曲 山崎あおい:素晴らしい歌詞とメロディです。それを200%歌いあげる彼女の歌唱力と表現力。彼女は23歳ですが、実は芸能界歴14年なんですよね。ベテラン。

2020 オリビアを聴きながら/宮本佳林

 透明感が心地よい。YouTubeで観るをクリックすると観られます。

宮本佳林『ロマンスの途中』(2019年10月17日Zepp Tokyo)

 言わずと知れたJuice=Juiceの代表曲。ひとりで歌える曲じゃないです。どこで息継ぎするの。

宮本佳林『私が言う前に抱きしめなきゃね』(2019年10月17日Zepp Tokyo)

 これもJuice=Juiceの代表曲。パワー全開。何気にバックのダンサーのお姉さん方もすごい人達なんです。

♪宮本佳林『天使のウインク』(松田聖子カバー)【2019年10月17日Zepp Tokyo】

 松田聖子と比べる必要はない。彼女の世界観がちゃんと表現されている。アイドルの歌唱というのは時代によって求められるものが違ってきているのです。キャンディポップの時代からぶりっ子の時代、それを打破した中森明菜で時代は変わりました。そして、ザ・ベストテンの終焉で登場した松浦亜弥のとんでもない才能と苦難。モーニング娘の隆盛と受難の時代。℃-ute始めとする新たなアイドル像。AKBの爆発的なデモンストレーションとその終焉。アイドルとはなにか。次々と卒業するハロプロなどのアイドルが次の新たなステージを確立しつつある。ドラマツルギーで持続してきたBABYMETALは、物語の次が見つけられていない。終わりではない。ここから新たな物語が始まる。それを見届けよう。

宮本佳林『ハウリング』Promotion Edit

 こんな歌も歌えるんだ。アニソンを歌ってほしいな。

宮本佳林/夜に駆ける(YOASOBI)

 何気にこれ凄い! 難曲なのにリズムもピッチも高音も正確で歌詞もはっきり聞こえる。松浦亜弥もそうだけれど、言葉がはっきり聞こえる。まず音程を外さない。イヤモニなくて歌えるのも観たけどこれは凄い。昔のアイドルの様に可愛く歌うということだけではなく、歌詞の意味や想いを伝える歌い方をしている。

Fiesta! Fiesta! / PINK CRES.・鈴木愛理・宮本佳林

 もちろんオリジナルもいいけれど、このメンツで歌うとラテン爆発だね。知り合いのブラジル人が絶賛していたのも分かる。

COVERS - One on One - レディーマーメイド / 鈴木愛理 x 宮本佳林

 愛理と梨沙子がベストと思っていたけれど、はい参りました。

GAM (松浦亜弥・藤本美貴)『メロディーズ』 2007初夏

 上手いだけでなく、色気がある。この二人はとんでもないわな。

「素直に甘えて」「メロディーズ」「SEXY SEXY」 Juice=Juice 武道館 2018

 色々なカバーがあるけれど評価できるのはJuice=Juiceのセクシートップ3のこれ。3:45から。週末は晴れそうなので、山に行けるでしょうか。

★ブログでは極力政治的な発言は極力避けています。在京時代はマスコミ関係の仕事をしていたので、大手新聞社、大手広告代理店、大手出版社、芸能プロダクション、文化人や芸能人とも仕事をしたので裏事情も知っていますが、そういうことはツイッターで発信して行きます。左の私のツイッターからご覧いただくか、ツイッターのアカウントを取って私をフォローしていただくと情報が読めます。マスコミだけを情報源としていたら、現在は情報難民となってしまいます。ただSNSは世界の善悪あらゆる情報が流れてくるので、情報リテラシー(情報読解力)を鍛えることが必要です。まず疑うこと。そして確かめること。情緒に訴える感傷的な優しい情報は、ある意味もっとも危険です。

『信州の里山トレッキング 東北信編』川辺書林(税込1728円)が好評発売中です。地形図掲載は本書だけ。山の歴史や立ち寄り温泉も。詳細は、『信州の里山トレッキング 東北信編』は、こんな楽しい本です(妻女山里山通信)をご覧ください。Amazonでも買えます。パノラマ写真、マクロ写真など668点の豊富な写真と自然、歴史、雑学がテンコ盛り。10本のエッセイが好評。掲載の写真やこのブログの写真は、有料でお使いいただけます。

本の概要は、こちらの記事を御覧ください

お問い合せや、仕事やインタビューなどのご依頼は、コメント欄ではなく、左のブックマークのお問い合わせか、メッセージからメールでお願い致します。コメント欄は頻繁にチェックしていないため、迅速な対応ができかねます。
 インタープリターやインストラクターのお申込みもお待ちしています。好評だったスライドを使用した自然と歴史を語る里山講座や講演も承ります。市民大学などのフィールドワークを含んだ複数回の講座も可能です。左上のメッセージを送るからお問い合わせください。
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妻女山や茶臼山へ行かずともうちの庭が里山だった。ボタンヅル、ミナミヒメヒラタアブ、キキョウ、ヘクソカズラと万葉集(妻女山里山通信)

2022-09-04 | アウトドア・ネイチャーフォト
 週末の土曜日は、台風11号に刺激された秋雨前線の影響で、警報が出るほどの豪雨でした。明けて日曜日は台風一過?というような秋晴れ。しかし、昨夜の豪雨で山には行けません。仕方なく我が家の庭周辺を散歩。あれれ。妻女山や茶臼山と生態系がそんなに変わらないじゃないの。

