沖津宮遥拝所に着き、石段を上り鳥居をくぐってお社にお詣り。
お社のむこうは波の打ち寄せる玄界灘。
お社の裏手に回り遠く海を見るも島影は見えない。
参拝者も観光客もいなく人気が無い。お天気だからいいものの、曇天の冬空だったら少し気持ちが悪いかも。
お詣りを終え、来た道を引き返す。
帰りの船までは2時間ほどある。渡船場に行く前に、昔女房の実家の母親たちと一緒に来た海水浴場に立ち寄ることに。
しかし40年ほども昔のことで記憶も薄れているし、様変わりして面影がない。
この辺だったよねと海岸線を歩いていると歩道の並木の向こうに軽のワゴン車。女房「あっ、あのおじさんよ」。
にこにこして近寄ってくる、「おかげで、行ってきました。海がきれいでした。」
「島は見えた?」
「見えません。島の方角も分からないし。」と言うと「MAP、貸してごらん」
胸からボールペンを取り出してMAPの沖津宮遥拝所の場所に矢印を書いて、「この方向よ」
矢印は北北西を向いている。「中に上がって拝殿の窓を開けると正面にきれいに見えるんだけどね」と説明頂く。
別れた後に女房、「小さな島で二人とも似たようなグリーンのダウンを着ているから目立つよね」
海岸にお別れし渡船場に向かう途中に市役所の支所のような看板の建物があったので、あのおじさんここの人だよねと言いながら軽ワゴンの写真を撮っておこうと私だけ駐車場に寄り道。
写真を撮って道に戻ると、あの車が前からきて路上に駐車し中からにこにこしなが降りてくるさんが降りてくる。後ろから女房も歩いてくる。
「あんた一人で何しよるん、旦那は?」と言いたそうな顔をしてにこにこしながら、あのおじさんくるのよ。と女房。
前から来た観光客みたいな若い男性に「ここのお店の料理、美味しいよ」と話しかけているおじさんを後にお礼もそこそこに波止場に向かいました。
別れ際に「イノシシの子には会いませんでした」と女房は言ったのですが、おじさんには聞こえなかったようです。
おじさんとの距離が離れてから、ポツンと女房「4回、会ったわね」
あんなおじさんが大島人気を支えているのでしょうか。お世話になりました。ありがとう。
写真は沖津宮遥拝所とスタートとなったバス停。