夜な夜なシネマ

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『神様メール』(TOHOシネマズ1ヶ月フリーパスにて鑑賞の21本目@梅田)

2016年06月01日 | 映画(か行)
『神様メール』(原題:Le Tout Nouveau Testament)
監督:ジャコ・ヴァン・ドルマル
出演:ブノワ・ポールヴールド,カトリーヌ・ドヌーヴ,フランソワ・ダミアン,ヨランド・モロー,
   ピリ・グロイン,ローラ・ファーリンデン,セルジュ・ラヴィリエール,ダヴィッド・ミュルジア他

前述の『マイケル・ムーアの世界戦略のススメ』を観てから本作までに2時間弱の空きあり。
これだけ時間に余裕のある映画のハシゴは私にしては珍しい。
だけど本当にもう観るものがなくて、観るとすれば時間的に合うのは
気持ちよく居眠りした『ガルム・ウォーズ』のみ。
なんぼ居眠りしてしまったからといっても、これを2度観る気は起こらず、
遅めの昼ごはんをナビオの6階、沖縄料理屋さんで。

時間がずれているので店内はがらがらでゆったり。
本を読みながらお料理が出てくるのを待ち、
自家製だというサングリアもランチに付けてちょいご機嫌。
「ごちそうさま。美味しかったです」と店を出たら、
スタッフの女の子が走って追いかけてきてくれて、ちんすこうをいただきました。ありがと~。

ベルギー/フランス/ルクセンブルク作品。
おもしろそうな予告編ではあったのですが、どう考えてもミニシアター系。
それをTOHOシネマズ梅田では2番目に大きなスクリーンで上映するのは無謀かと。
そんなに客が入るとは思えず、封切り日のこの日も案の定20人ぐらいの客。
シアター2って、約480席もあるのにさ。どないするねん。

世界の創造主である神様は、ベルギーのブリュッセル在住。
人の不幸を見ては喜ぶ、性格ゆがみまくりの神様で、
「マーフィーの法則」なんかも彼がつくったもの。
パソコンで世界を操り、人類の人生を面白半分に引っかき回している。

そんな神様のもとに生まれた娘エア。
家から出ることを許されないまま10歳になり、ついに我慢も限界に。
父が居眠りをした隙に、全人類にそれぞれの余命を知らせるメールを送信する。
そしてエアは兄JC(イエス・キリスト)のアドバイスに従い、
余命が知らされたゆえに大混乱を来した街に降り立ち、6人の使徒を探すことに。

街で出会った初めての人間がホームレスのヴィクトール。
識字障害があるという彼にエアは『新・新約聖書』を書かせると決め、
父のファイルキャビネットからあらかじめ選んできた使徒の候補に会いに行く。
6人はいずれも心に傷を負う、余命がさほど長くない人間で……。

観終わった今も、口コミでこれが満席になるほどヒットするとは思えません。
個人的にはわりと好きでしたが、やっぱりミニシアター系。

神様役はブノワ・ポールヴールド
あまりに身勝手な神様が、自分がつくったルールに翻弄される姿は面白い。
ジャムを塗ったパンが落ちるときは必ずジャムの面から。
自分が並んだ列のほうが必ずレジが遅い、などなど。
それを回避しようとして袋叩きに遭うところはいい気味です(笑)。

白痴的(差別語なのかな、すみません)に描かれるエアの母を演じるヨランダ・モロー。
白痴美的ではなくて白痴的なのですが、この女神がとても良い。
おっかさん風の彼女は、夫から馬鹿扱いされても何も感じていないふう。
それが実は女神で、彼女こそが人類に平和をもたらします。
『セラフィーヌの庭』(2008)や『ミックマック』(2009)に出演していた彼女、超個性的。

ベルギー人の世界的俳優ジャン=クロード・ヴァン・ダムの名前がネタとして登場。
神様に殴りかかるメンバーの中に彼がいたように見えたんですが、
カメオ出演というわけではないのでしょうか。気のせい?

ハリウッド映画に慣れた人にはとても不思議な雰囲気でしょう。
たまにはこんなのもいかがです?

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