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『エヴォリューション』

2017年01月18日 | 映画(あ行)
『エヴォリューション』(原題:Evolution)
監督:ルシール・アザリロヴィック
出演:マックス・ブレバン,ロクサーヌ・デュラン,ジュリー=マリー・パルマンティエ他

シネ・リーブル梅田で3本ハシゴの2本目。
フランス/スペイン/ベルギー作品。

1本目の『ミス・シェパードをお手本に』が穏やかな気持ちになれる作品ならば、
2本目の本作はなんともいえず不気味なフレンチホラー。
意味不明っちゃ不明なんですが、人を惹きつけて離さない魅力はあります。

少年と女性しかいない孤島。10歳の少年ニコラは、母親と二人暮らし。
海辺でほかの子どもたちと戯れ、静かに流れる時間。何の不自由もない。

ある日、ニコラは海辺で水死体を見つける。
母親に報告するが、取り合ってくれない。
絶対に自分の見間違いではないと、海に潜ってみると、
水死体はどこかへ消え、代わりに残された赤く大きなヒトデ。

以降、ニコラはさまざまなことに疑問を持ちはじめる。
毎日食べさせられる妙な食事、体の不調もないのに毎日処方される薬、
どの少年も施されている不可思議な医療行為。

夜中に家を出て行く母親の後をつけてみると、
母親がほかの女性たちとともに海辺でクネクネと動く光景を目にする。
帰宅後にシャワーを浴びる母親の背中を盗み見ると、
吸盤状のものが付いている。いったい何が起きているのか。

この先、ネタバレです。

後日病院に連れて行かれたニコラ。
そこには先に連れて行かれた少年たちも何人か入院中。
彼らは注射を打たれ、やがて腹に子どもを宿すのです。

つまりこの島では、少年は出産の道具。
赤ちゃんを出産して用済みになると、海に沈められているらしい。
ニコラを可愛がっていた看護師が彼を逃がしてエンドロール。

こんな映画をつくる人は変態だと思います(笑)。
台詞もほとんどなく、観客まかせ。
だけどグロテスクな中にも美しさがあり、
ようわからんけど面白かった、となるのでした。
タイトルの意味を考えるとまた不気味。

こんな映画、人には絶対薦められません。(^o^;

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