宮代町は7日、埼玉県が国の補助を受けて導入する「食品用放射能測定装置」のうちの一台が「近く(3月中の見込み)宮代町に設置されることになった」ことを明らかにした。これは、宮代町議会の一般質問に答える形で明らかにされたもので、この機器の設置によって、給食の食材についての放射能検査がより確実な形で行なわれる見通しで、宮代町では「子どもたちの食の安全を守るため、十分に活用していきたい」としている。なお、同装置は埼玉県の東部地区の公立学校の食材などの測定を行なうのが目的。
設置されるのは、計測制御・放射線計測に関する電子回路の設計製作企業・(株)テクノエーピー(本社:茨城県ひたちなか市)の開発した食品用放射能測定装置「TN300Bベクレルモニター」(上の写真。同社製品紹介PDFより)。
同社の仕様によると「高感度な大口径3インチのNaI(Tl)シンチレータを採用」し、「検体容量はわずか630ml(V-5容器使用)」で測定可能。 「検出下限値は10分測定で16Bq/kg、20分測定時で10Bq/kg(Cs-137)」。
同社では「検体容量を1Lマリネリ容器を使用することで10分測定時7Bq/kg、20分測定時4.5Bq/kg(Cs-137)と検出下限値をさらに向上することが可能です」ともしている。
埼玉県は給食用食材などの放射能測定をよりきめ細かに行い、安心・安全な給食を児童生徒に提供する体制を整えようと、国の補助を受けて、5台の食品用放射能測定装置を購入、これを県内各地の市町に設置して、機動的な測定が行なえるシステムの構築を進めている。
宮代町はこうした埼玉県の食品用放射能測定装置の導入意向を受けて、宮代町への設置を希望していたが、このほど設置が決定し、3月中の設置見通しとなったもの。
宮代町では、役場庁舎の1室を同機器の設置場所とし、埼玉県東部地区の公立学校などの測定に供する予定。
設置にあっては、宮代町が機器設置スペースと稼動用電力等を提供、埼玉県がメンテナンスなどを行なう。
宮代町に設置される測定器は希望する埼玉県東部地区の各市町の学校給食用食材の測定を行い、その調整は埼玉県が行なう。
宮代町では、庁舎内に測定器が設置されることから、測定器の使用空き時間等を有効に活用して、よりきめ細かな学校給食の測定はもとより、各種食材の細かなデータ収集等、食の安全に資する情報の収集と発表を行っていきたい考え。
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