雲の上には宇宙(そら)

 雪国越後にて、30年ぶりに天体写真に再チャレンジ!

より彼方へ 天体アルバム[銀河系外](講演会資料その7)

2014年09月02日 | 天体写真よろず話
今回は講演会報告 最後のテーマの3回目(最終回)になります。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

それでは直径10万光年の私たちの「天の川銀河」をはなれて、他の銀河の姿をみてみます。

( 画像クリックで拡大表示できます )
すでにお見せしていますが、やはりお隣の銀河といえばアンドロメダ大銀河になります。
ほんとはわたしたちの天の川銀河にもお伴の銀河、大・小マゼラン雲があるのですが
残念ながら南半球に旅した事がないため、画像の持ち合わせがありません。

これは南に低いちょうこくしつ座の銀河です。
低空で条件は悪いのですが、近くにあるため良く写る銀河です。
それでも距離は1000万光年を越えています。

M82と一緒にお見せした均整のとれた美しいおおぐま座の銀河です。

銀河中心部が暗く、人の目のように見えることから、こう呼ばれています。

見かけは小さいのですが、独特の形から人気のある銀河です。

銀河を真横から見たすがたです。
中心を暗いちりの帯が横切っています。

形がメキシコの帽子に見えることから名付けられたおとめ座の銀河です。

渦巻銀河をちょうど真横から見た姿で、私たちの天の川銀河も
真横からみればこのように見えると言われています。
距離は5000万光年を越えています。

かみのけ座にある渦巻銀河ですが、おとめ座銀河団に属しているため、
周辺にも銀河が多くみられます。

約2億年前、二つの銀河が衝突した姿と考えられています。
右はハッブル宇宙望遠鏡によるクローズアップ写真ですが、
明るく輝いている部分は衝突による刺激で一気に生まれた星の集団といわれています。


右上の明るい渦巻銀河はペガスス座にあるNGC7331で約1200万光年なのですが、
左下に小さな光のシミのようなものがいくつか見えています。
これは「ステファンの五つ子」と呼ばれる銀河の集まりで、
距離は2億7千万光年も離れています。
このように数個の銀河が狭い範囲に集っているものを「コンパクト銀河群」といい、
現在100個ほど確認されています。
後に5個の銀河のうち1個はごく手前にあり、偶然同じ方向に見えている
だけである事がわかっています。(左上の銀河)

この画像はヘルクレス座のごく狭い範囲を撮影したものです。
右上の星は7等星ですが、その左側にかすかな銀河の集まりが見えるでしょうか?
拡大してみます。
距離は約5億光年。
わたしの望遠鏡での撮影で、なんとか銀河の形がわかるのはこの辺まで。
光のシミでよければ、もっと遠方の銀河も写せるのですが、
見栄えがしないのでこのへんで終わりたいと思います。

これからも撮影できた画像はブログに掲載いたしますので、
ブログ訪問の方もよろしくお願いいたします。
ご清聴 ありがとうございました。


==========================================
講演会資料作りには2か月以上かかりましたが、
おかげさまでまったく撮影できなかった8月のブログを
なんとか乗り切る事ができました。

雲上くもがみ
ブログランキング参加しています。
にほんブログ村 写真ブログ 天体写真へ ←いつもポチッとありがとうございます。
にほんブログ村

==========================================

















コメント (12)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« より彼方へ 天体アルバム[... | トップ | ポチッてしまったあとの理屈... »

12 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
ありがとうございました (さすけ)
2014-09-02 15:33:48
そもそも
http://urx.nu/bA11
を見た時点で、わかりやすそうな講演かも・・・と参加させていただきました。
案の定、すばらしい内容でした。

私にとっては記念すべき日となりました。
・「山椒は小粒でもぴりりと辛い」  雲上さんに出会えた事。
・同じ上越市に住んでいながらメールのやりとりだけしか交流がなかった星空つながりのIさんと会えて、二人そろって雲上さんの講演を聴けた事。

