（仕事のデザイン）
仕事をする上でデザインは重要です。ここで言う「デザイン」は、
物の外形をデッサンすることではありません。
物事の本質をとらえ、最適な形を考え、それを実現していくような取り組み。
何も考えずに、言われたことを言われたとおりにするだけならば、
アルバイトを雇えば足ります。
「一生懸命にやる」だけでは、良いこととは限りません。
無駄なことや、求められている成果と反対の効果をもたらす作業に
いくら一生懸命取り組んでも、それはマイナス。
「求められている成果」を正しく定義することから仕事が始まります。
そして、その成果を達成するには、使用可能な資源（時間・予算・人手など）を使い、
いかに効率的に達成するかを考えることが仕事です。
場当たり的に、仕事に追いまくられていては、
「なぜこんなに忙しいのに成果が出ないのか？」となってしまいます。
仕事を取り巻く環境は、絶えず変化します。
将来にわたって、どのように対応していったらよいのか、
それを考えることが仕事をする戦略になります。
ここまでやって正社員としての戦力になります。
自分の仕事の置かれた状況を分析し、将来の変化を読み、
その上でどのような形になっていることが望ましいのか理想の状態を考え、
それを目指して日々改革していく、これが仕事のデザインです。
仕事に追われる立場でなく、仕事をデザインすることで、
自分が主役になれます。
（デザインの手順）
デザインの一番初めの作業は、大事なものの見極めと、無駄なものの排除。
何が重要なのかを突き詰めて考えることで課題や目標の本質が見えてきます。
正しい現状認識が全ての基礎となります。
次は、
残った大切なものをどのように組み合わせるのが一番効果的かを考えます。
仕事の構造や手段、手順を考えることがデザイン作業の後半部です。
この時に、本当は必要だけれども、欠けているものに気づくこともあります。
最後は、
「デザイン」を実現させるための物語を描くこと。
つまり工程表である「シナリオ」を作成し、実行できるようにします。
（公務員と政治家の仕事は地域デザイン）
自治体の首長や議員は、一番デザイン力が求められる職業です。
地域の将来の姿を構想し、それを達成するためには、どのように準備し
取り組んでいかなければならないのかを考え、提示します。
もちろん、自治体職員にとっても
デザイン力は仕事をする上で最も必要な能力の一つです。
公務員として「デザイン」を意識して主体的に仕事に取り組むのか。
逆に、「大過なく」を座右の銘にして、言われたことを、
決められたとおりにこなして定年を待つのか。
意識するとしないとでは、自分の能力や仕事の質がまったく変わります。
ポイントは「何を考えるべきなのか」を考えること。
（デザインのテクニック）
「佐藤可士和の超整理術」から。
１章 （本質を捉えなければ、いい結果は生み出せない）
２章 すべては整理から始まる
３章 「空間」の整理術 プライオリティをつける
４章 レベル２「情報」の整理術 独自の視点を導入する
５章 レベル３「思考」の整理術 思考を情報化する
６章 整理術は、新しいアイデアの扉を開く
・最大のポイントは視点をみつけること
・答えは必ず、目の前にある！
（その前提は正しいか？）
知らないうちに、環境が変化していることがあります。
それに気づかず(あるいは無視して)、
前例踏襲を続けることは組織にとってマイナスです。
「その前提は、今でも、あるいは、これからも通用するのか？」
と疑って思考できる力が必要です。
「佐藤可士和のクリエイティブシンキング」から。
第１章
・その前提は正しいか？ （疑うことがクリエイティブの出発点）
・人の話を聞く （相手の本意を引き出す問診力）
・悩んだら気持ちを書いてみよう （自分の気持ちを整理する）
・見立ての習慣、身につけよう （比喩することで本質が伝わる）
・自分の仕事を描いてみる （言葉より伝わるビジュアルの力）
・記憶の検索エンジン （気になることにタグをつける）
・心をつかむプレゼンテーション （説得よりも共感を）
Ｐ．Ｓ．
昨日の街頭演説は羽黒町の「鳥よし」前交差点。
今朝は、除ヶ町の高橋工務店さん前の交差点でした。
