モリモリキッズ

信州里山通信。自然写真家、郷土史研究家、男の料理、著書『信州の里山トレッキング東北信編』、村上春樹さんのブログも

嵐の前の静けさの中を麻績村と旧大岡村に跨る聖山へ。初物のジコボウを求めて(妻女山里山通信)

2017-09-17 | アウトドア・ネイチャーフォト
 せっかくの三連休というのに台風18号の襲来。しかし、初日の天気予報では晴れと出ていたので麻績村と旧大岡村に跨る聖山へ出かけました。拙書でも紹介していますが、天候が急変するかもしれないので、聖山パノラマホテルからの楽ちんコースを選びました。

(左)聖山パノラマホテルの大きな駐車場から見る聖山。右の元スキー場のゲレンデをジグザグに登って行きます。(中)純白のノコンギク。薄紫のものもありました。(右)道中に散見されたヤマハハコ。ドライフラワーに向いています。

 北アルプスの仁科三山。中央は鹿島槍ヶ岳。中腹に横にたなびく面白い雲がかかっています。どういう気象現象なのでしょう。晴れの予報でしたが、実際は一日中曇りでした。

(左)旧スキー場のリフト降り場から見下ろす聖山パノラマホテル。(中)そこから見る北アルプスのパノラマ。左に仁科三山、右に白馬三山。(右)そこから見上げる聖山山頂。

(左)オトコエシの残花。(中)アキノキリンソウ。(右)実はこれが目当てでした。落葉松林の藪に突入して見つけたジコボウ(時候坊)、ハナイグチです。30本ほど採りました。今年の初物です。ゆがいておろし醤油で、キノコうどんに、鍋に。和風パスタも美味です。その甘い香りと味はナメコ以上です。

(左)クマイチゴ。その名の通り熊の大好物のひとつです。(中)あちこちで散見されたタイアザミ。(右)ウリノキの可憐な花。

(左)聖山山頂。誰もいません。後ろの高い鉄塔の上で4人ほど作業員が仕事をしていました。鉄塔が何本もあり、実は山頂まで車で登れます。(中)鉄塔越しに白馬三山。(右)ちょっと早い昼食はBLTサンド。パンは大岡道の駅で買ったくるみレーズンパン。これお勧め。ベーコンは自作です。馬鹿旨でした。

(左)休憩後は花を探してあちこちへ。純白のサラシナショウマ。沢山の花穂が風に揺れるさまは、本当に美しい。(中)全草が猛毒のヤマトリカブト。(右)ハナニガナもあちこちで散見されました。

(左)ヤマハハコの群生地。(中)ヤナギランはほとんどが既に散って種になっていましたが、わずかに咲いているものも見られました。満開の時はさぞや華やかだったでしょう。(右)秋なのでノハラアザミかなと思ったのですが、総苞を触ると粘りがあったのでノアザミでした。

 リフト降り場の展望台に戻りました。ススキ越しに見る鹿島槍ヶ岳。雲の動きが怪しくなってきました。

 帰りは聖湖の403号ではなく、北の国道19号の信州新町へ下りることにしました。道を間違えたりしましたが。途中で撮影した山村風景。稲刈りが始まっていました。

 コスモスが微風に揺れていました。本当に台風が来るのかなという静けさ。

(左)牧之島城の菩提寺の興禅寺に立ち寄りました。鎌倉時代に遡る古刹です。(中)仁王像。(右)牧之島城にも立ち寄りました。19号に出てから前回も立ち寄った信州新町道の駅へ。今回は信州の埴科更科の郷土料理「お絞り蕎麦」をいただきました。そして土産にピリ辛ナスのおやきとピリ辛野沢菜のおやき、季節のキノコのおやきを買い求めました。どれも美味しくてお勧めです。さて、台風18号ですが、おとなしく去ってくれることを祈ります。

『信州の里山トレッキング 東北信編』川辺書林(税込1728円)が好評発売中です。郷土史研究家でもあるので、その山の歴史も記しています。詳細は、『信州の里山トレッキング 東北信編』は、こんな楽しい本です(妻女山里山通信)をご覧ください。Amazonでも買えます。でも、できれば地元の書店さんを元気にして欲しいです。パノラマ写真、マクロ写真など668点の豊富な写真と自然、歴史、雑学がテンコ盛り。分かりやすいと評判のガイドマップも自作です。『真田丸』関連の山もたくさん収録。

本の概要は、こちらの記事を御覧ください

お問い合せや、仕事やインタビューなどのご依頼は、コメント欄ではなく、左のブックマークのお問い合わせからメールでお願い致します。コメント欄は頻繁にチェックしていないため、迅速な対応ができかねます。
 インタープリターやインストラクターのお申込みもお待ちしています。長野県シニア大学や自治体などで好評だったスライドを使用した自然と歴史を語る里山講座や講演も承ります。大学や市民大学などのフィールドワークを含んだ複数回の講座も可能です。左上のメッセージを送るからお問い合わせください。


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初夏のヒカゲツツジで有名な生坂村の京ヶ倉に登る。低山ながら険しい侮れない山。展望の素晴らしさも特筆(妻女山里山通信)

2017-09-10 | アウトドア・ネイチャーフォト
 晴天の週末、拙書でも紹介の生坂村の京ヶ倉に向かいました。標高は1000m弱ですが、侮れない厳しいコースと北アルプスや中央アルプス、四阿山なども見える抜群の眺望でも人気の里山です。特にゴールデン・ウィーク頃に咲くヒカゲツツジは有名です。拙書ではその美しい黄花の写真も載せています。

(左)出かける前にプランターに水をと如雨露を見ると、中でキアゲハが溺れていました。水を飲みに来て溺れたようです。救出して植木のパッションフルーツ(マラクジャ)の葉に止まらせてやりました。元気に飛び立ったと思います。美しい娘に変身して恩返しに来ないかな。でもこれオスっぽいな。来なくていいです。(中)国道19号へ出るために茶臼山を越えます。白馬三山も最も雪のない姿を見せています。右手前は神城断層地震で山頂が崩壊した虫倉山。崩壊が見えます。魅力のさるすべりコースはいつ復活するのでしょうか。(右)11時30分頃登山口に到着。4台の車がありました。早々と一組の夫婦が下りてきたのでしばし歓談。拙書も紹介しました。暑くなりそうです。

 これは登山口へ向かう途中で撮影したカット。蕎麦畑の向こうに右から剣刷山、中央に京ヶ倉、左に古城のある大城。国土地理院の地形図では、大城はさらに600m北に三角点があるので間違えないようにしないといけません。生坂村村誌には「刃こぼれした巨大な鋸の様な奇妙な山容」と書かれています。

 おおこば見晴台。拙書では登山口から45分と書かれていますが、今回は被写体もなく休まず登ったので35分で到着。蛇行した犀川の流れが美しい。北アルプスの稜線は雲の中でした。

 屏風岩の先、稜線出会いの手前で京ヶ倉の山頂が姿を表します。右の岩稜の向こう側の窪みを登っていきますが、山頂へ出る最後は、左が100m以上切れ落ちた岩を登ります。

(左)こんな手作り感たっぷりのはしごがいくつかあります。(中)稜線出会いから馬の背に向かうヤセ尾根。(右)馬の背の手前にこんな標識が。昨年転落死亡事故があったので西面に巻道を作ったのでしょう。帰りに辿ってみましょう。

 馬の背の最後の部分。奥に京ヶ倉の山頂。右は100m以上の断崖絶壁で、転落したら助かりません。転落死亡事故もここで起きました。200m滑落したそうです。助けに行った女性も滑落し、県警のヘリに救助されました。ここは無理をせずにザイルを掴んで慎重に渡ってください。見晴らしがいいので私もここで撮影しますが、ファインダーを覗いたり、液晶画面を見るとバランスを崩しやすいので要注意です。左下5〜10mぐらいのところに巻道ができました。自信のない人は巻道へ。

(左)馬の背から右下(東面)を覗くとこんなです。下に見える森が小さすぎます。決して無理をしないように。低山ですが、初心者や子供や高齢者が登る山ではありません。奥に見えるのは、拙書でも紹介の聖山。展望が抜群です。(中)馬の背を越えるとトド背岩。登山道はここを左に巻いて急登します。巻き道もここで合流。馬の背から山頂までは15〜20分ほど。(右)山頂への最後は、10mぐらいの岩登りになります。これは登りきって振り返ったところ。ザイルも設置されていますが、ご覧のように岩の向こうは100m以上の断崖絶壁です。ザイルに頼るだけでなく、ボルダリングの様に。岩の出っ張りに手をかけたりして三点確保で登ります。

(左)990mの山頂です。13時25分登頂。誰もいません。しかし、ヒカゲツツジの季節や紅葉の時期には、狭い山頂が満員になります。そんな時は大城まで足を伸ばすことです。拙書ではループコースを推奨していますので参考にしてください。(中)山頂から馬の背方面の眺望。遠く中央アルプスも見えています。キアゲハやカラスアゲハ、たくさんの赤とんぼが舞っていました。(右)花は少なく、ミヤマママコナの群生が見られただけでした。大岡道の駅で買ったうすやきとサンドウィッチで遅い昼食。

 山頂から見る異様な山容の大城。ここから約15分です。戦国時代の山城で、仁科氏と関係があります。詳しくは拙書『信州の里山トレッキング 東北信編』川辺書林に記してあります。京ヶ倉はその狼煙台として使われた様です。この山城を攻め落とすには北側からしかないでしょう。歴史に思いを馳せ、景色を充分に堪能して下山。今回は自転車をデポしてこなかったので同じコースを戻ります。拙書では、大城から眠り峠登山口に下るループコースを紹介しています。自転車か車を下山口にデポしておけばループが組めます。

(左)下山途中で樹間から犀川。(中)東京電力の生坂ダム。ダム湖の西には水鳥公園が整備されています。犀川にはいくつかのダムがありますが、ほとんどが首都圏向けで、おそらく長野県民は1ワットも使っていません。生坂ダムと検索すると、生坂ダム殺人事件がヒットします。ここにサリン事件の無実の河野義行氏が当時の田中康夫県知事と対立する話が出てくるのが意外です。(右)流れの殆ど無い生坂ダム湖のきらめきが美しい。