さて、雲上さんの次のミッションです。
空に興味をもってくれる人を一人でも多くふやして欲しいです。

宜しくお願いします(^。^)。
返信する
励ましありがとうございました (雲上(くもがみ))
2014-09-02 16:16:05
さすけさんの励ましのおかげで、ブログ上で講演会報告を最後まで行う事ができました。
今わたしにできることは、手持ちの機材で星が見えていたら撮影する、
それをブログに載せてみなさんに見てもらう事くらいしかできないのですが・・。

今後は星(宇宙)が好きでブログ訪問される人にも取っ付きやすいような記事も掲載していきたいと思います。
返信する
おりおんショット (さすけ)
2014-09-02 18:35:15
申し訳ありません。
「おりおんショット」ってなんでしょうか?
ブログ内検索したりしてみたんですが良くわかりません。

「OrionSSAG ガイドスコープGS-60S」に関係ありますか?
返信する
関係ありません (雲上(くもがみ))
2014-09-02 20:26:38
さすけさん 考えすぎでしたね。
わたしのブログにも時々コメントをいただいている”おりおん”さんが、
自分の天体写真ブログに撮影中の情景も毎回載せたことから、
それがいつの間にかブログ仲間に「おりおんショット」と呼ばれるようになりました。
わたしも真似をして、時々は天体写真撮影中の写真も載せるようになったものです。
返信する
Unknown (おりおん)
2014-09-02 20:50:52
楽しく拝見させていただきました。いやー、濃厚な内容でした。
2ヶ月以上かけて作成されたのもうなずけますよ。
ほんと、お疲れさまでした。
この目で講演を拝聴したかったですよ。
善兵衛ランド天文台で講演することがあれば、真似させていただきます(笑)
でも、私の作品は撮影対象の幅が狭いからなぁ。銀河系内ばっかりで(笑)

「おりおんショット」たしかに検索しても出ませんね(笑)
まだまだ頑張らないとダメってことですね(笑)
返信する
Wikipediaにはまだ (雲上(くもがみ))
2014-09-02 21:23:07
おりおんさん 「おりおんショット」 たしかにWikipediaにはまだ出てきませんが、記事検索には出てきますよ。

撮影対象の幅は、持っている機材の数の違いかも。
中古がほとんどとは言え、f17mm~f1,500mmまでありますから。(笑)
講演の機会がありましたら参考にしていただければ幸いです。
返信する
岸和田のおりおんさん (さすけ)
2014-09-02 22:44:57
「おりおんショット」の意味、教えて頂いてありがとうございました。
「なんか機材も一緒に映ってるな~」とは思っていたのですが。
惜しかった(^。^)です。
おりおんさんのブログも素敵ですね~。
ただ、雲上ブログを1位にするためなかなか見れません。ごめんなさい。
ところで、おりおんさんのブログ、星ナビ9月号の90ページに紹介されていますね。雲上さんのも紹介して欲しいな~。
返信する
実は・・ (雲上(くもがみ))
2014-09-02 23:33:01
さすけさん 実はまだ発売前ですが、星ナビ10月号におりおんさんのご紹介で
載る予定になっております。
返信する
Unknown (テナー)
2014-09-02 23:41:39
お疲れ様でした・・・・が適切な言葉かわかりませんが
積み上げた濃厚な経験と資料の集大成的な大仕事、やはりお疲れ様です。

また日常の撮影に戻り磨きのかかった画像を見せて下さい。
それにしても綺麗な画像ばかり、身近なお手本として参考にさせて頂きます。
返信する
今後は心機一転・・ (雲上(くもがみ))
2014-09-03 06:58:35
テナーさん おはようございます。
今回ブログ記事の作成は元資料があったので楽だったのですが、
これまでの撮った主だった画像を一気にお見せした訳で、今後は心機一転・・、といきたいのですが・・。
あまりに晴れないのでついポチッとしてしまいました。
(何をポチッたかは別途ブログで報告)
返信する

コメントを投稿

天体写真よろず話」カテゴリの最新記事