minga日記

minga、東京ミュージックシーンで活動する女サックス吹きの日記

タブラートゥーラ狂宴の夜

2006年03月31日 | ライブとミュージシャンたち
 つのだたかし(リュート奏者)率いる、中世古楽器集団「タブラートゥーラ」は23年くらい前からず~っと(途中お休み期間も何回かありましたが)続いている楽団です。団長のつのださんはそう、あの有名なメリージェーンのつのだ★ひろのお兄さん、うしろの百太郎の角田次郎の弟、つの犬drのおじさんです(しかし、有名人ばかりの大家族ですね、顔もみんなそっくり!)。

 今日(昨日)はその角田さんの還暦バースデイライブに招かれて乱入してきました。その昔(15年ほど前になりますが)私も楽団の一員だった事があります。もちろん、サックスではなく、リコーダーで!2曲だけですが、自分のオリジナル(チルドレン・チルドレン)も提供して、それがCMで使われたり、NHKで流れていますけど、とっても面白い経験をさせて頂きました。

 現在私の後に、若い天才リコーダー奏者が入ってタブラートゥーラは世界のタブラートゥーラに変身しました。6月に公開される岡田准一主演映画「花よりもなほ」の音楽も担当しているそうで、またメンバーの中の3人がその映画にも出演しているようなので、興味のある方はぜひご覧下さい。古楽器の音色は本当に素敵です。「初めて聴くのに懐かしい」アンケートによく書かれていましたっけ。

 ライブ終了後につのださんが<団長>から<料理長>に早変わり。写真はそのときの模様ですが、能登から送られてきた<ぶり>を見事にさばいて下さいました。もちろん、研ぎすまされた自分専用包丁持参。昔、伊豆でレコーディング合宿を行ったときもいつもとれたての魚を買ってきてはさばいてみんなにご馳走してくれたのを思い出しました。

 還暦になってもなお、躍進し続けるつのださん、そしてタブラートゥーラがこれからも目が離せません。つのださん、貴重なリュート&ウード奏者として、いつまでも素敵な音楽を伝えていってくださいね。また乱入させてくださいませ。
 

歴史的一日・・オーネットが!? (2)

2006年03月29日 | ライブとミュージシャンたち
 実は来月の[Jazz Today]というフリーペーパーに、私はオーネットについてのエピソードを書き、掲載される予定なのだが、オーネットに会えたら話したい事が山ほどあった。問題は英語力だけだ。

 「はい、ではこの部屋でお待ちください。お時間も限られておりますので、手短にお願いします。テーブルの右側がオーネットの関係者、左側は山下さんの関係者と2つに別れて座ってください。」なんだそりゃ?囚人の面会じゃないぞ、と思いながら通された部屋はまるで「取調室」のようだった。

 グレッグ・コーエンの友人であるS君は「俺たち、どこに行けばいいのかなあ・・・?」「あは、オーネットと山下さん以外はその他なんだね。」楽屋も山下様、オーネット様、バンド、って分けられていたらしい。なんて会話をしていると、遂に山下さんがレナードと共に登場。会場でもスタンディングオベーションで拍手喝采、まだまだその余韻をひきずっている私たちは、いっせいに暖かい拍手で迎える。「いやあ、さっちゃんに鍛えてもらったお陰でなんとかオーネットと共演ができましたよ。」なんてジョークをとばしながら、レナード・コールマンに私たちを紹介してくれた。「彼女がオーネットの曲を僕に沢山教えてくれたんですよ。」それを聞いたレナード「そうなんだ!僕も教わりたいなあ。」いえいえ、turn around とアンコールのLonely Womanくらいしか知らなかったんですけど・・・(汗)。

 遂にオーネットが入って来た。まだ着替えていない、うす水色のスーツのままだ。レコードジャケットでいつも感心するのだが、常に彼はおしゃれだ。目がハート型になって舞い上がっている私はオーネットにめちゃくちゃな英語で今日の演奏の素晴らしかった事を伝え、自分のCDと朝書いたラブレターを渡すので精一杯。山ほどあった話、聞きたかった事などすっ飛んだ。くっそ~、英語がもう少しできたら・・・。誰だ、英文科出ているのは?

