1月21日のブログ「みなかみ町 元気です」でご紹介した
町観光協会職員の施井(し・い)真希子さんが、
1月25日付け、日経新聞でも紹介されていました。
記事のタイトルは「『よそ者』眠る地域資源発掘」。
対馬や北海道旭川市などに飛び込んだよそ者の若者たちが
地元の人が気づかない地域の魅力を発見し、
地域を活性化しています。
記事によれば、みなかみ町の施井(しい)真希子さんは、
以前は、あのプロクター・アンド・ギャンブル(P&G)のマーケティング部門で
活躍されていたそうです。
P&G(ピー・アンド・ジー)社は、
日本ではなじみが薄いですが、
洗剤や化粧品などの一般消費財を製造販売する企業で、
その分野では世界一の企業です。
ウイキによれば、世界180カ国以上で事業展開し、
収益性の非常に優れた企業であり、
マーケティングに極めて力を入れる企業として知られます。
ビジネス誌フォーチュンにて、
「社員の能力」が業種を超えて世界ランキング第1位に選ばれました。
人材輩出企業としても評価が高いそうです。
P&Gのブランド戦略は、MBA(経営修士)の
ケーススタディとしてよく取り上げられます。
日経新聞の記事によれば、
施井さんは、年間400~500万人くらい
観光客を集めたいと、PR戦略の立案を練っています。
P&G時代と同様に
客観的なデータ分析を重視します。
首都圏の消費者にアンケートし、関心が高いイベントやスポットに
的を絞った広告宣伝を仕掛けます。
利根川減流域のみなかみ町には
たくさんのダムがあります。
重力式コンクリートダムの藤原ダム、
アーチ式コンクリートダムの矢木沢ダム、
ロックフィルダムの奈良俣ダムなど。
地元でもなじみの薄かった
ダムを巡るツアーは毎回ほぼ満員。
地域に寄り添いつつ、
よそ者の客観的な目線で、
地域活性化のキーパーソンになっています。
すごいですね~。
おっと、他人事ではありませんよ。
地域に寄り添い、客観的なデータを分析し、
地域の魅力を掘り起こし、
地域を活性化するのは、もし、あなたが地方公務員だったら、
まさにあなたの仕事です。
日頃、意識して取り組まれているでしょうか。
データを読むための本をご紹介します。
「経営のための直感的統計学」 吉田耕作(日経BP・2200円+税)
これは数学が平均点以下の
文系のヒト向けに書かれた統計の本です。
この本によれば、
統計学とは、ビジネスの現況把握のために、
色々な現実のデータを集めて、
代表値やばらつきを計算することにより、
その調査対象の全体像を得るための手法。
「現状把握は、ほとんどの場合において、
データを取ることによってのみ可能」である。
極言するならば、
「現実はデータをとるまでは存在しないのと同じ」である。
データを取ったら次は分析です。
「問題解決プロフェッショナル」齋藤嘉則(ダイヤモンド社・2447円)
様々な問題に対し、
決められた時間内に解決策を提示する。
常に、ヒト・モノ・カネ・情報・時間の制約の中で、
考え抜くための基本スキルの紹介です。
・2つの思考。
ゼロベース思考と、仮説思考。
・2つの技術。
MECE(ミッシー)と、ロジックツリー。
・1つのプロセス。
ソリューションシステム。 などなど。
解決方法は知っていても、
真の原因がわからなければ役に立ちません。そこで、
「問題発見プロフェッショナル」齋藤嘉則(ダイヤモンド社・2400円+税)
一見して考えられる原因は、
表面的なものです。対処療法にしかなりません。
真の原因とは見えにくいものなのです。
本当の原因が見つかれば、
問題は半分以上解決したようなものです。
・問題発見力が問題解決のクオリティを決定する
筋の良い解決策は、適格な問題設定から。
問題発見ができない4つの理由。
・戦略的問題発見の構想力を高める。
「あるべき姿」を構想する戦略的問題発見力
問題発見の4P
・問題発見分析編
仮説思考と分析力は車の両輪 などなど。
行政だけで独り相撲しても、
地域の課題は解決できません。そこで、