(左)その前に辿った馬の背の巻道のワンカット。狭い道で下は急斜面ですが、馬の背を行くよりは安全です。(中)猛毒のニガクリタケ。クリタケとの見分け方は噛んで見ること。猛烈な嫌な苦味があります。(右)ホコリタケの一種。幼菌なら食べられますが、これはもう胞子を吐き出す状態。食べられません。

(左)まるで遠吠えする狼の様な雲。思いの外暑い日でしたが、やはり真夏とは違います。(中)蕎麦の花。信州では新蕎麦の季節も間近です。(右)今回の土産。右下は往路で買った大岡村道の駅のうすやき。レジの横に置いてありますが、人気で午後には売り切れも。2枚買いましたが、車に戻ると隣の車のお姉さんがこれに激しくかぶりついていて笑いました。左上は信州新町のJAのスーパーで買ったオリジナルのジンギスカン。高いけれど旨いです。右は信州新町道の駅で買った小辛の唐辛子。中左は同じくお豆腐のヨーグルトケーキ。美味です。その右は鱈の内蔵をキムチにしたチャンジャ。馬鹿旨です。在京時代から帰省する時にはよく買っていました。左下はナスのおやき。これにササギ(ササゲ・さやインゲン)のおやきも買いました。添加物もなく美味です。信州新町道の駅は、蕎麦もお勧めです。冬はぜひおしぼり蕎麦を召し上がってください。絶品です。

 これは、2011年の夏に旧大岡村から撮影した京ヶ倉と大城です。京ヶ倉左の馬の背の断崖も凄いですが、大城のは200m以上はありますね。フォッサマグナの中ですが、活断層もあるのでしょうか。凄い地形です。もう一度書きますが、初心者や子供や高齢者が登る山ではありません。

このスライドショーをご覧頂くと、更に詳細なコースの状況が分かります。初夏と真夏の違いも。必見です。ループコースの詳細は、ぜひ拙書をお買い求めください。また、大城の歴史についても記しています。歴史マニア、山城マニア必読です。
【信州の里山】京ヶ倉1 Mt. Kyogakura at Ikusaka village in Nagano vol.1


【信州の里山】京ヶ倉2 Mt. Kyogakura at Ikusaka village in Nagano vol.2


『信州の里山トレッキング 東北信編』川辺書林(税込1728円)が好評発売中です。郷土史研究家でもあるので、その山の歴史も記しています。詳細は、『信州の里山トレッキング 東北信編』は、こんな楽しい本です(妻女山里山通信)をご覧ください。Amazonでも買えます。でも、できれば地元の書店さんを元気にして欲しいです。パノラマ写真、マクロ写真など668点の豊富な写真と自然、歴史、雑学がテンコ盛り。分かりやすいと評判のガイドマップも自作です。『真田丸』関連の山もたくさん収録。

本の概要は、こちらの記事を御覧ください

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遠山郷の旧木沢小学校、大鹿村中央構造線博物館、鹿塩温泉山塩館、小渋ダム。大町エネルギー博物館、大町ダム、鬼無里の東京!?(妻女山里山通信)

2017-08-26 | アウトドア・ネイチャーフォト
 南信の中川村にある陣馬形山オートキャンプの続きです。翌朝は午前6時前に起床。朝食後にテントを撤収し下山して遠山郷に向かいました。まずゴールデン・ウィークにも訪れた旧木沢小学校へ。次男は初めてです。
大鹿村、伊那谷、下諏訪。中央構造線を巡る旅 その1」2017.ゴールデン・ウィーク。信州の南端近くの秘境、遠山郷と大鹿村へ。そして伊那谷から下諏訪へと、中央構造線を巡る旅
遠山郷、大鹿村、伊那谷、下諏訪。中央構造線を巡る旅 その2

(左)旧木沢小学校校庭。盆踊りのやぐらでしょうか。東京だと「東京音頭」、松代だと「真田節」、遠山郷はなんでしょう。鹿塩の湯には「塩見音頭」があるのですが。(中)職員室前の廊下。懐かしすぎて、音楽室から「夏は来ぬ」の合唱が聞こえてきたりしそうな感じ。廊下にはハモンドオルガンがたくさん並んでいて懐かしい響きが味わえます。猫踏んじゃった。(右)校長先生はお昼寝の最中でした。

(左)体育館で卓球。昔は得意だったのですが、ずっとやっていなかったのでダメダメでした。ちなみにわが家には卓球台があり、今は高齢で駄目ですが母が異常に上手かった。(中)教室です。懐かしい木製の机が並びます。雑巾がけもしましたね。小学生の頃、私は放送委員長をしていたのでお昼の放送とか運動会のアナウンスをしました。(右)遠山森林鉄道の展示も充実しています。林業を駄目にしたのは外材ではなく、日本の林業行政なのです。車や家電を売るために自民党が林業を犠牲にしたのです。上にリンクした記事では、もう少し詳細な写真をご覧いただけます。ノスタルジーに浸るだけでなく、我々が効率や便利のために何を失ってしまったかが分かります。

(左)昼はちょっと外れた「信玄」という蕎麦屋へ。可愛い小学生の姉妹がお手伝いをしていました。お姉ちゃんが注文をとりにきて、私が字が読めなくて息子になんて書いてあるって聞いたらお姉ちゃんがえ?って表情をしたので、「あっ、おじさん馬鹿だから字が読めないんじゃなくて、眼鏡がないから読めないんだからね」と言ったらクスッと笑っていました。小さな妹が小上がりで夏休みのドリルをしていたのですが、全然進んでいなくておじさんはちょっと心配になりました(笑)。十割蕎麦は夏休みでなかったのですが、蕎麦は美味しかったです。水もいいんでしょうね。それと地鶏の焼き物が大層美味でした。息子たちが代わり番こに運転してくれるので私はビールを。(中)旧道の古い月の島橋。こういう廃墟があちこちに見られます。(右)大鹿村の中央構造線博物館再訪。ここはお勧めです。

(左)中央構造線の立体模型。地質が色分けされていてよく分かります。ランプで色々表示できたり、断面を上昇させて観ることができます。(中)中央構造線を実際に切り取ったものです。素晴らしい。(右)中央構造線の西と東の違いがよく分かります。前回詳しい説明を聞いたので、今回はパスしましたが。学芸員の河本さんの説明は秀逸です。ぜひお聞きすることをお勧めします。

(左)マイロナイトやチャートなど、各種の岩石標本が並んでいます。単なる石も切断して磨くと非常に美しいものだと分かります。(中)事務所の入り口に岩石見本があって欲しいなと思ったら、石は下の河原で拾ってくださいと(笑)。それはそうです。売るほどあります。で河原で石を探しました。(右)こんな風に色々な石が見つかります。ストーン・ハンティングも楽しい。

(左)そこから大鹿村のほぼ最上部にある信濃宮へ。南朝の宗良親王を祀る神社。南北朝の時代というのは、実に魑魅魍魎が跋扈する時代でした。それが明治維新のクーデターや、安倍売国奴政権まで繋がっているのです。田布施システムで検索を。(中)その帰りにゴールデン・ウィークに泊まった民宿美野鹿の上からの眺め。前回の記事をご覧頂くと花桃が満開の様子が見られます。今回は緑濃い大鹿村。(右)夕方少し前に今夜の宿、鹿塩の湯の山塩館に着きました。前回は怪我をしていて入れなかった塩辛いお風呂が楽しみです。

(左)本当に塩辛いお風呂でした。湯上がりにはシャワーで流すことをお勧めします。でないと塩で体がベタベタします。いいお湯でした。夕食は地物を使った素朴な料理ですが、無化調で素材本来の味が楽しめます。喜久酔の黒純米を頼みました。私は醸造用アルコールが入った日本酒は呑みません。この黒純米は甘露でした。辛口というよりあっさり口です。鹿肉のカルパッチョと鯉の甘露煮がツボでした。(中)これはイワナですかね。アマゴではないような。美味でした。(右)夏野菜の天ぷら。山塩で頂きます。美味。

(左)朝食です。もちろん朝風呂にも入りました。素朴ですがひとつひとつ丁寧に作られています。普段は1日に二食の私ですが、美味しくいただきました。気さくなご主人との会話も楽しいものでした。土産に鹿肉が入った大鹿カリーと山塩羊羹を買いました。大鹿カリーは鹿肉の存在がイマイチだったので、下にある塩の里で買った鹿肉のソーセージを入れたら馬鹿旨でした。山塩羊羹もお勧めです。(中)食後のんびりする息子たち。せせらぎの音が涼しい。(右)チェックアウトして向かった先が小渋ダム。大きなダム湖ではボートを出して釣り人が。

 小渋ダム。アーチ式コンクリートダムで、高さが105m。股間がヒュンヒュンします。高所恐怖症の人はヤバイです。田中康夫旧長野県知事の時代に脱ダム宣言がありましたが。確かにゼネコン儲けの不要なダムもあるのは事実ですし、ダムのコンクリート使用量はいくらでもごまかせると、その筋の人から聞いたこともあります。でも必要なダムもあるのも事実です。ビジターセンターでは、ダムの建設の歴史が見られ、ダムカードがもらえます。
 ダムに下りていく階段が見えますね。私は昔アマゾンのサンタレンの奥地で大きなダムの見学に、しかも夜に行ったことがあって、その時に100m以上の階段をサーチライトを頼りに下まで下りたことがあるのです。怖すぎてもう笑うしかなかったですね。しかもダム湖には大きな穴があって、膨大な量の水が吸い込まれて行くのです。地獄の入り口に見えました。

(左)小渋湖。(中)アーチ式のダムなのでカーブを描いています。ダムの管理事務所もとんでもない所にあります。(右)へっぴり腰の息子たち。まあ演技ですが。でもこの左右を覗き込むと、あながち演技でもないような。

