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恐竜絶滅説に結論!ただ1回の小惑星衝突 巨大津波は300m?

2010年03月06日 | 古生物
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 最大の津波の大きさ
 南米チリの大地震で発生した津波は2月28日午後、北海道から沖縄の各地に相次いで到達した。気象庁によると、3月1日午前1時現在で最大の津波は、岩手県・久慈港と高知県・須崎港の1.2メートルであった。

 今回、最大3メートルを予想して津波警報が出ていたのは、過去の経験によるものだ。1960年5月史上最大のチリ地震では、日本にも地震発生約22時間後に到達。約4メートルの津波に見舞われた。国で142人の死者、行方不明者が出た。

 過去には最大どの程度の津波があったのだろう?日本最大の津波高さは85m。1771年4月24日・明和大津波とよばれる、八重山地震津波で石垣島で記録・死者12000に達した。日本・本州最大の津波高さは、38.2m、1896年の明治三陸地震津波、岩手県綾里村で、日本最悪の犠牲者数も明治三陸地震津波で死者22066人。最近では1993年7月12日に発生した北海道南西沖地震(奥尻島)の29メートルがある。

 世界では2004年 スマトラ島沖地震で、津波の高さは34 メートルがあり、スマトラ島アチェやスリランカ、タイ・プーケット島周辺を中心にアフリカ東岸にかけて、インド洋沿岸各国で 25 万人の犠牲者を出した。遠隔地津波発生で史上最大の被害であった。

 そこでふと考えた、過去には地球に彗星や巨大隕石が地球に衝突したことが何度もあったという。そのときの津波はどんなものだろう?地震どころではない、何百mもの巨大な津波が起きたに違いない。

 恐竜絶滅時の津波の大きさ
 今から約6550万年前白亜紀末期の小惑星衝突では、地震の規模はマグニチュード11以上、津波は高さ約300メートルにもなったという結果が、日本など12カ国の国際チームによって3月5日の米科学誌「サイエンス」に発表された。

 この論文では、恐竜など白亜紀末期の生物大量絶滅は、現在のメキシコ付近への1回の小惑星衝突が原因とする。約6550万年前に地球環境を一変させた破壊的衝突の全容も明らかにした。大量絶滅をめぐっては、複数の地球外天体衝突説、火山噴火説も出されているが、研究チームは「否定された」と結論付けた。

 チームには、地質学、古生物学、地球物理学、惑星科学など専門家41人が結集。メキシコ・ユカタン半島の巨大クレーター「チチュルブ・クレーター」(直径約180キロ)が形成された時期の世界各地の地層などの最新データを、解析し直した。

 その結果、チチュルブ・クレーター形成と大量絶滅の時期は一致▽他の天体が前後に衝突した痕跡はない▽6550万年前ごろは火山活動が活発ではなかった--と判明。クレーター形成による環境変化は、大量絶滅に十分だったとした。

 恐竜絶滅のシナリオ
 チームによると、衝突した天体は直径10~15キロの小惑星、衝突速度は秒速約20キロ、衝突時のエネルギーは広島型原爆の約10億倍、衝突地点付近の地震の規模はマグニチュード11以上、津波は高さ約300メートルと推定された。

 衝突による放出物は世界約350地点で確認された。放出物は大量のちりとなり、太陽光がさえぎられて地球上が寒冷化。5~30度の気温低下が約10年続き、海のプランクトンや植物が死滅、食物連鎖の上位にいた恐竜などが絶滅したと考えられるという。

 この際、海底に生きる一部のプランクトンや、体が小さく食料が少なくてすんだ哺乳(ほにゅう)類は生き延び、後に多様化したとみられる。

 チームに参加した後藤和久・東北大助教(地質学)は「チチュルブへの衝突によって生物の大量絶滅が起きたという説が揺らぐことは、もはやないだろう」と話している。(毎日新聞 ‎2010年3月4日)

 これまでの恐竜絶滅説
 米の物理学者が1980年、「地球外天体の衝突で引き起こされた」との仮説を発表。1991年にチチュルブ・クレーターが見つかり、主流の学説になった。一方、一部の古生物学者は「生物種は長期間かけて多様性を失い絶滅する」との従来の学説を基に反発。別の天体衝突が原因との説や、インドでの大規模な火山活動が原因など新しい説も出されている。

 恐竜をはじめとする大型爬虫類は白亜紀末期に絶滅し、その滅亡原因については諸説ある。もっとも、鳥類は絶滅を逃れ進化した恐竜との見方を取れば、恐竜は絶滅してはいないことになる。

 短時間で滅んだとする激変説(隕石衝突説・すい星遭遇説・伝染病説など)や長時間かかったとする漸減説(温度低下説・海退説・火山活動説など)そのうち、現在最も有力とされているのは巨大隕石の衝突のパターンである。

 隕石衝突による恐竜の絶滅を最初に提唱したのは物理学者ルイス・アルバレスとその息子で地質学者のウォルター・アルバレスであった。二人は1980年代に、巨大隕石の衝突による地球規模の大火災で生態系が破壊され、衝突後に生じた塵埃が大気中に舞い、日光を遮断することで起きた急速な寒冷化が絶滅の原因であると示説した。これは激変説と漸減説の複合に近い形である。

 この説の根拠は、中生代白亜紀層と新生代第三紀層の間の黒色粘土層(通称K-T境界層)中のイリジウムが数十倍の濃度であること(イリジウムは地殻にはほとんど存在しないため、地球外由来と考えられる)、またユカタン半島の地下に巨大なクレータが発見されたこと、などがある。直径11kmの隕石が秒速40kmで衝突したと考えられている。(出典:Wikipedia「恐竜」)
 

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