「コミュニティデザイン―人がつながるしくみをつくる」
山崎 亮 (学芸出版社)1,890円
地域の課題を地域に住む人たちが解決するための
コミュニティデザインに携わる。
まちづくりのワークショップ、住民参加型の総合計画づくり、
建築やランドスケープのデザインなどに関するプロジェクトを紹介しています。
多様なメンバーによる会議を
うまく進めるために、
「問題解決ファシリテーター」堀公俊(東洋経済新報社・2200円+税)
人との協働・コミュニケーション技術を磨きましょう。
会議においてファシリテーターは、
参加者の意見ではなく、プロセスをコントロールすることにより、
意思決定の質を上げます。
そしてメンバーに学習を促進し、
組織の成長を促していく。
あらゆる問題解決に欠かせないコミュニケーション技術、
それがファシリテーションです。
もちろん、施井さんが御専門の
「マーケティング」は、行政にとっても、政治にとっても
最重要な分野の一つと私は考えています。
そのため私のブログでも、左側のカテゴリーに
わざわざ「マーケティング」を設けています。
マーケティングに関しては、
入門書から、コトラーまで、ぜひ読んでください。
マーケティングの考え方を、知れば知るほど
仕事がより面白くなること請け合いです。
このように公務員の方が役立つ本や考え方を
並べてみると、公務員試験はあまり役に立っていないような気がします。
一次の筆記試験では、法律に関する問題が多いですが、
そんなものは、本を見れば書いてあるし、
インターネットでも直ぐに参照できます。
暗記している必要はありません。
それよりも大事なのは、
現状からデータを取り、分析し、原因を探り
関係者と協力して、解決策を実行する力です。
こう考えると、私が挙げた本の内容を
公務員採用試験の出題範囲に定め、
その分野を勉強してもらい、高得点の受験者を採用すれば、
初めから活躍が期待できます。
自治体の首長さん、採用担当者のかた、
いかがでしょうか?
町観光協会職員の施井(し・い)真希子さんが、
1月25日付け、日経新聞でも紹介されていました。
記事のタイトルは「『よそ者』眠る地域資源発掘」。
対馬や北海道旭川市などに飛び込んだよそ者の若者たちが
地元の人が気づかない地域の魅力を発見し、
地域を活性化しています。
記事によれば、みなかみ町の施井(しい)真希子さんは、
以前は、あのプロクター・アンド・ギャンブル(P&G)のマーケティング部門で
活躍されていたそうです。
P&G(ピー・アンド・ジー)社は、
日本ではなじみが薄いですが、
洗剤や化粧品などの一般消費財を製造販売する企業で、
その分野では世界一の企業です。
ウイキによれば、世界180カ国以上で事業展開し、
収益性の非常に優れた企業であり、
マーケティングに極めて力を入れる企業として知られます。
ビジネス誌フォーチュンにて、
「社員の能力」が業種を超えて世界ランキング第1位に選ばれました。
人材輩出企業としても評価が高いそうです。
P&Gのブランド戦略は、MBA(経営修士)の
ケーススタディとしてよく取り上げられます。
日経新聞の記事によれば、
施井さんは、年間400~500万人くらい
観光客を集めたいと、PR戦略の立案を練っています。
P&G時代と同様に
客観的なデータ分析を重視します。
首都圏の消費者にアンケートし、関心が高いイベントやスポットに
的を絞った広告宣伝を仕掛けます。
利根川減流域のみなかみ町には
たくさんのダムがあります。
重力式コンクリートダムの藤原ダム、
アーチ式コンクリートダムの矢木沢ダム、
ロックフィルダムの奈良俣ダムなど。
地元でもなじみの薄かった
ダムを巡るツアーは毎回ほぼ満員。
地域に寄り添いつつ、
よそ者の客観的な目線で、
地域活性化のキーパーソンになっています。
すごいですね~。
おっと、他人事ではありませんよ。
地域に寄り添い、客観的なデータを分析し、
地域の魅力を掘り起こし、