(左)で、高速に乗って安曇野ICで下りて千国街道(糸魚川街道)を北上。混んでいたので途中で山側の道に逃れ、大町の「ちひろ美術館」でトイレ休憩。息子たちが幼いころ訪れました。次男が屋外にある木琴だかの楽器を思いっきり叩いて木琴のバチの玉がどこかへ飛んでいってしまい、探しても探しても見つからずそそくさと後にしました。その節はごめんなさい。彼女があんな粗悪な絵の具ではなく、マッチカラーを使っていたらなと悔やまれます。世界最高の透明水彩絵の具ですが、彼女の時代にはありませんでした。安価で安全で発色が素晴らしい透明水彩絵の具です。これ以上のものはありません。創業者が存命の時に家族で訪れて貴重な話を聞きました。(中)大町の商店街へ。通路の淺井裕介氏の作品はそのままでした。嬉しいですね。(右)昼は大町駅前の「豚のさんぽ」へ。これは長男が頼んだチーズカレー豚ラーメン。なんか見本写真よりカレーが少ないなと、でも美味しかったと。次男は汁なしつけ麺。美味しかったけど麺が負けてるなと。私は辛豚ラーメンを食べたのですが、辛すぎて大変な事になったのでコメントは控えさせていただきます。とにかく信州の店は量が多いので、少食の私には問題なのです。

(左)「大町エネルギー博物館」へ。ここに来た理由は、二つ前の記事で紹介した「北アルプス国際芸術祭」の淺井裕介氏の「土の泉」を観るためなんです。(中)大町市の色々な山や場所で採集した土で描かれた絵。制作にはボランティアの人も参加したそうです。土はそのままでは定着しないのでエマルジョンを混ぜて描いたのでしょう。素朴で非常にいい作品だと思います。(右)博物館の裏庭にある直流と交流の変換器。

(左)「大町エネルギー博物館」は、色々なアトラクションや展示があって面白いです。でも故障して動かないものがあったり。結構アバウトです。夏休みの家族が大勢訪れていました。(中)その上にある大町ダム。いや別にダムマニアではないのですけれどね。(右)大町ダムから大町市街方面の眺め。

(左)で、大町市から温泉を求めて小川村に行ったのです。しかし、星の浪漫館が貸し切りで入れない。よって峠を超えて鬼無里村へ。ところがここのお風呂も休業中。数日前に豪雨にみまわれあちこちで土砂崩れ。そんな鬼無里村に東京があるのです。賀茂神社も。(中)谷の都・東京案内図。これは作り事ではなく実際に京都からここに遷都しようかなとなった歴史があるのです。驚きますよね。ここの取材とレポはいずれするつもりです。興味のある方は検索してみてください。私は貞観の大地震と関係があるのではと思っているのですが・・・。(右)長野市へ戻りますって、ここ鬼無里も長野市なんですが。結局、裾花渓谷を下り県庁近くのうるおい館で入湯しました。ちょっとお値段は高めです。泉質は二種類あるのですが、ひとつは松代の秘湯・加賀井温泉の湯を薄めた感じです。

(左)そして、夕食は長男の勧めで、長野県庁やあちこちの官公庁に入っている「ししとう」へ。(中)直径34センチの皿に入ったあんかけ焼きそば。まあ美味しかったですけど食べきれません。4分の一は息子に食べてもらいました。(右)長男が頼んだ山賊焼き定食。私の3日分ぐらいの量です。というような感じでほぼ信州中を巡った楽しい旅は終了しました。さて秋はどこへ行きましょう。

『信州の里山トレッキング 東北信編』川辺書林(税込1728円)が好評発売中です。郷土史研究家でもあるので、その山の歴史も記しています。詳細は、『信州の里山トレッキング 東北信編』は、こんな楽しい本です(妻女山里山通信)をご覧ください。Amazonでも買えます。でも、できれば地元の書店さんを元気にして欲しいです。パノラマ写真、マクロ写真など668点の豊富な写真と自然、歴史、雑学がテンコ盛り。分かりやすいと評判のガイドマップも自作です。『真田丸』関連の山もたくさん収録。

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南信の中川村にある陣馬形山でオートキャンプ。豪雨の中でジビエ料理に舌鼓(妻女山里山通信)

2017-08-18 | アウトドア・ネイチャーフォト
 2015年の大晦日に登った中川村の陣馬形山があまりに素晴らしかったので、盆休みに息子二人とオートキャンプに出かけました。
陣馬形山で360度の大パノラマを堪能。信州伊那谷中川村」2015.12.31

(左)まず伊那のグリーンファームで食材の買い出し。ここはテレビでも紹介されたのでご存じの方も多いでしょう。県外ナンバーの車もたくさん来ます。今回は遠山郷のスズキヤの鹿じん、猪じん。馬のホルモンを買いました。それと朝採りの夏野菜。季節には地蜂の子や山盛りの松茸も並びます。訳の分からない動物園?もあります。ザザムシとかエゴマ油とか骨董品なんかも並んでいます。とにかく面白いマーケットです。(中)朝霧に包まれる陣馬形山。ほぼ山頂に無料のキャンプ場があります。ダンロップのテントを組み立てるのですが、久しぶりなので試行錯誤。これなんだ?これどこだ?(右)それでも陽が射す頃には完成。6人用なので大きいです。前室もあります。タープも付いています。

(左)キャンプ場の入り口から。キャンプ場は4段に分かれていて、一番下に陣取りました。(中)山頂へ向かう途中で振り返った最上段。テントがぎっしりです。(右)陣馬形山山頂。後方は伊那谷。森があるところは天竜川に流れ込んでいる川があるところです。善光寺平とは全く異なる風景ですね。

 山頂から。中央アルプスは雲の中。手前は天竜川。見飽きることのない絶景です。中川村は香坂氏と深い関係にあります。前回の記事の抜粋。
ーーーこの中川村には、縄文時代から人が住んでいた遺跡がありますが、香坂氏(大草氏)が南北朝の頃から土着し、土豪としてこの地を治めていた様です。香坂系図には宗綱の第ニ子宗種、結城合戦〔永享12年(1440年)〕の功により大草郷地頭を賜うとも書かれているそうです。
★香坂(高坂)氏:東信濃の名族滋野氏、滋野三家の一つ禰津氏の禰津宗直の五男貞行を祖とする。香坂は佐久郡香坂(現佐久市香坂)に由来する。
★結城合戦:関東地方で起こった室町幕府と結城氏ら関東の諸豪族との間の戦いで、結城氏朝が鎌倉公方足利持氏の遺子(春王・安王)を擁立して幕府に抗したが、将軍足利義教はただちに関東管領上杉氏に討伐を命じ、攻城一年余のあと落城、氏朝は自殺し、春王・安王は殺された。ーーー

(左)山頂近くに咲いていたコオニユリ。グランドシートがないので中川村のJAで買ったり、足りないものを買い足したりに下りました。(中)昼はタイ料理のアゲインへ。(右)そこから見上げる陣馬形山。山頂は左の一番高いところ。このあと望岳荘で温泉に入り、キャンプ場に戻りました。

(左)鶏手羽先のナンプラー漬けの揚げ物。これは絶品。これは作れますね。(中)長男が頼んだ牛肉の黒胡椒炒め飯。激辛ですが美味。(右)私と次男が頼んだトムヤムクンソースで炒めた焼き飯。上に卵焼きが。甘辛酸味の絶妙な焼き飯。

(左)雨が振り始めたのでタープの中で夕食の準備開始です。三人共料理は得意なので準備は流れるように進みます。私は300のオリジナルレシピのサイト「モリモリレシピ」も持っていますし。長男はトウモロコシを焼いています。次男はアンチョビーにオリーブ油を足して夏野菜のピルピルを作っています。(中)炭を起こすのは面倒なので(ゴミも出るし)、イワタニの風防付きカセットコンロと焼肉プレートを持参。写真では分かりませんが、外は猛烈な豪雨です。次男が天気状況を観ると、陣馬形山中心に雨雲が停滞。なんということでしょう。(右)さっと茹でてから醤油を塗って焼いたトウモロコシと、丸茄子・ズッキーニ・パプリカのピルピル。前菜ですが美味しかったですよ。

(左)次にメインディッシュのジビエ。まず鹿肉から。これは馬鹿旨で、アッという間に食べてしまいました。ビールが甘露。(中)夏野菜にピルピルで余ったアンチョビー風味のオリーブ油をかけて焼きます。焼きトマトも美味です。(右)猪を食べてこれは馬のホルモン。おたぐりとかアキレス腱(蹴っ飛ばし)とか。臭いです、でも旨い。猪とこれは締めのうどんに少しとっておきました。

(左)う〜臭い! でも食べてみると旨い。特にアキレス腱のコリコリ感と味は特筆モノです。(中)残しておいた猪肉と馬ホルモンに長ネギをたっぷり刻んでうどん。出汁はアゴ(トビウオ)です。もう馬鹿旨。ビールのあとは奄美黒糖焼酎の「れんと」で。中川村の米澤酒造の「今錦」特別純米酒も美味でした。(右)豪雨を逃れてランタンに綺麗な蛾がやってきました。なんでしょうね。たっぷり食べて、豪雨の音を子守唄に眠りにつきました。2時頃起きると雨は止んで伊那谷の街の灯が見えましたが、すぐに雲に覆われました。

(左)翌朝は6時前に起床。周囲は霧の中。まずデルモンテのスカイツリーでしか買えないという1本1000円の天空のトマト INCA REDを。次に超濃厚なリコピンリッチを。旨いです。(中)朝食は中川村の山のパン屋さんで買ってきたくるみパンで、BLTAE(ベーコン・レタス・トマト・アンチョビー・エッグ)サンド。卵も小さいですが自然卵で濃厚。分厚いベーコンはソテーして。(右)大口を開けてかぶりつきます。これまた馬鹿旨です。

 雨が上がって外はこんな風景です。満点の星空や中央アルプス、南アルプスは見えませんでしたが、楽しい一夜でした。豪雨はもの凄く、避難小屋に避難したキャンパーも大勢いました。わが家はダンロップの大型テントだったので、全く問題なく就寝できました。さて撤収後は下山して大鹿村に向かいました。鹿塩の湯の山塩館に泊まりました。塩辛い謎の温泉。それは次回の記事で。

『信州の里山トレッキング 東北信編』川辺書林(税込1728円)が好評発売中です。郷土史研究家でもあるので、その山の歴史も記しています。詳細は、『信州の里山トレッキング 東北信編』は、こんな楽しい本です(妻女山里山通信)をご覧ください。Amazonでも買えます。でも、できれば地元の書店さんを元気にして欲しいです。パノラマ写真、マクロ写真など668点の豊富な写真と自然、歴史、雑学がテンコ盛り。分かりやすいと評判のガイドマップも自作です。『真田丸』関連の山もたくさん収録。