 利樹も感想をオーネットに伝えると「今日は本当に素晴らしい演奏だったよ。」って満足げに答えたらしい。よっぽど嬉しかったに違いない。終始ニコニコ。私たちとの記念撮影にも快諾。やさしいお父さんって感じだった。75才とは思えない。足は少しよたよたとしていたけれど、サックスの音などは全く若々しいまま。「まったく歳は感じないね。まだまだ元気だよ。日本が大好きさ。」今日のお客さんの反応にオーネットはすっかりご機嫌。「ぜひ来年も来て下さいね。本当はもっと小さなライブハウスで聴きたいんですけど。」とうてい叶わぬ夢・・・?

 感激してぼーっとしていたら他のミュージシャンや面会人たちがいつの間にか帰ってしまった。私と利樹、そしてオーネットだけが・・・。するとオーネットは私に近づき「書くものをだしてごらん。君に教えてあげよう。」なんだ、なんだ・・・?あわてて汚い手帳を引っ張り出すとオーネットは何やら書き出した。「harmolodic」と書いてから、何だか暗号のようにc,e.g.b.Eb,Gb,Db、、、、と書き、一所懸命私に説明をしはじめた。英語力もなく、ジャズ理論もあまり知らない無能な私は最初メールアドレスかと思った(バカ)。せっかく、あの<harmolodic>を自ら伝えようとしてくださっているのに、神様の言葉が虚しく響く・・・。隣で利樹も必死に英語を聞き取ろうとしているので、ま、とにかくあとで2人で解読してみようと思いつつ、おばかな私は「あ、サインもしてくださ~い。」わかってね~な、こいつ、と思ったかどうか知らないが、オーネットはくるくるっとペンの試し書きのようなサインを残してくれました・・・。<馬の耳に念仏、さちの耳にハーモロディック>とほほ、誰か教えてくれ~。日本語で!

 私のオーネットとの出会いはこうして終わったわけですが、山下さんはあと2回(大阪、札幌)と共演なさるそうなので、この「harmolodic」についての謎解きを山下さんに託して雨の中、帰ってきました。「私があと2回でわかった事は全部さっちゃんにつたえましょう。」山下さん、なにとぞ宜しくお願いしまぁす。

 
 

 

歴史的一日・・オーネットが!? (1)

2006年03月29日 | ライブとミュージシャンたち
 まだ興奮してオーネットのサックスの音色が頭から離れない。素晴らしいコンサート、しかも前から8列目のど真ん中(生音に近い音で聴ける席!)で聴く事ができたのはひとえに山下さんのお陰です。感謝、感謝。

 殆ど何の打ち合わせもなくコンサートの前日まで「どうなるの?」状態だったらしいが、山下さんのピアノソロリハーサルが終わると「もう一曲、一緒にやろう。」と結局4曲も参加する事になったそうだ。「オーネットってどんな人ですか?」「実にピュアな人ですね。一緒に演奏しているときににこっとこちらを向いて笑ってくれたときはぞくっとしました。」嬉しそうに語る山下さん。山下さんとオーネットが共演するのを聴けて、私こそぞくぞくしましたヨ!山下さんが感激したオーネットの一言「あなたのピアノはとてもナチュラルだ・・・」

 始めに、山下洋輔氏登場。「こんな日が訪れようとは・・・喜んで前座を務めさせて頂きます。」と言いながら全身全霊を傾けたピアノソロ。何度も山下さんの演奏には触れてきましたが、この日のソロは特に圧巻。一つ一つの音に神経を使って美しい音を探るような山下さんの音楽を聴いていて涙が出そうになりました。やっぱり、オーネットの前座を務められるのはこの人以外にいません。このあとのオーネットの登場がいよいよ待ち遠しく、期待に胸が高まるばかり。ジャズの歴史を変えたミュージシャンと、日本のフリーを支えてきた山下さんが初めて出会うんだから、誰だって興奮します。歴史的な一日に立ち会えた喜び。

