雲の上には宇宙(そら)

 雪国越後にて、30年ぶりに天体写真に再チャレンジ!

帰ってきた、Cooled 60D (3)

2013年01月04日 | 機材
この記事は
12/25掲載の
・・1/3掲載の
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・の続編です。

その後も、あきらかに周辺減光とは異なる『かげり』が・・。
最初はミラーBOXによるものかとも考えたが、KissDXのようなスポンジも
無く、原因はわからなかった。

NGC7023 アイリス星雲 (ケフェウス座)   (30%縮小画像)

撮影DATA:
VixenR200SS(f=800mm F4) 2012/09/12 22h57m~ 10Min x 3
LPS-P2フィルタ EM-200USD GS60Sガイドスコープ+PHD Guiding ISO 1600
COOLED 60D(外気温23.5℃ 冷却ON -3℃) ステライメージ
雲の通過で10分3枚しか撮れなかった。(下側にかげりが・・)

ケフェウス座の散光星雲 (ケフェウス座)   (30%縮小画像)

撮影DATA:
CanonNFD400mmF2.8(手製絞り F4) 2012/09/14 00h08m~ 10Min x 5
LPS-P2フィルタ EM-200USD GS60Sガイドスコープ+PHD Guiding ISO 1600
COOLED 60D(外気温22℃ 冷却ON -4℃) ステライメージ
透明度2/5というモヤッぽい空で撮影を強行。(また黒いモヤモヤが、今度は上下に・・)

そして、ついにその日がやってきた!
□2012. 9.26   深刻な異常発生!
 この日は昼間から秋らしいすっきりした空となった。
 月齢10と太い月が2時30分頃にならないと沈まないため、COOLED 60D
 冷却OFFでライブビュー画像を記録する「EOS CameraMovieRecode」
 クロップx5で動画記録したものをモザイク結合。
月齢10    (50%縮小画像)

撮影DATA:
VixenR200SS+純正エクステンダ(合成f=1500mm F7.5) 2012/09/26 20h02m~ 1/30Sec
EM-200USD ISO 400 COOLED 60D(外気温15℃冷却OFF) EOS CMR x5クロップ
AviStack ステライメージでモザイク合成
一部撮影されなかった箇所が出てしまった。

下の画像は純正エクステンダに加えてCanonEF1.4Xを接続し、合成f=2100mmで
モザイク結合したもの。      (75%縮小画像)

あまりシーイングが良くなかったのか、拡大してもあまり解像度は
向上していない。

 この日は透明度が4.5/5と非常に良くて、月が沈みそうになっても
 まだ明るく輝いていた。
 待ちきれずに、NFD400mmレンズに載せ換えてカシオペア座の
 IC1805通称ハート星雲の撮影に入った。
 ところが冷却をONにしても、いつまでもFANが予備回転のままで
 本冷却が始まらない。
 しかたなしに外気温15℃、CCD温度22~23℃くらいで撮影を開始した。
 (なんのための冷却改造?)
 そのうち、接続コードの抜き差しを行ったところ、いきなりFANが
 高速回転に変わった。
 5分露光13枚のうち、本冷却で11枚目の撮影が終わった頃に
 トラブル表示がでた。
 
 最初は表示内容からあまり深刻な問題とは考えなかった。
 ところが、カード抜き差しでもなおらない。
 結局、薄明も近かったためそこで撮影を断念した。

 昼になっても状態は変わらなかったが、カード自体は正常で
 直接PCに挿入し撮影データを読み込む事ができた。
IC.1805ハート星雲 (カシオペア座)   (35%縮小画像)

撮影DATA:
CanonNFD400mmF2.8(手製絞りF4) 2012/09/27 01h45m~
10Min x 1、5Min x 13、2Min x 2 LPS-P2フィルタ EM-200USD
GS60Sガイドスコープ+PHD Guiding ISO 1600
COOLED 60D(外気温15℃ 冷却ON -7.5~-9℃) ステライメージ

カード自体が正常なのに、こんなメッセージが出ると言う事は・・・。
そうだ、本体に異常が発生したということだ!
前回のエラー表示の教訓から、自然回復するかも知れないと思い
更にもう一日待ったが、今度は液晶も表示できなくなったので再び
購入元のSyumi○○oにカメラを送付した。
あわせて前回対応していただいた担当者宛に不具合状況をメール
にてお知らせした。
その後、担当者が病気で長期休みだったとかでまったく連絡が無く、
気をもんだが、販売元のホームページで問い合わせたところ
既にカメラは製造元の瀬○さんに送付済みとの返答があった。

撮影用のカメラはもう一台EOS KissDX(SE-SP2)があったため、
のんびり待っていたが、故障原因について推測してみた。
瀬○さんのホームページによると、
「CMOSの背面には部品がギッシリあり、冷却加工はかなり大変・・・・」
との事。
もし、冷却により”結露”が発生したとしたら、電子回路のショートも
ありうる。
今となっては「モヤモヤとしたかかげり」は、実は結露だったのでは、
と考えている。
結露だとしたら、購入した他のユーザにも不具合が発生しているのでは・・?
検索してみたところ、
修理から戻ってきたCOOLED 60Dがまったく動作しなくなったとの記事が。
http://ameblo.jp/tadashikjp/day-20121022.html
やはり結露が原因との推測はまちがいないようだ。

しばらくして販売元よりメール連絡が届いた。以下はその抜粋です。
・・・・・ご存知かと思いますが、今年6月改造分より結露防止用のヒーターを
強化し、以前に比べると結露が起こりにくくはなっているのですが、季節的な事も
あり、まだ結露が起きる場合がある為、メーカーの瀬○電子と打ち合わせを行い、
もう一段ヒーターを強くすることになりました。もちろんあまり強くすると冷却
自体に影響が出てしまうため、現在瀬○電子の方で最終調整を行っています。
おそらくこの再改造で△△様が心配している結露については解消されるものと思
います。・・・・・・


結局、送ってから2ヶ月あまりの12/2 COOLED 60Dは帰ってきた。
同封されていたMessageのあらましは
CMOSフィルタ用の結露防止機能をさらに強化した。
当初付属していたACアダプターを2Aから3.8Aのものに変更。
尚、注意事項として
・・・・結露防止はあくまでCMOSフィルターの曇り止めが目的ですので、
 フィルター周辺の冷えた部分を長時間外気にさらすと結露してしまう可能性
 は残ります。・・・
』 とあった。
ということは、冷却ONでまたカメラがこわれる可能性があるという事で、
いつまでメンテしてもらえるのか不安が残る。
カメラ内蔵タイプのFFフィルタの装着は、結露防止のためにも必須と言えそうだ。


(同梱されてきた新しいACアダプター)

残念ながら既に越後は雪の季節を迎えていたため、受け入れ試験は
まだ実施していません。
仮に星の見える夜があっても外気温が氷点下なのに、更に25度も冷やす
度胸はわたしには無いので、たぶん3月頃に検証することなりそうです。

==========================================
みんなで作る 「みんなの宇宙(そら)」写真館。
コンテストでは無く、展覧会 です。
応募お待ちしています。  雲上(くもがみ)

ただ今「みんなの宇宙(そら)」写真館 ばら星雲特集展示中!


ブログランキング参加しています。
にほんブログ村 写真ブログ 天体写真へ記事がお気に召しましたらクリックを
にほんブログ村

==========================================






コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 帰ってきた、Cooled ... | トップ | 初撮りは、Non Cooledで »

コメントを投稿

機材」カテゴリの最新記事