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村上春樹さんのジャズ喫茶 - 『国分寺・国立70sグラフィティ』目次 [CONTENTS]
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北アルプス国際芸術祭2017 Japan Alps Art Festival 超絶オススメ!(妻女山里山通信)

2017-07-20 | 展覧会・イベント・コンサート
 三連休の中日は、信濃大町で開催中の北アルプス国際芸術祭 〜信濃大町 食とアートの廻廊〜】を、ほぼ一日がかりで回りました。芸術祭メインテーマは、「水、木、土、空。」。範囲がもの凄く広いので、観たい作品を厳選して、効率よく回ることが必要です。10時からとあったので、長男の勧めで、まず栂池高原の対岸の重要伝統的建造物保存地区の白馬村青鬼(あおに)集落へ行きました。いやこれがまた…。

(左)朝から雨が降ったりやんだり。前日登った栂池自然園も雨雲の中。(中)中部電力姫川第二ダム。1935年(昭和10年)運用開始。撮影は青鬼へ向かう通い橋から。(右)通い橋から見る大糸線の鉄橋。左に古い鉄橋のコンクリートの円柱が見えます。通い橋のダム側には古い吊橋のコンクリートの枠が残っています。青鬼地区へは、ここから山道をくねくねと登っていきます。

(左)観光客用の駐車場に停めて協力金を払い、まず青鬼神社へ。長い石段を登って到着。御神体は善鬼大明神(御善鬼様)平城天皇の大同元年(806年)岩戸山山腹の岩屋に奥の院として祀られ、毎年旧暦8月11日が吉例の祭日。その後、安政2年(968年)現在地に前宮として創立。明治19年、氏子の要望で青鬼神社に改名。明治15年火災で消失後に再建。毎年9月21日に例祭。(神社案内より)右の赤い屋根は諏訪社。(中)神社の下、集落の中にあるお善鬼の館。朝なので我々だけかと思ったら、次々と人が訪れてきました。(右)館の中にはツバメの巣があり、雛は巣立ったようですが、つがいが囲炉裏の上にいました。出られるように戸は開けておいてとの張り紙。床が糞だらけなのには参りましたが、オスの方かな、近づいても逃げません。悠然としています。農具や調度品も見もの。

 そこから、まず木崎湖南岸にあるインフォメーションセンターへ。作品鑑賞パスポート(2500円)を購入。地図もいただきました。最初に訪れた作品。『ベールの向こうに』Caitlind R.C. BROWN&Wayne GARRETT 空き家を布で覆った作品。手前は民家。向こう側はドライブインだったもの。美しく無常を感じる作品です。

 そこから少し歩いて空き家の民家二軒。北風に布が揺れていました。布は、農業で使う寒冷紗でしょうか。この背後には仁科氏の仁科城跡(森城跡)があるので訪れました。現在は仁科神社が鎮座します。湖畔にその城の「阿部渡(あべっと)」伝説の看板があるのですが、読んで絶句後吹き出してしまいました。
「承久の乱の後、北条軍の手に落ちた森城を仁科盛遠の家臣阿部五郎丸貞高が奪い返し一旦は城主になるものの、木曽義仲の遺児に攻められ落城。貞高は、湖底を潜り対岸へ落ち延びようとするが、城内の鶏や犬が後を追ってしまい、泳ぎ着いた貞高は捕らえられて打ち首になってしまう。村人は鶏犬を飼わなくなったという。」

『ウォーターフィールド(存在と不在)』アルフレド&イザベル・アキリザン 樹木の枝やプラスチックのゴミで作られたボートが揺れています。こういう作品はコンセプチュアル・アート全盛の頃からありますが、湖に浮かぶのが新しい。長男によると、小学校の美術の授業でプールに浮かべてやったと。今では小学校の美術の教科書にも載るような手法ではありますが。先進国になるほどゴミが増える現実。最たるものは原発の放射能と危険物質を含んだ産業廃棄物、廃棄食品、プラスチックでしょうか。

『アルプスの湖舟』杉原信幸 (木崎湖畔のお米と蚊帳を用いて、山間の湖面に映る倒立したアルプスを造形した作品。):以下、()内はプロフィールからの抜粋です。
 蚊帳には米がたくさんついています。吊ってあるところの窪みには鹿の角があったり。地元在住の作家ならではの、大町の自然や暮らしに馴染んだ作品だなと感じました。ここは夏季学校の校舎らしいのですが、周囲を見ると削平地があったり、山城の跡かなとも思いました。

 米粒の感じが分かると思います。欄間や障子の格子、畳の色合いとも非常に美しく溶け合っています。長男は、米なので布は杜氏が使う濾布かなと言っていましたが、蚊帳なんですね。皆さん間近で観たり、座ってゆっくり鑑賞したり。たるんだ布の中にも色々何かがあるのでそれも探してみるといいかもです。

 個人的には最も楽しみにしていた作品のひとつ。『Arc ZERO』ジェームズ・タップスコット (仏崎観音寺の参道にかかる太鼓橋を、こちら側(現世)とあちら側の世界(彼の世)を通り抜ける「Gateway」ととらえ、橋を包み込む光る霧のリングをつくりだす。観客がリングを通り抜けると、ある種の浄化作用を体験する。)
 結界を分ける橋ですね。聖と俗。神社でいえば神橋。光輪から水が霧状に吹き出す。まあそれだけの作品なんですが、この作品は現場で体験しないとその凄さは分からないと思います。

(左)インドのチャイ(スパイスミルクティー)の様な色の速い流れによく合います。可愛い少女が興奮して橋の上でぴょんぴょんジャンプしていました。彼女は現(うつつ)と幻の間で、恍惚感に浸っているのでしょう。(右)お母さんが小さな女の子の手をひいて結界を越えて行きました。私は、鈴木清順監督の『ツィゴイネルワイゼン』を想い出しました。生と死の彼岸。この作品は、1980年に東京タワーの近くのシネマプラセットのテントで観ました。

 現世で世俗を捨てられずに結界を眺める人々。冗談です(笑)。そう大げさに言わずとも、日常と非日常を明確に分け、意識させてくれる作品です。思考を止め、瞑想することもたまには必要です。感性と思考のリフレッシュのためにも。当たり前、常識と思っていることこそ見直すべきです。昔、政治家や経営者の入る末期患者のアンケートを見る機会がありましたが、金や世間体や権力などではなく、もっと自分に正直に生きるべきだったと応えた人がほとんどだったとか。人生は一度しかないですからね。

 大町市の名店街へ来ました。こんなアーケードがあることは初めて知りました。『全ては美しく繋がり還る』淺井裕介
 アーケードの地面にずっと描かれています。日常の中にこういう作品があるのは楽しい。彼の『土の泉』という作品があるのですが。遠いので今回は断念。常設になるという話を聞いたのでいつか観に行きましょう。入ってすぐ右手には、台湾の絵本作家ジミー・リャオの『私は大町でー冊の本に出逢った』の展示があります。また、この商店街には、素敵なレストランやお店もあります。

(左)『北アルプス 高瀬川庭園』高橋治希 (中国の隠者·宗炳の思想をもとに、伝統的日本庭園に見られる「自然環境のミニチュア化」と「山水画における三遠の法」を組み合わせ…。)
 いやあ繊細です。最初女性の作品かと思いました。高瀬川流域に自生する植物がモチーフとか。儚さを絵画ではなく立体として表現する儚さ。上から撮影したカットが多いのですが、横から撮った方が浮遊感が出て魅力的だと思いました。(右)その展示場。表の街道かに面した屋敷の離れでしょうか。下に用水が流れ高床になっています。小さな男の子が、「もうここには来ない!絶対来ない」と泣いていました。何があったんだと思いましたが、左のカットの女性の向こうに、幅50センチもない外廊下があり、それが高いしゆらゆら揺れるのです。これだ!と長男と大笑いしました。しかし、この部屋は何に使われたのでしょう。

(左)『O = 1 change-and-conservation』栗山 斉 ランプの上に水盆があり、熱で蒸発し、上で冷やされて雨粒の様に落ちてくる。その繰り返しは自然の水の輪廻。絶えることなき(いつか絶えるだろうが)地球の営みを感じさせます。(右)『たゆたゆの家』原倫太郎・原游 (「たゆたゆ」は、ものがゆらゆらと揺れる様を表す「たゆたう」を擬音化した作家の造語。)
 二階のシャボン玉製造機は人気でした。手前の綱を引くと、メッシュが上がり後ろの扇風機で大きなシャボン玉が舞い始めます。子供よりいい大人がはしゃいでいました。『シャボン玉』という童謡がありますが、野口雨情は、明治41年3月に長女みとりを生まれてすぐに亡くしています。はかなく散った娘への切ない想いが込められているとの解釈があるのも頷けます。シャボン玉は美しいけれど儚い。

 これも観たかった作品のひとつ。『信濃大町実景舎』目 (鑑賞者は、建物の間取りや階層を無視するように無差別に延ばされた導線ヘ誘われ、座標的空間のなかで「何でもない家具」や「北アルプスの巨大な峰」と唐突に関係する。)
 そうですね。荒川修作の『養老天命反転地』を想起させる作品ですが、ぶつけましたよ頭をあちこちに。ボランティアの方から制作の苦労も聞きました。なんでも展示後は現状回復するとか。ご苦労様です。日常の風景を非日常的なもので切り取って観る。
 作品のある鷹狩山山頂へは、結構渋滞していました。この辺は考えないといけませんね。大町市にとっては想定外の大盛況だったかもしれません。よく知る長男も、大町の街にこんなに人が歩いているのを始めて見たと言っていました。ただ、駐車場で車の整理をする女性が、手際よく笑顔で応対してくれたのが素晴らしいと思いました。他の会場でも、ボランティアの人の的確な案内と笑顔が印象的でした。

 在京中は近くだったので、荒川修作+マドリン・ギンズの『三鷹天命反転住宅』もサイクリンで行きましたが、こういうのは頭の柔らかい子供の方が喜ぶんですね。ある女性が座ってボーッとしていたのも分かります。頭の固い男性の方が訳わからんで終わるかも。二階もあって畳の部屋や梁を越えていくところも。体内空間(子宮)にいるような感覚が呼び覚まされるかもしれません。