 オーネットの今回のメンバーも最高に面白かった。ツインベース。一人は「マサダ」でもお馴染みのグレッグ・コーエン。彼はトム・ウェイツ(vo)のいとこでもある。長身で飄々とランニングをする姿が実に格好いい。対照的にちょっと小太りなのだがアルコ中心(きっと役割分担があったに違いない)に素晴らしいソロをオーネットと絡み合いながらとったベース、トニー・ファランガ。一体何者なのか私はよく知らないがクラシックから来た人かな、と思うくらいアルコが良かった。そしてもちろん、息子のレナード。オーネット音楽にはなくてはならない、あのパルスを支えている、オーネットサウンドの一番の理解者だ。(いいなあ、息子と共演して世界を回るなんて!私の理想の形だわ。)4人で一つのキャンバスにむかってそれぞれの絵の具を使って描いて行く・・・まるで絵画のようでした。あまりに気持ち良いサウンド。いつか私もツインベースでやってみようっと。そしていよいよ楽屋へ・・・掃除婦に変装しなくても、オーネットに会えるんだ・・・?!(つづく) 

オーネット・コールマン来日!

2006年03月27日 | ライブとミュージシャンたち
 明日はオーネットを聴きに芸術劇場へ行く予定。ローリングストーンズも呼んでいる呼び屋なのだが、なんだかめちゃくちゃらしい。前回ロリンズを呼んだときにも「もう二度と日本公演はしません。」って契約書を書かせたらしい。オーネットも今回がラスト、って噂されていたが、別に体の事情とかじゃなかったんだ。ひどい~。金があればなんでもできる、っていう世の中なんですかね?こんな事しているから、日本の音楽業界は世界で馬鹿にされるんだな。

 昨年?だったかな、芸術劇場の3階でカエターノを聴いたとき,S席だったのに3階!で、同じ呼び屋。はるか遠くに見えるステージでの音が生音でも伝わるくらい良かったのに、な、な、なんと3階用のスピーカーでカエターノの声だけ流す、という劣悪なPA環境だったため、音楽を心から楽しむ事ができなかった、つら~い経験がある。よけいな事をしないでくれ~!と叫びたくなった。だって、ステージからと、天井のスピーカーからと時差でカエターノの歌が2つ聴こえてくるんだもん。明日は大丈夫でしょうか?あ~、心配。演奏は良いに決まっているけど。

 でも本当はオーネットの生音が聴きたいよ~ん。掃除婦に化けてリハーサルから見に行ってしまいたい。なんとかなりませんかね~。さて、今日行った方はどうだったのでしょうか?私はこれから程農化(二胡奏者)とのリハーサルに出かけますが、ぜひ今日のコンサートの感想を教えて下さ~い。

やっと終わった・・・仰げば尊し

2006年03月24日 | 家族の日常
 遂に卒業式。思ったほど泣かずにすんでいたのに、最後に担任の先生が号泣しているのを見た瞬間にじわ~っとこみ上げてきて・・・。良い先生に巡り会えたので遼介も私も幸せでした。

 遼介の担任はベテランの女教師。ご主人の都合で、インドネシアで何年か生活していたそうでインドネシア語もぺらぺら。さすがに遼介のクラスにはインドネシアの子はいなかったが、中国や韓国、アジア系の多い学校だから挨拶の言葉などを各国の言葉で教えて下さった。差別する事を最も嫌い、正義感溢れる熱血先生、女金パチ。授業参観のときも、国語の教科書を読みながら涙を流していたが、前日の卒業式リハーサルから帰った遼介は「Tセンセ、もう大泣きしてたよ」そっか~、やっぱり。もちろん、本番も最後の「仰げば尊し」ではしゃくりあげて泣いている先生の姿を見て私もお約束どうりもらい泣き・・・こうして卒業式は無事に終了。
 
 母親たちは夜、再び集合し12時まで打ち上げ、そのまま最後は義妹と他ののみすけお母さんたちとバレルになだれこみ、初めてバレルハウスで「閉店です。」って言われるまで飲んでしまった・・・店を出るとしらじらと夜はあけておりました(苦笑)。さあ、来月からはいよいよ中学生です。
 

 
 

足りね~!

