自転車がからむ事故が増加しているが、杉戸町では26日、町独自の開催としては非常に珍しい、スタントマンによる自転車の交通事故再現(スケアード・ストレイト教育技法)による「自転車交通安全教室」を開催した。
杉戸町立東中学校の校庭で行なわれたこの「自転車交通安全教室」は、同中学校の生徒や近隣の住民等約500人が参加、交通事故擬似体験者は「突然目の前に人が迫ってきて・・」「足がすくんだ」など興奮気味に語った。
「スケアード・ストレイト教育技法」とは、怖い思いやヒヤッとする体験を行なうことで啓発効果を高める技法で、中学生への安全教育として警察庁が推奨し、埼玉県警では平成19年度から県内の中学校や高校などでこの技法を取り入れた交通安全教育を実施している。
26日は杉戸町が主催して行なったもので、町が独自にこうしたスケアード・ストレイト教育技法による安全教室を開催するのはきわめて珍しいとされている。
古谷・杉戸町長は「今日現在、杉戸町は333日、交通事故死ゼロを続けている。また、杉戸警察署は県下39警察署のうちで唯一、今年度の交通事故死ゼロの警察署である。こうした記録は伸ばせるだけ伸ばして、500日いや1000日と更新していきたい。今日の「自転車交通安全教室」などのことを、近所や回りの人に伝え、皆で『絶対に事故は起こさない』と肝に命じよう」とした。
歩行者、自転車と自動車による仮想事故を演じてくれたのはシャドウスタントプロダクションの面々。
歩道を自転車で猛スピードで走る危険性や
見通しのきかない一時停止のある交差点での自転車の飛び出し
自転車同士の事故が大きな交通事故に発展する危険性
大型トラックの左折事故
内輪差による事故
大型車の死角による事故など様々な事故の状況を実際に再現した。
観客はこうした怖い思い、ヒヤッとする体験を通じて事故防止への思いを新たにしていた。
参加した子どもの中には、あまりにも怖い状況に、まともに見ることが出来ず、お母さんにしがみついたままの子もいたほど。
なお、「自転車交通安全教室」終了後、333日間の死亡事故ゼロ等、交通事故防止に力を注いでいる杉戸町に対して
杉戸警察署長から感謝状が古谷・杉戸町長と住民代表の杉戸町マスコットキャラクター「すぎぴょん」に手渡された。