『風のはじまり』リー・クーチェ (自然のメッセージを運ぶ媒介である風の力を借りた、激しい大爆風の姿をした作品が森に現れる。人間と自然の生態学的バランスの重要性を表した作品。)
 いい作品ですね。自然写真家の視点で見ても非常に魅力ある作品です。雨が降ったことで濡れて、完全に森と同化していました。個人的な願望では、高さがこの二倍ぐらいあったらなと思いましたが、製作期間とその大変さを思えば…。

 木の枝が絡み合ってダイナミックな動きを魅せています。ドームになった内部は歩けます。私も学生時代はコンセプチュアル・アートを制作していたので、大変さは想像がつきます。作品とともに周囲の森もぜひ見て欲しいですね。植生が豊かです。雨上がりなら粘菌(変形菌)も見られるかも。

 最後は旧八坂村に向かいます。『集落のための楕円』フェリーチェ・ヴァリーニ 彼の作品は以前からよく観ていたので知っています。鷹狩山から山道をくねくね走って到着。しかも作品は駐車場から遠い。しかし、それだけの価値はあります。案内のおじさんが坂道を下ってくる人に、「左見ちゃだめだよ!右見て右!ここまで来たら振り返る」とわめいていました(笑)。そう、作品のビュー・ポイントはここだけなのです。彼に聞いた話。空き家でなく人が住んでいる。夜にレーザー光線を当ててアルミのテープを貼っていく。貼る位置の角度が異なるのでテープの幅も異なる。住んでるし夜の作業だし、えらい近所迷惑な話だわ。と。でも楽しそうでした。台湾からの女性が迷ったと来ました。案内所にボランティアで台湾の女性がいたのが幸いでした。今回は、台湾の絵本作家も参加しているし、海外の人もたくさん見かけました。
 あのシャッターがいつも開いているガレージには軽トラが止まっているんだが、流石に軽トラの尻にはテープは貼らなかったな、と。

(左)たまたま居合わせた富山大学で美術を専攻しているという可愛い女の子達三人と話しました。いいですね、信州人でさえ来ないようなこんな山奥まで美術鑑賞に来るなんて。そういう好奇心や向学心が大事です。(右)つまりですね。観る角度を変えると。こんな風に全く意味をなさない造形になってしまうのです。

 さて、最後は旧八坂村の中心地へ。これも必ず観たいと思った作品。『Bamboo Waves』ニコライ・ポリスキー (雪、木、干し草などの自然の素材で大きな構造体を手作業で制作し、2000年にはある村の住民との協働のもと、200以上の雪だるまを制作した「スノーマン」で注目を集めた作家。今回ニコライは初めて日本を訪れ、八坂地区にある竹林の美しさに深い感銘を受けた。)
 想像していた以上に作品は大きいです。そしてダイナミック。非常に躍動感があります。竹という素材は均一に扱うのが難しい。その暴れ具合が絶妙な躍動感を生んでいます。制作には地元の人達も関わっています。大変だったと思いますが、貴重な経験になったと思います。

 背景には城山や左手には金太郎伝説の大姥山。雲が流れて幽玄な雰囲気も。作品の真下にも入れますし、間に小径もあります。色々な角度から観ることをお勧めします。ここにもたくさん訪れていました。県外ナンバーも多かったですね。
 さてここから長野へ帰らないといけません。前方の城山左の布川峠を越えて、とんでもない山道をくねくね走って、国道19号に出たのですが、仕事で長野県中の山村をまわっている長男も苦笑いするくらいの深山の中。私は『信州の里山トレッキング 東北信編』の取材で途中まで走っているので笑っていましたが、信州の山道は舐めたらいかんぜよ、の世界です。間違うと本当に遭難します。
 ところで【北アルプス国際芸術祭 〜信濃大町 食とアートの廻廊〜】は本当に楽しいです。7月30日までなので、計画を立ててお早めに。コアな芸術マニアから面白いことが大好きな家族や若者から老人まで。好きな作品を好きなように観ればいいのです。ここで紹介した作品以外にも、たくさんあります。6月には、人気のテナーサックス奏者、東大講師でもある菊地成孔氏参加の山下洋輔スペシャルカルテットのコンサートもあったそうです。
山下洋輔トリオ GUGAN』森山威男と小山彰太のドラムバトルが圧巻。若き日の菊地成孔も凄い!

北アルプス国際芸術祭2017 Japan Alps Art Festival Official site
 今週末と来週末は、非常に込み合うのではないでしょうか。行ける方は平日がおすすめです。とにかく効率よく歩くことが肝要です。折りたたみ自転車を携行するのもいいでしょう。駅前の『はじまりの庭』では自転車のレンタルもあるようです。暑いので日傘や日焼け止めも。水分補給も忘れずに。今回まわった中で、写真撮影禁止は一カ所のみでした。ただ他の屋内もフラッシュは必ずオフにしてください。他の方の迷惑になります。場所によっては足場が悪いところもあるので、スニーカーなど歩きやすい靴で。幼児や老人は注意してください。
 これだけの規模の展覧会はさすがに毎年は無理だと思いますが、ビエンナーレ(二年に一回)、トリエンナーレ(三年に一回)とかでできないでしょうか。信州の大町市が、現代芸術の聖地となればいいですね。

『信州の里山トレッキング 東北信編』川辺書林(税込1728円)が好評発売中です。郷土史研究家でもあるので、その山の歴史も記しています。詳細は、『信州の里山トレッキング 東北信編』は、こんな楽しい本です(妻女山里山通信)をご覧ください。Amazonでも買えます。でも、できれば地元の書店さんを元気にして欲しいです。パノラマ写真、マクロ写真など668点の豊富な写真と自然、歴史、雑学がテンコ盛り。分かりやすいと評判のガイドマップも自作です。『真田丸』関連の山もたくさん収録。

本の概要は、こちらの記事を御覧ください

お問い合せや、仕事やインタビューなどのご依頼は、コメント欄ではなく、左のブックマークのお問い合わせからメールでお願い致します。コメント欄は頻繁にチェックしていないため、迅速な対応ができかねます。
 インタープリターやインストラクターのお申込みもお待ちしています。長野県シニア大学や自治体などで好評だったスライドを使用した自然と歴史を語る里山講座や講演も承ります。大学や市民大学などのフィールドワークを含んだ複数回の講座も可能です。左上のメッセージを送るからお問い合わせください。


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村上春樹さんのジャズ喫茶 - 『国分寺・国立70sグラフィティ』目次 [CONTENTS]
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栂池自然園へ。濡れるとガラス細工の様に透明になるサンカヨウを求めて(妻女山里山通信)

2017-07-17 | アウトドア・ネイチャーフォト
 三連休の初日は、信州は小谷村の栂池高原から栂池自然園へ、濡れるとガラス細工の様に透明になるサンカヨウを求めて登りました。もちろんそれだけではなく、他の高山植物や昆虫も撮影しました。前日まで雨模様の天気だったそうですが、当日は朝は晴天。

(左)6時40分に栂池ゴンドラリフト乗り場へ。既に40人ぐらい並んでいました。7時少し前に出発。ここの標高は830m。(中)天気予報は曇から晴れでしたが、実際は晴れから曇へ。ゲレンデ越しに左に白馬鑓ヶ岳、右に杓子岳。(右)ゴンドラからロープウェイに乗り換える辺りはガスの中。

(左)ゴンドラに20分。ロープウェイに5分乗って下車。まずビジターセンタに寄って情報を得ます。サンカヨウの見頃は一週間前とのこと。少し心配になって栂池自然園へ。入り口です。朝露に濡れる木道を歩きます。(中)栂池自然園は、標高1850mから2015mに広がる湿原地帯。ミヤマキンポウゲが咲き乱れる湿原。白馬三山は次第に雲に隠れ始めました。(右)チングルマは、場所によっては残花でしたが、これから咲くところもありました。

(左)キヌガサソウ(衣笠草)。ユリ科ツクバネソウ属の多年草。(中)これは? 一瞬何?と思いましたが、衣笠草の残花です。(右)ハクサンチドリ(白山千鳥)。ラン科ハクサンチドリ属の多年草。ノビネチドリも見られるそうです。

 お目当てのサンカヨウ。場所によってかなり異なりました。散って結実しているものから、実が膨らみ始めた残花、満開までと色々。サンカヨウ(山荷葉、学名:Diphylleia grayi )は、メギ科サンカヨウ属の多年草です。実は食用になるようです。白い花びらですが、所々透明感があります。

 もともと透明に近い花なのでしょうが、長時間霧雨や朝露にさらされると、花びらの細胞に水分が浸透していき、光の乱反射がなくなり透明に見えるのではないでしょうか。結実が始まると、花びらは少しの風雨でも散ってしまうようです。美しさと同時に儚さを感じる野草です。栂池自然園では、園内のあちこちで見られます。

(左)水芭蕉はほぼ咲き終わっていました。コバイケイソウは数輪咲いていましたが、これからです。小さな流れではイワナが見られました。(中)残雪もあこちに散見されます。(右)風穴の氷。気持ちのいい涼風が吹き出しています。いくつか渡る渓流は、雪解けの水で非常に冷たい。

(左)咲き始めの水芭蕉もわずかに。(中)エンレイソウ(延齢草)。ユリ科エンレイソウ属。妻女山山系には、シロバナのミヤマエンレイソウも咲きます。(右)オオヒョウタンボク(大瓢箪木)。スイカズラ科スイカズラ属 。ヒョウタンボクの高山種ですが、小さい花なので見落とした人が多かったでしょう。

(左)イワイチョウ(岩銀杏)はミツガシワ科イワイチョウ属の多年草。別名は、ミズイチョウ(水銀杏)。葉の形がイチョウに似ているからとありますが、似ていないですよね。(中・右)散策路で散見された、おそらくヤマキマダラヒカゲ。妻女山山系にはサトキマダラヒカゲがいますが、実は見分けが難しい。個体変異も大きいし、交雑種もいるのではと疑います。右は木道のおそらくオコジョの糞を吸うシーン。たくさんのヤマキマダラヒカゲが集まり争って吸っていました。撮影の際に、数十秒ですが待ってくれたハイカーの方がいました。感謝です。

