夜な夜なシネマ

映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

今年観た映画50音順〈さ行〉

2007年12月18日 | 映画(さ行)
《さ》
『サンキュー・スモーキング』(原題:Thank You for Smoking)
タバコ研究アカデミーのロビイスト(企業などが
自らの利益に沿った主張を広げるために雇う宣伝家)であるニックは、
タバコのイメージアップという大仕事を担い、
各地を飛び回って成果を上げている。
多忙で日頃なかなか一緒に過ごせない息子を出張に連れて行くのだが……。
社会を諷刺した軽快なコメディ。
ニックの喫煙シーンはいっさい出てこないのが絶妙の皮肉。
お父さん、息子に泣かされてください。

《し》
『渋谷区円山町』
渋谷区円山町のラブホテル街をモチーフにした、
女子高生が主人公の物語ふたつ。同名コミックの映画化。
ラブホ街をキャーキャー言いながらうろついていた由紀江は
臨時教師のヤマケンがラブホに入るのを目撃。
イケてないと思っていたヤマケンのことがそれ以来気になって……。
イジメに遭いつつ明るくふるまう糸井は
孤高の存在である同級生、有吉に誘われて渋谷へ出かけるが……。
ラブホ街に足を踏み入れることで、大人になった気がする女子高生。
この2本で1作にする意味はわからん。

《す》
『ストロベリーショートケイクス』
これも同名コミックの映画化。
デリヘルのアルバイト受付嬢、
その店で働く、棺桶をベッド代わりにするデリヘル嬢、
食べては嘔吐をくり返すイラストレーター、
その画家と同居する、恋愛依存症のOL。
一見まったく異なるタイプの4人の女性の日々を
巧みに繋ぎ合わせています。

《せ》
『世界最速のインディアン』(原題:The World's Fastest Indian)
こつこつと40年以上の歳月をかけて
自分のバイクの改良を続けたニュージーランド在住のバート・マンローは、
63歳にして夢だったアメリカ・ボンヌヴィル塩平原へ。
世界記録に挑戦する。実話に基づく。
悪人がひとりも出て来ません。
バートのことをうざいと思っている人も、
なんだか彼のペースに巻き込まれ、そしてみんな笑顔に。
塩平原での醍醐味とともに、人間の温かさも感じられる秀作。
 
《そ》
『素粒子』(原題:Elementarteilchen)
ドイツの作品。同名小説の映画化。
ブルーノとミシャエルは異父兄弟。
性に奔放な母親は息子たちの養育を放棄し、
彼らはある年齢まで互いの存在すら知らずに、それぞれの父方の祖母宅で暮らす。
性格も正反対、職業は国語教師と数学者。
性的衝動を抑えられない兄と、女性経験皆無の弟が、やがて本当の愛を知るのだが……。
これも一種の変態映画だと思うのですが、心にズシッ。

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