雲の上には宇宙(そら)

 雪国越後にて、30年ぶりに天体写真に再チャレンジ!

サンニッパ・ヨンニッパ

2013年01月11日 | 機材
サンニッパヨンニッパがレンズの事だとわかる人はそれなりのマニアと
お見受けします。
それぞれ300mmF2.8400mmF2.8の大口径の望遠レンズで一般的には
超高級レンズと言われています。(Canonでは400mmは超望遠レンズに分類)
たとえばCanonの現行レンズの価格は
●EF300mmF2.8・・・・¥750,000- ●EF400mmF2.8・・・・¥1,250,000-
価格だけでなく、光学特性も信じられないくらいの超高性能です。

去年COOLED 60Dを購入した事により、こづかいが1年間、月5千円に減額されたわたしが
サンニッパも、ヨンニッパも持っているっていったら信じられないでしょ?

ただし、現行機種では無く、フイルム時代のCanonNFDレンズです。
NFD300mmF2.8

NFD400mmF2.8・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(資料はキャノンカメラミュージアムから)
(NFD400mmのレンズ構成は不明ですが、最前面にレンズ保護用平面ガラスが2枚あるそうです。NFD300mmは1枚。)

30年以上も前の販売価格はそれぞれ47万円、74万円もします。(今の価格になおすと、いったいいくら・・?)
既に蛍石(フローライト)UDレンズが使用されており、400mmレンズにいたっては「当時世界で最も明るいレンズ・・」と
書かれています。
これらのレンズは昔から持っていたのでは無く、天体写真を始めてから中古を見つけて購入したものです。
NFD300mmF2.8・・・¥80,325-(2008.10購入) NFD400mmF2.8・・・¥111,111-(2012.7購入) 
中古でもそれなりの値段ですが発売当時の価格を考えると、見つけた時はつい衝動買いしてしまいました。

そんなフィルム時代のレンズ、使えるの?
そのままではレンズマウントが違っているので使えません。
そこでわたしは光映舎の『キャノンFDレンズ用アダプタ-EOS D』(\23,100)を購入して、
その都度300mmと400mmに付け替えてEOSカメラに接続しています。

むろん、高精細デジタルに対応した現行レンズの性能には及びませんが、実際に天体写真の撮影に使ってみて、
購入価格以上の性能はあると考えています。

最初、NFD300mmレンズを購入したとき、大口径だったため「バケツ」レンズ と呼んでいましたが、去年購入した
NFD400mmは更に2回りも大きく感じられ、さしずめ「ドラムカン」レンズ とでも呼べそうです。(カメラはCOOLED 60D)

NFD400mmF2.8のレンズ口径は143mm!(タカハシのTOA-130を上回っています。)
ほんとはこの大口径をそのまま生かして、開放で使用したいのですが明るい星で”にじみ”が出るため、
NFD300mmレンズと同様、手製の絞りを作成しF4相当で使用しています。(ほんとに、もったいない!)


両レンズ共、それぞれ「手製のF4絞り」に加えて「露吸収フード」も作成し、レンズ面の結露はほとんどありません。
(NFD400mm用の「露吸収フード」はもう少し手を加えて、紙のヒダを増やそうと考えています。)

赤道儀への搭載はR200SS反射鏡筒と同様にアリ溝に固定します。
NFD300mmレンズは、金物板にレンズ一体の三脚固定金物とアリガタをねじ止め固定。
NFD400mmの方はレンズ一体の三脚固定金物の幅が偶然アリ溝の幅と合っていたため、アルミテープで補強の上、
直接アリ溝に固定しています。
「ドラムカン」レンズは余りに頭が重くアンバランスのため、バランスウェイト(0.5k×3)をタイラップで縛りつけてあります。
その結果、重量は約 8kg(カメラ込み) 口径20センチのR200SSと変わらない重さになってしまいました。

(左がNFD300mm、右がNFD400mm)

これ以降は、各レンズの性能を実際に撮影した画像で比較してみます。
なぜ、絞り開放(F2.8)で使わないのか?
 NFD300mmレンズで比較してみます。 (左が 絞り開放、 右は 手製絞りF4相当)


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・上の画像の左側中段部分を拡大すると。

*露光時間など撮影条件は異なりますが、「手製絞りF4」により星像のゆがみ青にじみが改善されています。

どの程度の画像が得られるのか?
ちょっと酷ですが、20センチのR200SS鏡筒(f=800mmF4)で撮影したものと比較してみます。
VixenR200SS(f=800mF4)
NFD400mmF2.8(開放)
NFD300mmF2.8(手製絞りF4)
”ペリカン”のたてがみ付近の細い切り込みもよく写っています。
えっ、思っていたほどの画質じゃないですって?
でも、R200SSはフル画面だけど、
 400mm、300mmは全体の一部を拡大して見せているんですよ!
 

(左 NFD400mm 、右 NFD300mm)

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今回も目一杯大きい画像で記事作成しました。

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