(左)あちこちで小さな群生地が見られたミツバオウレン(三葉黄蓮)。キンポウゲ科オウレン属の多年草です。1センチほどの小さな花なので、気がつかない人が多いでしょう。(中)イワカガミ(岩鏡)。イワウメ科イワカガミ属。コイワカガミとの区別は、明瞭ではないようです。(右)シラネアオイ(白根葵)。キンポウゲ科シラネアオイ属。撮影していた女性が、これを目当てに来るカメラマンもいるんですよと言っていました。日本固有種の1属1種であることも理由でしょうか。花びらに見えるものはガク(萼)。

(左)もっとも残雪があったところ。(中)ひと登りして湿原展望台へ行ったのですが、ガスで北アルプスは全く見えず。これはコースの最高地点手前で撮影した栂池自然園の全景。右上が出発地点です。(右)往路とは別の木道を戻りました。向かいの鵯(ひよどり)峰には、まだ残雪も多く、あちこちに滝も見られます。

(左)タニウツギ(谷空木)の残花。スイカズラ科タニウツギ属の落葉小高木です。(中)サラサドウダン(更紗灯台、更紗満天星)。ツツジ科ドウダンツツジ属の落葉低木。風鈴ツツジとも。(右)近くにはベニバナドウダン。ベニバナサラサドウダンとも。サラサドウダンの変種。ヤセ尾根にありました。

(左)そのヤセ尾根の斜面に咲いていたグンナイフウロ(郡内風露)。フウロソウ科フウロソウ属。変種がたくさんあって細かな種の同定は難しいようです。林下の急斜面で吹き上げる涼風にゆれていました。(中)木道で散見されたニッコウキスゲ。群落が満開になるのはこれからでしょう。わが家の畑の同属のヤブカンゾウも咲き始めたところですから。(右)ベニバナイチゴ(紅花苺)。バラ科キイチゴ属。

(左)園内の殆どのコースを撮影しながら回って4時間半弱で戻りました。栂池ヒュッテの記念館を見学。(中)展示されていた登山用具の変遷。中学の学校登山は燕岳でしたが、黄色い帆布のザックで登りました。(右)昼食は栂池山荘のレストランで、天ぷら蕎麦。天ぷらは、海老、カボチャ、ナス、赤紫蘇、山葡萄の葉、海苔菜(のりな・オカノリ)。蕎麦も美味でした。

(左)下山後は、宿のチェックインまで時間があるので、塩の道探訪へ。塩の道の千国街道の千国番所。(中)塩倉。実際は二倍ぐらいの大きさだったとか。塩の蔵なので、建物には鉄の釘は使われていません。(右)竈と馬屋。馬屋の奥に見える唐箕は、わが家に現存し、大豆や小豆、ブラジル豆の選別に、現役で使っています。このあとで、牛方宿の古民家にも寄りました。
 宿は、栂池高原の昭和の薫りがする和風のスキー民宿「松ノ木亭」。なんでも糸魚川出身とかで日本海直送の魚介類が自慢。舟盛りの刺し身はもちろん、高級魚ののどぐろ(アカムツ)の塩焼きが出てきたのには驚きました。都内で食べたら2000円はします。家族でやっているので設備やアメニティ、サービスはそれなりですが、宿のご夫婦との会話も楽しいものでした。安曇野で娘さんも民宿をやっているそうです。
塩の道

次の「北アルプス国際芸術祭」を製作中です。20日にアップします。連日大盛況。30日までです。お勧めです。

『信州の里山トレッキング 東北信編』川辺書林(税込1728円)が好評発売中です。郷土史研究家でもあるので、その山の歴史も記しています。詳細は、『信州の里山トレッキング 東北信編』は、こんな楽しい本です(妻女山里山通信)をご覧ください。Amazonでも買えます。でも、できれば地元の書店さんを元気にして欲しいです。パノラマ写真、マクロ写真など668点の豊富な写真と自然、歴史、雑学がテンコ盛り。分かりやすいと評判のガイドマップも自作です。『真田丸』関連の山もたくさん収録。

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倒木処理と有害帰化植物の除去をした妻女山SDP。昼は絶品!丸鶏のローストとシーフードパエリア(妻女山里山通信)

2017-07-10 | アウトドア・ネイチャーフォト
 今回の妻女山里山デザイン・プロジェクトは、倒木処理と帰化植物の除去でした。最高気温が34度という予報でなるべく早く作業を終えようということで、まずは上杉謙信槍尻ノ泉の上のカーブの落葉松の倒木の処理から。

(左)妻女山山系では、オカトラノオがあちこちで咲き始めました。群生地では、これが風で波のように揺れて、まるで青海波の様です。(中)ネムノキの花もそろそろ終わりです。線香花火の様な花は大変美しいのですが、たいてい高い樹冠にあって通常はこんな近くでは見られません。(右)マルバフジバカマも咲き始めました。海を渡るアサギマダラが吸蜜するのも、まもなく見られるでしょう。

(左)上杉謙信槍尻ノ泉の上のカーブの落葉松の倒木。先っぽを切ってくれてありましたが、途中で危ないと思ったのか止めてあったのです。(中)以前、森林組合に勤めていた長男が、皆に講習をしながら切っていきます。まず枝を切ります。下に逆V字型に枝が地面についていてテンションがかかっています。右に途中で切るのを止めた跡がありますが、切り落としたらどう動くか分からないので止めたのでしょう。彼はまず上の枝を切り、からんでいるツタも切り、下の二本の枝を一気に切らずに、挙動を見ながら両側から段差をつけてゆっくりと切っていきました。(右)下の枝を切り落としてから、切れ込みに上から慎重にチェーンソーの刃を入れていきます。もちろん下からも刃は入れてあります。しばらくしてドスンと丸太が落ちて作業は終了。今回は倒木でしたが、初冬に椎茸のホダ木の伐採をやるので、その時に立ち木の伐採の講習をやってもらおうと考えています。
 信州では、普通にチェーンソーを持っていて伐採をやる人も多いのですが、非常に危険な作業です。こういうプロの講習を受けるのは非常に大事です。長男の説明は非常に理論的かつ具体的で分かりやすいので、講師に向いていると思います。

 その後は、陣馬平まで車で登ってヒメジョオン(姫女菀)を抜きました。ヒメムカシヨモギもあります。ヒメジョオンは、キク科ムカシヨモギ属の植物。高さが2mぐらいのもありました。春に咲く同属のハルジオン(春紫菀)と共に、要注意外来生物に指定されているほか、日本の侵略的外来種ワースト100にも選定されています。しかし、花の少ない梅雨の時期には、ゼフィルスやハナアブの吸蜜の対象となるので、迷いもありますが、ここまで寡占状態だと駆除しないわけにはいきません。

(左)ヒメジョオン。花びらが針状がハルジオンなんですが、これはけっこう細いですね。蕾はハルジオンの様にうなだれていません。葉の根本は茎を巻いていません。茎の中はハルジオンの様に中空ではなく綿毛がつまっていますが、いくつか切ってみると中空もありました。(中)除草が終了。次に陣馬平入り口の草原でブタクサの抜き取り。これも目が慣れていないと、他の似た植物との見分けがつきません。昨年、徹底的にやったので今回は楽でした。(右)次にその下のギャップへ。以前はカラコギカエデが繁茂して、真っ暗な森でした。伐採してから鳥や昆虫の楽園になったのですが、やはり帰化植物が目立ってきたので除草。毒草のヨウシュヤマゴボウも除草しました。

(左)11時半頃から昼餉の準備です。K氏はパエリアの米を忘れるし、私もパエリアの鍋を忘れると、色々トラブルはありましたが…。(中)まずダッジオーブンで作った丸鶏のロースト。中に野菜やニンニク、ハーブ(ローズマリー)を詰め込んであります。(右)シーフードパエリア。ムール貝、ハマグリ、タコ、イカ、海老をオリーブ油で炒めて取り出します。次にニンニク、タマネギを炒めて、予め洗っておいた米とトマトを加えます。米が透き通ってきたら、白ワイン、水を加えて煮込み、アーティチョーク、ズッキーニ、スナップエンドウ、オリーブ、パエリアペーストなどを入れアルミホイルを被せて煮込みます。

 丸鶏のロースト。切り分けて、ヒマラヤの岩塩やレモン汁、ハラペーニョソースなどをつけたり、イガチクオレゴンの自家製パンに挟んだり、お好みで頂きました。旨いです!

 シーフードパエリアの完成。最後はアルミホイルをとって水分を飛ばしてできあがり。ややアルデンテにするのがコツ。火が通り過ぎたり、水分が多いとおじやになってしまいます(笑)。これも超絶旨いです! これに加えて野菜スティックにバーニャカウダをつけて食べたり。なぜかざるうどんがあったり。ところでこの鍋ですが、パエリア鍋ではありません。わが家で昔から使っていた「ほうろく」です。大豆を煎ったり、信州郷土料理のおやきを焼いたりしました。これがパエリア鍋に最適なのです。

(左)下界は相当暑かったと思いますが、やはり山の木陰は快適です。(中)ひさしぶりに合うYさん親子。弟くんも一年生。私が持っていったグレープフルーツジュースとデルモンテの超濃厚リコピンリッチのトマトジュースも気に入ってくれた様です。(右)食後は前回も持ってきた、私が昔アマゾンで買ってきたハンモックで遊ぶふたり。お兄ちゃんは中1になって、なんと身長が177センチとかで皆びっくり。

(左)ゆるゆるとした昼餉も終わりに近づいた頃、ブロロロロッ!と一台のクラシックカーが到着。昭和45年(1970年)製のアメリカからの逆輸入のフェアレディZ。色々お話を聞きました。ロングノーズ、ブルーパールのボディが美しい。ボンネットはカーボン製に替えられています。DATSUNのエンブレムが光ります。(中)直列6気筒のエンジン。(右)後ろ姿も美しい。車高の低さにもびっくり。実にセクシーな車です。
 時代はハイブリッドから電気自動車へといわれていますが、バッテリーの製造に必要な膨大なエネルギーや環境破壊、安全な廃棄の確率もソーラー発電と同様に確立していません。フランスの電気自動車への切り替え宣言も、背後に原発組織ありではと思ってしまいます。加えて高電圧の車が事故って水没した場合、おそらく誰も助けることはできないでしょう。石油が化石燃料で有限というのはロックフェラー財団が40年毎につく嘘とか。実は石油は化石燃料ではなく、マントルから染み出してくる無尽蔵の物質という学説もあります。1%の支配者は必ず嘘をつく。それが人類の歴史です。