地域を活性化するのは、もし、あなたが地方公務員だったら、
まさにあなたの仕事です。
日頃、意識して取り組まれているでしょうか。
データを読むための本をご紹介します。
「経営のための直感的統計学」 吉田耕作(日経BP・2200円+税)
これは数学が平均点以下の
文系のヒト向けに書かれた統計の本です。
この本によれば、
統計学とは、ビジネスの現況把握のために、
色々な現実のデータを集めて、
代表値やばらつきを計算することにより、
その調査対象の全体像を得るための手法。
「現状把握は、ほとんどの場合において、
データを取ることによってのみ可能」である。
極言するならば、
「現実はデータをとるまでは存在しないのと同じ」である。
データを取ったら次は分析です。
「問題解決プロフェッショナル」齋藤嘉則(ダイヤモンド社・2447円)
様々な問題に対し、
決められた時間内に解決策を提示する。
常に、ヒト・モノ・カネ・情報・時間の制約の中で、
考え抜くための基本スキルの紹介です。
・2つの思考。
ゼロベース思考と、仮説思考。
・2つの技術。
MECE(ミッシー)と、ロジックツリー。
・1つのプロセス。
ソリューションシステム。 などなど。
解決方法は知っていても、
真の原因がわからなければ役に立ちません。そこで、
「問題発見プロフェッショナル」齋藤嘉則(ダイヤモンド社・2400円+税)
一見して考えられる原因は、
表面的なものです。対処療法にしかなりません。
真の原因とは見えにくいものなのです。
本当の原因が見つかれば、
問題は半分以上解決したようなものです。
・問題発見力が問題解決のクオリティを決定する
筋の良い解決策は、適格な問題設定から。
問題発見ができない4つの理由。
・戦略的問題発見の構想力を高める。
「あるべき姿」を構想する戦略的問題発見力
問題発見の4P
・問題発見分析編
仮説思考と分析力は車の両輪 などなど。
行政だけで独り相撲しても、
地域の課題は解決できません。そこで、
「コミュニティデザイン―人がつながるしくみをつくる」
山崎 亮 (学芸出版社)1,890円
地域の課題を地域に住む人たちが解決するための
コミュニティデザインに携わる。
まちづくりのワークショップ、住民参加型の総合計画づくり、
建築やランドスケープのデザインなどに関するプロジェクトを紹介しています。
多様なメンバーによる会議を
うまく進めるために、
「問題解決ファシリテーター」堀公俊(東洋経済新報社・2200円+税)
人との協働・コミュニケーション技術を磨きましょう。
会議においてファシリテーターは、
参加者の意見ではなく、プロセスをコントロールすることにより、
意思決定の質を上げます。
そしてメンバーに学習を促進し、
組織の成長を促していく。
あらゆる問題解決に欠かせないコミュニケーション技術、
それがファシリテーションです。
もちろん、施井さんが御専門の
「マーケティング」は、行政にとっても、政治にとっても
最重要な分野の一つと私は考えています。
そのため私のブログでも、左側のカテゴリーに
わざわざ「マーケティング」を設けています。
マーケティングに関しては、
入門書から、コトラーまで、ぜひ読んでください。
マーケティングの考え方を、知れば知るほど
仕事がより面白くなること請け合いです。
このように公務員の方が役立つ本や考え方を
並べてみると、公務員試験はあまり役に立っていないような気がします。
一次の筆記試験では、法律に関する問題が多いですが、
そんなものは、本を見れば書いてあるし、
インターネットでも直ぐに参照できます。
暗記している必要はありません。
それよりも大事なのは、
現状からデータを取り、分析し、原因を探り
関係者と協力して、解決策を実行する力です。
こう考えると、私が挙げた本の内容を
公務員採用試験の出題範囲に定め、
その分野を勉強してもらい、高得点の受験者を採用すれば、
初めから活躍が期待できます。
自治体の首長さん、採用担当者のかた、
いかがでしょうか?