2006年03月23日 | 家族の日常
 卒業式まであと一日。そんな息子の口癖は食事のあとにすぐ「足りね~!ああ、腹減った」。そうなんだよね、だんだん食べる量が減って来ている私たちを尻目にどんどんと食欲が増す育ち盛り。これからは2人分作らないといけない。

 中学校の制服をとりに行った。制服屋さんでサイズを測ってもらった時も「君はLサイズでいいでしょう。」って言われて、すべてちょっと大きめのL。少し詰めてくれればいいのに、「すぐ大きくなるからこのまんまでいいでしょう。」って丈はだぶだぶ。いいのかなあ?しかも上履きは27センチ。どんだけ大きくなるんだ?

 卒業式に着る服でもそうとう悩んだ。一度だけのために高いスーツは買いたくない、制服はなるべくアレンジして来て下さい、との先生からのお達し。制服でいいじゃん、と思っていただけに困った。そんなときに、利樹が「俺の上着、着てみるか?」と次々に取り出したところ、一着だけ(しかも礼服)ぴったりだったのだ。オーダーした制服よりも!

 ネクタイを締め、制服のズボンと父の上着を試着した姿はどうみても・・・「どっかのサラリーマンみたいだなあ。」「ほんと、しっかり稼いで来てね、って感じ。」
 最後の授業、最後の成績表、なんでもかんでも私の涙腺を刺激する毎日だけど、子供の成長とともに明日の卒業式は笑顔で参加したいと思う訳です(ムリだろうな・・・)。
「あ、私は何着ていこうかな~?」「みっともない格好してくんなよ...」「ミニスカートは履いていかないよ~。」「・・・・(無視)・・・腹減った、なんかない?」

楽しみ~!Viva,キューバ!

2006年03月21日 | 家族の日常
 やった~、日本が決勝に進んだ。溜飲の下がる試合でしたね。キューバ戦が本当に楽しみです。まったく情報がないだけに、どんなチームなんでしょう?キューバ音楽も素晴らしいので、この機会にキューバの凄さをもっともっと日本に伝えて欲しい。なんでTVで今までの試合を放送してくれないのだろう。ああ、はがゆい~!とにかくは明日はまた何にも手につかないなあ。どうしよう?

 今日は「jazz today」というfree paperの取材で東京駅の近くまで行ってきました。ONKYOというオーディオメーカーの視聴室で好きなCDやDVDを見せてもらって「自分のお気に入りのアルバム」について語る、というもの。リレー形式で次回登場するアーティストを紹介していくそうですが、私を紹介してくれたのは、なんと矢野沙織ちゃん。彼女が16才の高校一年生だった時に初めて共演したのだが、今や飛ぶ鳥を落とす勢いでメディアにも大注目されている女流サックス奏者です。その時もしっかりした音を出すな、と感心しましたが、それ以後、一度は「ぺーぱーむーん」に誘って一緒に飲んだ(といっても彼女はもちろんジンジャエールかなんかだったけど)り、私のライブにお父様と聴きに来てくれたり・・・そのうちに売れっこになっちゃったから私の事は覚えてないだろうな、と思っていたので嬉しいですね~。

 また、この取材を担当していた方がなんと角田隆率いる「タブラトゥーラ」という中世古楽器楽団でお世話になった元KレコードのIさんだった。彼は私の父に顔がそっくりだったのでどうも他人のような気がしないので(本当は「東スポ伝説」「玖保キリコ」などを生み出した出版社の社長さんだったが)私はつい馴れ馴れしくなってしまうのです(すみません!)。彼は現在は綾戸智絵のファンクラブ会長だとぉぉお!!!!しかもしかも、自宅で「倍音浴」というCDまで制作して癒し系音楽を配信しているそうだ。私の取材より、私がIさんにいろいろ話を聞きたかった~。

 という訳で来月号に私のお薦めの一枚が登場しますので、近くのCDショップなどで無料でおいてありますから、よかったら手に取ってみてください。

久しぶりに(またまた親ばか)

2006年03月19日 | 家族の日常
 息子と一緒に買い物に出かけた。うれし~。なかなか親と一緒になんて、ましてや母親とは全く一緒に外を歩くのも嫌がっているから私としてはウキウキ。卒業式に着るワイシャツを買いに行ったのだ。

 お父さんとは結構ゲームを買いによく出かけているようだけど、母親と一緒に出かける事はこの年頃の子にとっては嫌で堪らないらしい。しかも、小学校の前を通って、幼年の野球の監督に出会ってしまい「おう、いいな、2人で仲良くおでかけか?」なんて言われてしまうと、帰りはもう、私と同じ道は通らない(涙)。