『信州の里山トレッキング 東北信編』川辺書林(税込1728円)が好評発売中です。郷土史研究家でもあるので、その山の歴史も記しています。詳細は、『信州の里山トレッキング 東北信編』は、こんな楽しい本です(妻女山里山通信)をご覧ください。Amazonでも買えます。でも、できれば地元の書店さんを元気にして欲しいです。パノラマ写真、マクロ写真など668点の豊富な写真と自然、歴史、雑学がテンコ盛り。分かりやすいと評判のガイドマップも自作です。『真田丸』関連の山もたくさん収録。

本の概要は、こちらの記事を御覧ください

お問い合せや、仕事やインタビューなどのご依頼は、コメント欄ではなく、左のブックマークのお問い合わせからメールでお願い致します。コメント欄は頻繁にチェックしていないため、迅速な対応ができかねます。
 インタープリターやインストラクターのお申込みもお待ちしています。長野県シニア大学や自治体などで好評だったスライドを使用した自然と歴史を語る里山講座や講演も承ります。大学や市民大学などのフィールドワークを含んだ複数回の講座も可能です。左上のメッセージを送るからお問い合わせください。


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県の天然記念物のミヤマモンキチョウを求めて峰の原高原から根子岳へ。妻女山のいま(妻女山里山通信)

2017-06-25 | アウトドア・ネイチャーフォト
 そろそろ羽化して舞っているのではと先週の金曜日は早朝から峰の原高原へでかけました。

(左)旧大笹街道を歩き、白樺並木の小径を菅平牧場へと歩きます。(中)牧場で入山料200円を箱に入れて牧場のフェンス沿いの道を登って行きます。ツツジの枝にアワフキムシ。泡をどけるとハサミムシみたいな黒い幼虫がいます。(右)登山道の沿いにはたくさんのミネヤナギ。風が吹くと綿がフワフワと舞います。

 登山道沿いには上の方までずっとレンゲツツジの群落が続きます。有毒なので決して蜜を吸ってはいけません。笹の葉が朝露に濡れて光っています。カッコウの鳴き声がします。中腹ではホトトギス。もっと上ではウグイス。気温は低いのですが直射日光がきつい。赤松やシラビソの日陰が助かりました。

(左)レンゲツツジ。場所によって満開、残花、蕾と色々でした。(中)イワカガミ。登山道沿いの斜面であちこちに見られました。可憐な花です。(右)神話にも登場するヒカゲノカズラ。他にはベニバナイチヤクソウなども。

(左)ミネザクラ。山頂付近の登山道沿いに散見されました。(中)撮影しながら2時間ちょっとで山頂。まだ9時なので誰もいません。(右)山頂の神社。名前の由来などは拙書でも紹介しています。

 時間もたっぷりあるので、四阿山方面へ。左手前に見える溶岩ダイクのところまで行ってみようと思いました。ところが、溶岩ダイクの手前で左下の急斜面の藪の中からなにか獣の大きな足音が向かってくるのに気づきました。間違いなく月輪熊だと思い、足踏みで激しく地面を叩き、大声をあげました。しばらくして去って行きましたが、念のため戻ることにしました。ニホンカモシカだと足音はたてませんし、イノシシだとたいていブヒブヒと鳴いています。間違いなく月輪熊だと思うのですが、なんでこんな山頂付近に来たのでしょう。好物の根曲がり竹はもっと低いカルデラの中ですし。

 山頂から北東を見るとザレ岩。米子大瀑布へと下っていく登山道が見えます。このルートはマイナーですが、非常にいいコースなので拙書でも紹介しています。四阿山、根子岳、浦倉山のカルデラ周回コースは、23キロ歩いて10時間ほどかかりますが、非常に魅力的な山行が楽しめます。地図やコースの状況などは、ぜひ拙書をご覧ください。

 帰路は小根子岳に寄りました。そこから見る右手前に根子岳。左奥に四阿山。

 小根子岳から西の展望。眼下にダボスと菅平のペンション街。左向こうに大松山。ゲレンデの麓は、高原野菜の白いマルチが光っています。右の奥は拙書でも紹介の鏡台山。さらに右へは妻女山まで長い戸神山脈が続きます。

 標高1800m辺りでミヤマモンキチョウに邂逅。慌ててレンズをマクロに替えて撮影。しかし、彼らが好む夏の花がまだ咲いていないため、すぐに飛び立ってしまうので、撮影は困難を極めました。吸蜜しているのは、ミヤマニガイチゴでしょうか。アザミ類とかが咲き出すと、もっと長時間吸蜜するので撮影もしやすくなります。県の天然記念物ですから捕獲はもちろん禁止です。

 下の牧場でも舞っていましたが、牧場の中には入れないので撮影不可。気になったのはシロツメクサがあるので、モンキチョウとの交雑種が発生しているのではと。2年前にブログに書きましたが、向かいの大松山のは交雑種の可能性があると、友人の蝶の研究家が言っていたものですから。心配です。ただ撮影できた個体は、牧場より標高がかなり高い場所でのものなので交雑の心配はなさそうです。
天然記念物のミヤマモンキチョウに会いに峰の原高原から根子岳へ(妻女山里山通信)
猛暑を逃れて菅平高原の大松山へ。ゲレンデのジャングルに突入。穴場です(妻女山里山通信):ミヤマモンキチョウとモンキチョウの交雑種!?

 レンゲツツジ越しに見上げる根子岳。下界は最高気温28度だった様ですが、菅平は22度。根子岳山頂は16度。爽涼の風が吹き抜けて気持ちのいい山行ができました。

 ホームフィールドとして定点観察と撮影を続けている妻女山のいまです。(左)妻女山松代招魂社。昨年はオオムラサキが舞い始めていたのですが、今年はまだ。春先の低気温や雨が影響しているのかもしれません。今年は発生数が少ないかもしれないと思っています。森の杏も不作です。(中)仲間としている椎茸の原木栽培ですが、季節は終わりです。ひとつだけ大きなものがありました。これは天ぷらにしました。(右)ソメイヨシノの桜ん坊。道にたくさん落ちていて、車で走るとプチプチと潰れる音がします。

(左)シモツケが咲き始めました。草本のシモツケソウというのもありますが、妻女山山系で見られるのは、木本のシモツケです。(中)春には貝母(編笠百合)が咲き乱れた陣馬平。そろそろオオムラサキが舞い始める時期です。(右)仲間と貝母の群生地を守るためにヨシとノイバラを除去したところに、ヒメジョオンがパイオニアプランツとして侵入してきました。実はどんな植物が寡占するだろうと興味深く観察していました。5月のハルジオンは、ウスバシロチョウやゼフィルスが好んで吸蜜に訪れます。しかし、ハルジオンもヒメジョオンも環境庁が定める100種の有害な外来植物でもあるのです。貝母には直接影響はないと思いますが、来月の妻女山里山デザイン・プロジェクトの作業で除草することになると思います。我々が抜き取ったことで、オオブタクサはかなり減りました。しかし、カモガヤは減りませんね。長野市に委託されて除草する業者も、帰化植物について全く知見がないのも問題です。妻女山への舗装路や林道沿いを一律に草刈機で除草してしまいます。そのため、この時期にゼフィルスが卵を産み付けるイボタノキとかも切られてしまいます。何百何千という蝶の卵が失われるのです。そもそも行政が無知、あるいは現状を把握できていないことが大問題だと思います。

『信州の里山トレッキング 東北信編』川辺書林(税込1728円)が好評発売中です。郷土史研究家でもあるので、その山の歴史も記しています。詳細は、『信州の里山トレッキング 東北信編』は、こんな楽しい本です(妻女山里山通信)をご覧ください。Amazonでも買えます。でも、できれば地元の書店さんを元気にして欲しいです。パノラマ写真、マクロ写真など668点の豊富な写真と自然、歴史、雑学がテンコ盛り。分かりやすいと評判のガイドマップも自作です。『真田丸』関連の山もたくさん収録。

本の概要は、こちらの記事を御覧ください

お問い合せや、仕事やインタビューなどのご依頼は、コメント欄ではなく、左のブックマークのお問い合わせからメールでお願い致します。コメント欄は頻繁にチェックしていないため、迅速な対応ができかねます。
 インタープリターやインストラクターのお申込みもお待ちしています。長野県シニア大学や自治体などで好評だったスライドを使用した自然と歴史を語る里山講座や講演も承ります。大学や市民大学などのフィールドワークを含んだ複数回の講座も可能です。左上のメッセージを送るからお問い合わせください。


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カッコウが鳴く一反の畑で黒大豆を蒔く梅雨入り間近の日曜日。ウツギ咲く妻女山(妻女山里山通信)

2017-06-10 | アウトドア・ネイチャーフォト
 先週の日曜日は、友人の畑で黒大豆の豆蒔き作業をしました。畑の広さは一反。1000平方メートル、10アールです。畳約600畳分です。結構広いです。我が家の自家用野菜畑もこれぐらいですね。

(左)当日は気温20度位で、農作業には快適な温度。(中)K氏がマルチを敷いていきます。S氏と私はマルチに穴を開けていきます。単純ですが大変な作業です。速くやるにはリズム感が大事。(右)休憩してS氏はお昼の準備も。

(左)鳥に食べられないように、病気にならないようにコーティングされた黒大豆。(中)こんな格好で種を蒔きます。(右)昼食は、S氏が作った夏野菜の揚げ浸しと私が作ってきた豚肉とスナップえんどう、エリンギの炒め物。主食は蕎麦で、トッピングは私が作ったスナップエンドウと昨秋に採った天然ナメコ。天然ナメコの風味は、栽培ものとは比較にならないほど美味です。

 昼食の後は種蒔きの作業。ひとつの穴にふた粒ずつ蒔いていきます。全部で5000粒弱蒔きます。大変です。北陸新幹線の下をしなの鉄道やJR東日本の電車が通ります。これはワイドビューしなのでしょうか。

