声の仕事とスローライフ

ただ今、仕事と趣味との半スローライフ実践中。遠方の知人友人への近況報告と、忘れっぽい自分のためのWeb忘備録です。

アナと白魚の指

2014-07-06 21:39:06 | 音楽
本日のアナ・ヴィドヴィチのギターコンサートでの

アンコールの一曲目は予想通り「禁じられた遊び」でした。

二曲目の武満徹アレンジの「イェスタディ」も素敵でした。

一部のラストはお馴染みの
「アルハンブラの思い出」でしたが、本当に絵になるギタリストです。


クロアチア出身の美しいギタリストの
Liveは、

前評判に違わず、ノイズを伴わない繊細で明瞭な音色と、

高度なテクニックに裏付けされたさりげなくも気負いの無い演奏が

雑音に慣れた私の耳を、すっかり癒してくれました。

ステージ上のアナ・ヴォドヴィチは、
亜麻色の髪と、背中が大きくあいたオレンジ色のドレスがよくお似合いで、見た目も、とってもチャーミング…

セッティングはピアノの椅子が置かれているだけというシンプルなもので、マイクもありません。まさに生音のみです。

そんなシンプルなステージの前から4番目の中央の席に座っている夫と私が、

咳払いも憚られるほどの緊張感を持って最後まで聴くことができたのは、

彼女が途中の休憩時間以外は、
ずっと出突っ張りで、

曲ごとにチューニングをしながら次の曲に備えるときのイメージ作りをする表情までもが見えたからでしょう。


帰り際、CD購入者にサインと握手をしているアナを間近で見ましたが、

ステージの上で大きく見えた彼女は、実際には身長が160cmに満たないほど小柄で、とても驚きました。

一流のプレイヤーはステージに立つと大きく見えるものですが

彼女もまさに、そのようです。

それにしても、
あれだけ粒の揃った滑らかなアルペジオと、
ほとんど触っていないのでは?と思えるほどピュアなピチカートを奏でる指って、どんなにしっかりした指なのかしら?


並んだ甲斐あって握手をして貰った
夫に訊けば、

アナの指は、とても細くて白魚のような指だったそうです。









清水由美 

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