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『純喫茶磯辺』

2009年02月12日 | 映画(さ行)
『純喫茶磯辺』
監督:吉田恵輔
出演:宮迫博之,仲里依紗,濱田マリ,麻生久美子他

『机のなかみ』(2006)が気に入ったので、
ロードショーで観そびれてから、DVD化を心待ちにしていました。

磯辺裕次郎は8年前に妻と離婚し、娘の咲子を引き取った。
その咲子も今や高校生。
ぶつくさ言いながらもぐうたらな裕次郎の面倒をよくみている。

ある日、裕次郎の父親の訃報が届く。
思いがけず遺産を相続した裕次郎は、ますますぐうたら三昧。
咲子にせっつかれてようやく腰を上げると、
たまたま入った喫茶店で、
中年のマスターが女性客とイチャつくのを見て、
自分も喫茶店を開くことに。下心いっぱい。

商店街の一角に構えた店は、その名も「純喫茶磯辺」。
わかりやすすぎる店名といい、中途半端にレトロな内装といい、
同級生にはとても案内できないと咲子はガックリ。
それでも放課後や休日は店を手伝うことにする。
求人に応募してきたオバサン風の若い女性を早速雇い、
店はオープンの日を迎える。

しかし、客はちっとも来ない。
そこへふらりと入ってきた美人客が素子。
舞い上がった裕次郎は、
アルバイトしたいと唐突に言う彼女を採用し、
最初のオバサン風はあっさりクビに。
裕次郎の無節操ぶりに呆れかえる咲子。

その後もしばらく閑古鳥状態が続くが、
素子にド派手なメイド服を着せてみたところ、
店が賑わいを見せ始める。

ひとりよがりなオッサンの恋心と、
そんな父親をひそかに気遣う娘の心。
悲喜こもごもの喫茶店とその周辺。
「楽しかったぁ」と思える素直な作品に仕上がっています。

常連客が個性豊か。
マスターよりマスターの貫禄があるミッキー・カーチス。
会う人会う人に「おたく、九州の出身?」と尋ねる斎藤洋介。
ウェイトレスの手を握りまくるダンカン。
一見物静かな作家、その実ロリコンの和田聰宏。
こんな客を見ているだけでも十分楽しめます。

これまで清楚で可憐なイメージしかなかった仲里依紗に、
思いっきりイマドキの女子高生を演じさせて、
足の臭いまで嗅がせちゃったり、
麻生久美子に「私、ヤリマンなの」なんて台詞を吐かせるなんて、
監督、スゴすぎます。

血液型でどうとかっていうのは嫌いなんです。
嫌いなんですが、この映画にはどこかB型の匂いを感じ、調べてみて愕然。
宮迫博之、仲里依紗、濱田マリ、麻生久美子、これ全員B型でした。
監督、B型マニアですか。

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