minga日記

minga、東京ミュージックシーンで活動する女サックス吹きの日記

心を貫く宮古の唄

2012年09月20日 | 映画、本、芝居関係
今日は大西功一監督「スケッチオブミャーク」を観に行った。

夫婦50割引を使うとたったの1000円だ!!やはりこのくらいの値段だと映画館に何度も足が運べる。嬉しい。「何か年齢確認できるものをお持ちですか?」と受付のお姉さんにいわれ、トシキは嬉しそう。
「やっぱ、若く見えちゃいますかね?」と免許証を提示されたお姉さん、ちょっと苦笑い。違う、違う、それは規則だからだよ・・・。


開演5分前に会場に入ると、木曜の最終回(6時半)の回なのにガラガラ。立派な映画館なのになあ、と思っていたら「早坂さんですね?」と挨拶してきた男性が。なんと、ベースの飯田雅春さんだった!奥様の羽生ちゃん(ドラマー)は親戚が宮古出身だそうで、彼女に勧められて来たそうな。しかも来週宮古に遊びに行くんだとか。

さて、監督の大西君とはぺーぱーむーんでの古い飲み友達。前回の映画「とどかずの街で」を吉祥寺バウスシアターで観た以来の映画だ。

10年以上前になる前回の作品は大西君が主役で、さらにぺーぱーむーんでのシーンが出て来たり知人たちも友情出演したりしていたのでそれなりに楽しめる佳作だったけど、一般向けではないような気がした。

しかし、今回の映画は久保田真琴という強いパートナーを得て、素晴らしい音楽ドキュメントに仕上がっていた。

これって、まるで日本の「ブエナビスタソシアルクラブ」じゃん!!

年輪を感じるしわくちゃのおばあたちの唄。全く意味が解らない言葉だけれど、なぜか胸が熱くなってくる。なんだろうか?この気持ち。ドラマティックなストーリーなど全くない、宮古に伝わる唄で淡々と紡がれていく映画なのに、なんでこんなに感動するんだろう。

宮古のしゃべりを聞いていたら、無性にベースの国仲さんに会いたくなってしまった(苦笑)。あの人を魅了する笑顔と優しい目は宮古の人たちの特徴なのだ。

そして、おばあたちの唄の力が心を貫いてしまったとしか、言いようがない。我慢して我慢していた涙が最後のシーンで溢れ出して止まらなくなった。「人間は自然の力には抗えないちっぽけな存在だけど、だからこそ、楽しく人生をまっとうする」という事をきちんと知って、尊重しながら唄と共に生きている宮古の人々。80歳、90歳、100歳の元気なこと。

小学生の男の子が宮古の唄をもの凄く良い声で唄って、おじいが横で聞いているシーンが忘れられない・・・。

このファンキーな唄を伝えて行く事ができなくなっている現代。危機感を持った久保田氏が大西君とタッグを組んで記録として残した文化遺産なのだ。

大西君、こんな素敵な映画を撮ってくれて、本当にありがとう!そして心からおめでとう!!!!

みなさんもぜひぜひ観に行ってください。「日本の文化も捨てたもんじゃないな!」って思える作品です。






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1 コメント

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宮古 (アフマリリス)
2012-09-21 23:27:54
宮古で見ましたよ。素晴らしかった、現地のおばあたちの反応も。大西監督、昔からの飲み仲間ですか ! ウチにも遊びに来てくれましたよ。なんか、やはりminga さんとは不思議にあちこちでダブる !

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