夜な夜なシネマ

映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

さりげなく、阪神ファン、阪急ファン。

2009年06月22日 | 映画(番外編:映画とスポーツ)
シーズン中、こうして野球の映画を観たくなるのは、
たいてい現実逃避したくなる年。
ひそかにプロ野球ネタが出てくる映画を2本。

こっそり阪神ファンが登場するのは『空の穴』(2001)。
北海道に恋人の登とふたりでやってきた妙子は、
ガソリンスタンドでトイレに入っている隙に置き去りにされる。
空腹に耐えかねて訪れたのが、ドライブイン“空の穴”。
豚丼を掻き込むと、無銭飲食を図るが、
店主兼料理人の市夫にあっけなく捕まる。
野宿を続けていた妙子を見るに見かねて、
市夫はアルバイトとして雇うことに。

「一緒に寝ます?」と平然と言ってのける妙子と
一緒に寝るようになるものの、
本気で好きになってしまったとはどうしても言えない市夫。
妙子役には、当時、菊地百合子と名乗っていた菊地凛子。
彼女のペースに乗せられる市夫役には寺島進。

「阪神タイガース」の「は」の字も出てきませんけれど、
妙子が着られそうな服を探そうと、
市夫が開けた段ボール箱に丁寧にしまわれていたのは
黒地に黄色のひさしのついた懐かしの阪神の帽子。
子どもの頃の回想シーンには、必ずその帽子をかぶった市夫の姿が。

キャッチコピーは「人生は曇ってばかりじゃない」。
そう真弓監督に言って差し上げたいところですが、苦しおます。

マニアックな阪急ファンが登場するのは『ココニイルコト』(2001)。
広告代理店に勤務する駆け出しのコピーライター、志乃は、
上司と不倫の末に、その妻から手切れ金を渡され、
東京から大阪へ左遷される。本人からは一切連絡なし。
傷心の志乃は何もやる気が起こらない。
そんな彼女の前に現れたのは、能天気っぽい営業社員、悦朗。
やがて、悦朗が心臓を患っていることを知るのだが……。

志乃役に真中瞳、悦朗役に堺雅人。
こちらは、志乃のほうが悦朗のペースに乗せられて、
いつしか笑顔に。

得意先の社長に向かって暴言を吐き、
窮地に追い込まれた志乃を悦朗が救います。
悦朗が次々と持ち出すのは阪急ブレーブスの話題。
志乃が生まれたのは阪急が優勝した1975年、
彼女の誕生日は1988年の阪急最後の試合の日と同じ日付。
それを聞いて、大の阪急ファンである社長は驚喜。
悦朗の話が単なる調子合わせではない証拠に、
社長のどんな阪急の話にも悦朗は完璧について行きます。

悦朗の口癖は、「ま、ええんとちゃいますか」。
現実に目を向ければ、
ええことないっちゅうねん、阪神もオリックスも。はぁ。

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