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『プラチナデータ』

2013年03月27日 | 映画(は行)
『プラチナデータ』
監督:大友啓史
出演:二宮和也,豊川悦司,鈴木保奈美,生瀬勝久,杏,
   水原希子,遠藤要,和田聰宏,中村育二,萩原聖人他

『クラウド アトラス』を観たのは、本作の公開前日でした。
大人気らしく、前日の時点で初回満席のお知らせが。
その後の日曜祝日も上映館は満席続きだったようで、恐るべし、二宮くん。

で、私は109シネマズデー、帰り道に観ることに。
1,000円といえども平日の僻地、余裕のがらがら状態です。
それでもさすがに二宮くん、貸切状態ではありません。

言わずもがなの原作は東野圭吾。
『るろうに剣心』(2012)がなかなかに面白かった大友啓史監督ということで、
はりきって観に行きました。

近未来、2017年の日本。
政府は全国民のDNAデータをひそかに収集、登録。
警察庁の科学捜査機関、特殊解析研究所に勤務する神楽龍平は、
DNAデータを解析してあらゆる事件の犯人を断定する画期的なシステムを開発。
このシステムにより、検挙率100%、冤罪率0%の社会が実現できると、
いまは極秘裏にデータを収集している政府も近いうちに法案化するつもりだ。

そんな折り、殺された被害者が肋骨を1本抜き取られるという殺人事件が起きる。
解析システムに掛けるも、犯人は“NF(Not Found)13”。
これは、犯人に該当する者のデータなし、つまりDNAデータ未登録者であることを示す。
同様の手口で数名の被害者が出たあと、
今度は自閉症で天才数学者の蓼科早樹とその兄が殺害される。

捜査を仕切ることになったのは警視庁捜査第一課の警部補、浅間玲司。
彼を指名したのは神楽で、浅間の経歴はもちろんのこと、DNDを解析すれば、
この事件の捜査にうってつけの人格を持つことがわかったと言う。

解析システムが優れたものであることは認めざるを得ないが、
DNAこそが人間を形成するすべてだという神楽の話は全肯定しづらい。
浅間がそう思っている頃、神楽は蓼科兄妹殺害の犯人を特定すべく、
現場に残されていたものの解析を開始。
ところが、システムが犯人として挙げたのは「神楽龍平」だった。

突っ込みどころが結構あります。
しょうもないことではありますが、たとえば、神楽の逃亡に手を貸す白鳥里紗。
捜査の手が及んでいることを神楽に知らせるのですが、
なんでボイスチェンジャーで声を変える必要がありまっか。
しかもその後すぐに地声に切り替えているのは意味不明。
ほかにも、コイツはいつこれを知ったのか納得できない部分なども。

東野圭吾の著書の中では本作の原作はイマイチでしたから、
イマイチなものの映画版をめっちゃ面白く感じることはないっちゅうことでしょうか。
でも、「茶番だ~」と叫んだ『夜明けの街で』(2011)よりはずっと○。
原作が面白かった6月末公開の『真夏の方程式』に期待します。

ま、二宮くんはカワイイし、
ヨレヨレのトヨエツも見られたので良しということで。

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