僕らはみんな生きている♪

生きているから顔がある。花や葉っぱ、酒の肴と独り呑み、ぼっち飯料理、なんちゃって小説みたいなもの…

バル切れ

2021年02月13日 | ケータイ小説「パトスと…」




ららぽーとの楽器屋さんを覗いていると
後ろから声をかけられた

辰雄君久しぶり~

え? っと振り向く

わぁ、高橋さん、久っしぶりです、こんなところで会うなんて
何してんの?ギターでも買いに来たの?

いえいえ、ちょっと見てるだけです
ギターもいいけど最近カメラの方はやってる?

コロナとかでなかなか出かける気にならなくて…
そっか、そうだよなぁブログにもあんまり出てこないしなぁ

今でも見てくれてるんですか?ブログ
おぅ毎日チェックしてるよ

ありがとうございます
ところでさ、辰雄君のカメラってペンタだったよな

はい、リコーになっちゃったけどPENTAXが今でも一番好きです
今思い出したんだけど、レンズ1本もらってくれない?

え?レンズですか?
うん、オールドレンズ、バル切れだけどちゃんと写るよ


ばるぎれ?
そう、見た目はきれいなんだけどさ、バルサム切れしちゃってるヤツ




その後、喫茶店に入って色々話をした
高橋さんはお洒落なカフェを今でも喫茶店と呼ぶ
オーディオの話やカメラの話
会えなかった数年間の積もる話は尽きなかった

カバンから取りだしたレンズを、ほらこれだよっと見せながら
もちろんバル切れって何のことかも説明してくれた


また遊びにおいでよ、いつでもいいからさ
はい、その内お邪魔します
その日はアドレスを交換して、笑顔の高橋さんと別れた




カメラのレンズは何枚かのレンズの組み合わせで作られている
5群8枚とか3群8枚とか言うのが使われているレンズの数だ

5群8枚なら、レンズのう3枚はくっついてるってことで
要するに特性の違うレンズを貼り合わせて使っている
屈折率とか反射率とか難しい設計になっている

その貼り合わせに使う接着剤が バルサム
古いレンズは経年劣化や温度の関係で
そのバルサムが剥がれてくる事がある
よく見ないと分からないが、それがバル切れと呼ばれるレンズ

まぁ実用的にはそんなに問題ないけど
売る時はまずジャンク扱い
買う時はよくよく注意すること

そんなことを高橋さんは説明してくれた


早速試し撮りをしてみた


確かに逆光では霧がかかる
手でフードを作って光を遮るとok

反逆光では


きれいに写る

多分レンズに直接逆光が入ってこなければ大丈夫なのだろう

今度、お礼をかねて
高橋さんが大好きな大学芋をお土産に
近況報告に行ってみようと思っている辰雄だった。。





















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