 それでも、この頃は結構素直で、弾きたいピアノがあると、私を頼ってくれるのが何よりも嬉しい。「世界に一つだけの花」を弾きたいから教えてくれ、とか・・・。音楽という媒体があって本当に良かったな。

 話は変るけど、今5、6月のツアーを計画中で今回初めて山口県まで行く事になった。すご~く昔に一度だけ遊びで知り合いの家に泊まり、ライブをやった事があったが、ツアーの日程が決まらず、その友人を思い出し頼んでみたところ快く引き受けてくれたのだ。徳山という街はとってもおしゃれな街なのだが、人口が年々減っていて街自体に活気がなくなってきているらしい。そこでライブをやって若者たちを元気にしたい、という願いがあったようだ。有り難い事に私たちが演奏したのも覚えてくれていて今回、とっても素敵な場所でコンサートをやらせてくれるという。徳山(現在は周南市)から40分フェリーで渡る島、大津島というところで貸し切りパーティのような贅沢なライブ。一日に一組しか泊めないというホテルに泊まってそこにお客様(約40人限定)を船をチャーターして呼び寄せ、夕日とともに音楽を聴くという素敵なコンサートだ。HPがあるのでぜひご覧ください。あなたもきっと行きたくなりますよ!こんな所、仕事じゃなきゃ行けないもんね。とっても楽しみ~~~!
大津島 小屋場「只只」

やった~、準決勝進出。

2006年03月18日 | 家族の日常
 世間が思ったより騒いでないようですが、野球ファンとしてはWBCが面白い!いろいろと問題点も山積みだけど、これからもずーっと続いて欲しいですね。ワールドカップのようにもっともっと注目されてもいいのではないかしらん。(楽しんでいるのは我が家だけか?)あ~、日曜の準決勝はどうなるのでしょう。今からドキドキ・ワクワクです。

 もうすぐプロ野球も開幕するので、今年も神宮に沢山、応援に行くぞ~。古田ヤクルト、ファイト!五十嵐も頑張れ。(写真は一昨年のヤクルト戦に行った遼介ですが、1年半たつとぜんぜん変るのね。まるで清原みたい・・・。)

慌ただしかった謝恩会

2006年03月15日 | 家族の日常
 「卒業まであと6日」スクリーンに写った文字でウルウルっときたが泣いている暇は全くなかった。今朝6時半に目が覚めてしまったので確定申告をすませ、学校に向かう。謝恩会は保護者が先生たちにお礼をする会という事なので、卒業対策委員の私たちは昨日から準備に追われかなりテンパっていた。

 昨日に比べて随分と暖かく、体育館もぽかぽかしている。普段の行いが良いお母さんが多かったんだな。テーブルセッティングをしながら子供達の歌やメッセージのリハーサルを聞く。遼介は歌の伴奏でうまく弾けるのかちょっと心配(親ばか~)。荒々しいイントロ・・・もう少し丁寧に弾けよ、と思わず注意したくなったがぐっと我慢。お母さんたちとバタバタと作業を続ける。お母さんパワーはやはり凄い。みんなが一丸となって着々と仕事を片付けて行く。あとは本番を待つのみだ。

 生徒や来賓の入場が終わり、軽食の時間になって遼介に「ピアノ、大丈夫?」と声をかけると「譜面がなくなった・・・」「え~っ?さっきリハーサルで弾いてたじゃん。」「うん、教室に戻ってなくしたらしい・・・」担任の先生も真っ青になって「お母さん、私と一緒に探しに来て下さい。」って‥‥。私が作った譜面で代わりの譜面はないのだ。いくら探しても出てこないので「もう仕方ないからアンプでやるしかないよ。頑張りな。」ったく...なんで本番直前でなくすんだよ~。息子より母が動揺してどうすんの、と自分に言い聞かせ、落ち着いて見守る事にした。いよいよ遼介の演奏が・・・イントロとエンディングは間違いなくなんとか無事に弾けたので、一安心。ああ、これならもっと練習させておけばよかったなあ。あっという間に、泣く暇もなく謝恩会は終わってしまった。何やってんだか・・・。