 ボタンヅル(牡丹蔓、女萎)キンポウゲ科センニンソウ属の落葉つる性半低木。前の記事のセンニンソウと見比べると違いが分かると思います。ボタンヅルの葉は切れ込みがあります。花もやや小ぶりで純白というよりやや黄ばんでいます。やはり強い毒草なので注意が必要です。

 庭の雲龍杉に絡みついています。どこかから種が舞ってきたのでしょう。雲龍杉も剪定しないといけないのですが。

 サルスベリ(百日紅、猿滑、紫薇)ミソハギ科の落葉中高木。別名は、ヒャクジツコウ。もう残花です。おそらく父が植えたものだと思います。

 ニラ(韮)の花。ニラはスーパーでも見かけますが花を見ることは少ないかも知れません。ニラは、庭や畑の縁に生えている草扱いなので野菜と思ったことはありませんが、栄養豊かでニラせんべいやニラのおやき、餃子、ニラレバ、ニラダレと必需品です。

 ゴーヤの花に、なんとミナミヒメヒラタアブのメスが吸蜜に来ていました。妻女山でも探すのに一苦労するのに庭に来ていたなんて。オーマイガー!です。ハナアブ科ヒラタアブ亜科ヒラタアブ族ヒメヒラタアブ属。ゴーヤの花は2センチもないので、このアブがいかに小さいかが分かると思います。普通は目に入りません。それでも宇宙船地球号の重要な乗組員なのです。他にはツバメシジミやツマグロヒョウモン、キアゲハにミドリヒョウモン、タヌキ、シマヘビとかも来ます。里なのに山と同じだなとしみじみ思いました。来ないのは熊とニホンカモシカぐらい。

 今年はゴーヤがたくさんなりました。ゴーヤは制癌作用もあるといわれ栄養も豊富です。ゴーヤチャンプルーほか、肉詰めフライや煮物、漬物にも使えます。乾燥させたり冷凍すると通年食べられます。

 庭に二箇所ぐらいコムラサキ(小紫)が生えています。ここのは植えた覚えがないので鳥でしょうか。

 庭の片隅に、これも植えた覚えのないウドの大きな株があります。近くの畑には私が植えた株があるのですが。そんなで今年も山にウドを採りには行きませんでした。これも鳥でしょうか。

 このキキョウ(桔梗)は、畑にあった群生地の株を私が移植したものです。秋を告げる美しい花です。ただ、放っておくともの凄く増えるので要注意です。ドクダミももの凄く増えます。ドクダミ茶を作ったり、ドクダミを酢に浸けると、虫刺されや火傷、水虫の強力な薬になり、私は常備しています。

 アオツヅラフジ(青葛藤)ツヅラフジ科のつる性落葉木本。有毒の植物で、別名、カミエビ。鎮痛,利水作用があり、関節の水腫や疼痛などに用いられる薬草でもあります。このツルで工芸品を作る人もいます。

 ヘクソカズラ(屁糞葛)アカネ科ヘクソカズラ属の蔓(つる)性多年草。別名は、ヤイトバナ、サオトメバナ。万葉集にも詠まれています。古名は屎葛(くそかづら)。誰ですかね屁を加えたのは。
「菎莢(ざふけふ)に 延(は)ひ おほとれる 屎葛(くそかづら)絶ゆることなく 宮仕へせむ」高宮王(たかみやの おほきみ)
 菎莢はジャケツイバラ(蛇結茨)。「ジャケツイバラに絡まって延びていくヘクソカズラのようにいつまでもいつまでも宮仕えをしたいものです」というサラリーマン川柳の様なやや自虐的な歌。


 千曲川左岸から見る妻女山山系。左手前は里芋。その向こうはたぶん白桃。さらに長芋畑も見えますが、耕作放棄地が増えています。我が家の畑も川沿いにあって息子達が小さい時に父と大豆を採りに行きました。さつまいも畑だったこともあります。4キロぐらいのバカでかいさつまいもが採れましたが、今は耕作放棄地です。

(左)この夏最後の信州丸茄子のおやき。大きなナスは1個30円。シソと信州味噌は自家製です。(右)もち米があるのでイカ飯を作りました。昔、祖母や母や妻が作ってくれました。私は初めてです。北海道ぎょれんのレシピで作りましたが、市販のものはもっとひたひたの汁で煮て作りますね。でも初めてにしては美味でした。今夜は暑いので、やたら漬のぶっかけ蕎麦にしましょう。台風の被害が少ないことを祈ります。信州に最接近するのは、6日(火)です。遠くても豪雨はあります。命を最優先で。

『信州の里山トレッキング 東北信編』川辺書林(税込1728円)が好評発売中です。郷土史研究家でもあるので、その山の歴史も記しています。地形図掲載は本書だけ。立ち寄り温泉も。詳細は、『信州の里山トレッキング 東北信編』は、こんな楽しい本です(妻女山里山通信)をご覧ください。Amazonでも買えます。でも、できれば地元の書店さんを元気にして欲しいです。パノラマ写真、マクロ写真など668点の豊富な写真と自然、歴史、雑学がテンコ盛り。分かりやすいと評判のガイドマップも自作です。『真田丸』関連の山もたくさん収録。

本の概要は、こちらの記事を御覧ください

お問い合せや、仕事やインタビューなどのご依頼は、コメント欄ではなく、左のブックマークのお問い合わせからメールでお願い致します。コメント欄は頻繁にチェックしていないため、迅速な対応ができかねます。
 インタープリターやインストラクターのお申込みもお待ちしています。シニア大学や自治体などで好評だったスライドを使用した自然と歴史を語る里山講座や講演も承ります。大学や市民大学などのフィールドワークを含んだ複数回の講座も可能です。左上のメッセージを送るからお問い合わせください。
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