 北陸新幹線も通過していきます。それにしてもなんでこんなに畝が曲がっているんでしょう。マルチを敷いたK氏の心の迷いでしょうか。単に下手くそなだけだと思いますが、まあいいでしょう。カッコウの鳴き声が聞こえます。作業は大変でした。私は翌日の準備もあって6時に帰りましたが、二人は頑張って蒔いたようです。少し畑が余ったので、後日落花生と私が持っているブラジルの豆、フェジョン・プレット(黒いんげん豆)を蒔くことにしました。ブラジルでは毎日食べるといっていい国民食です。
フェジョンの煮込み」ご飯にかけて混ぜていただきます。
フェイジョアーダ」ブラジルの最もパワフルな料理のひとつ。ブラジル食材店で缶詰のものが買えます。またブラジル料理のレストランで出しているところもあります。リンクのこのふたつのレシピは、私のオリジナルです。

(左)今日の妻女山。ウツギが咲いています。『夏は来ぬ』で歌われている卯の花はこのことです。
フォレスタ旧バージョン ”夏は来ぬ”



(左)逆光に透けるウツギの花。(中)妻女山展望台の裏にはヤマホタルブクロの群生地が。(右)ヌルデの葉。ウルシ科なのでまれにかぶれる人もいます。完熟した実は白く粉を吹き、酸塩味があるため、信州ではこれを煮詰めて塩の代わりにした地域があるそうです。
 葉や葉軸にある種のアブラムシが寄生し、ヌルデミミフシやヌルデハイボケフシ、ヌルデハイボケフシなどの虫癭(ちゅうえい)ができます。このコブを「五倍子(ふし)」といい、タンニンを多く含み、黒色染料の原料になります。晩秋には、イカルなどの鳥が食べているのを見かけます。
「足柄の 吾を可鶏山(かけやま)の かづの木の 吾をかつさねも かづさかずとも」(万葉集:詠人知らず)
 かづの木(ヌルデ)を男性にたとえ、私を誘ってくださいという歌だそうです。

 妻女山(旧赤坂山)から松代方面の眺め。左に奇妙山。右手前に象山の尾根。その向こうに皆神山。中央奥の右手には根子岳と四阿屋山が霞んでいます。7月には県の天然記念物のミヤマモンキチョウを撮影に行く予定です。妻女山展望台では、神戸からヒッチハイクで来た女性と、糸魚川から来た歴史好きの青年と出会い、この地の歴史を色々説明しました。忙しくてなかなかガイドはできないのですが、立ち寄った時に訪問者があればインタープリターとして時間が許す限りご案内するようにしています。関東甲信越も梅雨入りしたそうですね。信州の梅雨は、関東のようにジメジメしたものではありませんが、やはり農作物には欠かせない恵の雨です。

 日曜日は陣馬平へ山椒の実を摘みに行きました。ウスバシロチョウは姿を消しました。月末にはオオムラサキが舞い始めるはずです。

(左)山椒の実。これを摘んでちりめん山椒を作ります。私の作り方は一度しか茹でこぼさないのでかなり痺れます。またちりめんじゃこではなく苦味のあるコウナゴを使います。(中)ミヤマウグイスカグラの赤い実。甘く子供の頃のおやつでした。(右)飯山の富倉蕎麦のつなぎに使われることで有名なオヤマボクチの大きな葉。

妻女山展望台からの西-北-東のパノラマカット。11枚の望遠カットをフォトショップでつないであります。オリジナルは左右30000ピクセルを越えます。

松代方面の眺め。奇妙山の向こうに拙書でも紹介の根子岳と四阿山が見えます。梅雨の晴れ間で最高気温も23度ぐらい。直射日光を浴びると真夏の様ですが、木陰は湿度も低く快適です。ハルゼミやエゾハルゼミの鳴き声が森中に響いています。

『信州の里山トレッキング 東北信編』川辺書林(税込1728円)が好評発売中です。郷土史研究家でもあるので、その山の歴史も記しています。詳細は、『信州の里山トレッキング 東北信編』は、こんな楽しい本です(妻女山里山通信)をご覧ください。Amazonでも買えます。でも、できれば地元の書店さんを元気にして欲しいです。パノラマ写真、マクロ写真など668点の豊富な写真と自然、歴史、雑学がテンコ盛り。分かりやすいと評判のガイドマップも自作です。『真田丸』関連の山もたくさん収録。

本の概要は、こちらの記事を御覧ください

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北アルプス、美ヶ原、乗鞍岳、八ヶ岳連峰、四阿山、横手山、戸隠連峰と360度のパノラマが楽しめる聖山(妻女山里山通信)

2017-06-04 | アウトドア・ネイチャーフォト
 週末は長男と麻績村と旧大岡村の境にある聖山へ三和峠から登りました。このコースは拙書『信州の里山トレッキング 東北信編』川辺書林でも紹介しています。三和峠へは、403号から聖湖畔にあるレストランの横の道を別荘地の方へ登っていきます。

(左)三和峠では、まず長男が先週松本で展示した林業重機のペーパークラフトを自然の中で撮影。(中)近くにはウバユリの大きな葉。(右)種が飛び散ったウバユリの種の殻。これは昨年のもの。花は夏に咲きます。

(左)三和峠を出発。最初は400mほど急登が続きます。(中)登りきると後は平坦な尾根道。右下に別荘の屋根が見えるところも。木漏れ日の森を歩きます。(右)あちこちで見られたマムシグサ。有毒で誤って赤い実を口にすると口内が酷くただれます。

(左)暫く行くと笹で登山道が見えなくなりました。以前は刈られていたんですけどね。倒木も多く全く整備されていない様です。ただ足元を見ると道筋ははっきりしています。迷うことはないでしょう。(中)イノデ。(右)ゼンマイ。

(左)タデ科かなと思ったのですが、もうひとつ種がはっきりしません。宿題です。(中)うつむいて咲くチゴユリ。(右)ミヤマエンレイソウの残花。

(左)以前名前を調べた記憶があるのですが思い出せません。(中)葉の大きさからコバノギボウシの若葉かと。(右)絶滅危惧種でもあるギンランも散見。特定の植物と共生関係にあるので持ち帰っても育ちません。つぼみの様に見えますが、これでほぼ満開です。

(左)山頂付近に群生する可愛い花。これも失念。今回は宿題が多い。(中)遠く乗鞍や蓼科山、美ヶ原。(右)山頂には高崎から来たという団体さんが。リーダーかと思われる方に、これも何かの縁とクッキーにニュージーランド産の蜂蜜をかけたものをいただきました。なんでも信州の里山がお気に入りというので、拙書を紹介すると、これはいい早速買いますとおっしゃってくださいました。

 大きな三角は蓮華岳。手前の白い花はヤマナシの花。日本海に低気圧があるためか風雲怪しく、北風が冷たい山頂でした。

(左)山頂は人でいっぱいだったので大岡側に少し下って昼食。長男が仕事で南信へ行った時に買い求めたほおば巻。くるみ味噌と小豆の餅。くるみ味噌も非常に美味でしたが、小豆が少納言だったのには驚きました。大納言の様に大味ではなく、土の香がする懐かしい味です。我が家でも作っていました。(中)ヤマナシの花。実は香りが高くジューシーです。固いのでジュースにするといいでしょう。(右)神話にも登場するヒカゲノカズラ(石松)。

 昼食をとったところからの眺め。右に白馬三山、左に仁科三山なんですが、あいにく稜線は雲の中です。それでも充分楽しめました。眼下には旧スキー場のリフト降り場。そこまで下ってみることにしました。左のアンテナのある山はタララ山。

(左)一見してトウダイグサの仲間とは分かるのですが。これも種名は宿題です。(中)展望台へ下ります。左右には落葉松の幼木が。カッコウが鳴いています。(右)その展望台から眼下に国民宿舎の聖山パノラマホテル。料理も美味しいそうで、一度泊まってみたいですね。

(左)山頂へは林道を歩いて戻ります。これはニシキギかな。(中)ヤグルマソウの群生地。皆さんがヤグルマソウと言っている青い花はヤグルマギクです。(右)これも名前を失念。確か山菜ですよね。

 山頂から南の眺め。左下は麻績村。右は筑北村。中央奥に美ヶ原。その左奥に蓼科山と八ヶ岳連峰。その左奥は甲武信ヶ岳とか秩父の山々。その手前には独鈷山とか子檀嶺岳。右に前回登った夫神岳。中央手前は四阿屋山。さらに右を見ると安曇野と松本盆地。絶景です。

 反対の長野盆地。千曲川の流れが見えます。右に薬師山から私のメインフィールドの斎場山、天城山(てしろやま)。聖山からは松本平、安曇野、長野盆地(善光寺平)、塩田平、佐久平が見えるのです。こんな山は他にはありません。左奥は飯山から信越トレイルのある山脈まで見えています。

(左)アマドコロ。茎が角張っているのでナルコユリと区別がつきます。妻女山山系のアマドコロはこんなに大きくありません。(中)散見されたラショウモンカズラ。(右)クルマバソウ。大きな群生地はありませんでした。

(左)これがまた分かりません。葉は細く対生です。(中)長男がクロモジの幼木だねと。見ると林下のあちこちに。香りがよく爪楊枝に使われます。(右)聖湖へ下る道すがらにたくさんのトチノキがありました。大きな花穂をつけていました。ミズキの花もあちこちに見られました。帰りは聖湖畔のレストランで、私はビールと、海老とベーコンとワラビの入ったピザをコーヒーを注文した長男とシェア。竹林の湯で温まって帰路につきました。

『信州の里山トレッキング 東北信編』川辺書林(税込1728円)が好評発売中です。郷土史研究家でもあるので、その山の歴史も記しています。詳細は、『信州の里山トレッキング 東北信編』は、こんな楽しい本です(妻女山里山通信)をご覧ください。Amazonでも買えます。でも、できれば地元の書店さんを元気にして欲しいです。パノラマ写真、マクロ写真など668点の豊富な写真と自然、歴史、雑学がテンコ盛り。分かりやすいと評判のガイドマップも自作です。『真田丸』関連の山もたくさん収録。

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