「魂を撮ろう(ユージン・スミスとアイリーンの水俣)」(石井妙子著)を読む
ジョニー・デップが映画で主演したユージンスミスと妻アイリーン・美緒子・スプレイグの生い立ちから水俣病について描かれています。
「ライフ」誌での従軍カメラマンとしての仕事は、戦争の高揚感ではなく、反戦としても写真を撮り続けました。沖縄戦では、手りゅう弾で大きなケガを負ってしまいます。のちに水俣を撮り続けます。
病の始まりは、天井に飛び上がるほど狂乱した飼い猫からでした。そして人間へ・・「殺してくれー!」と叫ぶほどの苦痛が病魔が襲います。
当初、原因はわからず、熊本大学が反対勢力を押し切って、12年後、チッソの工場の廃液と突き止めました。
チッソの社長は「通産省がもう少し強い行政指導をしてくれればよかったと思います」と述べ、通産省のひとりは「日本は貿易立国で行くんだ。だから沿岸を汚してもしょうがないじゃないか。外国の沖へ行って魚を獲ったらいいじゃないか」と述べています。