伊勢崎市議会議員 多田稔(ただ みのる)の明日へのブログ

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「日常性への埋没」からの脱却

2007-05-20 17:12:27 | Weblog
現在私は、県立病院に勤務しており、
仕事で使うメールの署名に、
「『日常性への埋没』からの脱却」
というキャッチフレーズをつけています。

この言葉は、私のオリジナルでなく、
日本一の赤字公立病院だった坂出市立病院を、
日本一の公立病院へと再建された、
塩谷泰一さんの言葉です。

塩谷さんは、
『日常性への埋没』こそが、
病院低迷の元凶だったと、
著書や講演で指摘されています。

私はこの言葉は、公立病院に限らず、
公務員一般にも、広く当てはまるのではないかと思い、
大変共感しておりますので、
座右の銘にしています。

以下、塩谷氏の言葉です。

日常性への埋没が病院をつぶす
このように、旧態依然とした日常業務に
何の疑問も抱かない、
「日常性への埋没」こそが、
病院低迷の元凶だった。

10年、20年とつづけてきた仕事のやり方に
何の疑問も抱かない。
周囲の医療環境や住民のニーズ、
医療に対する時代の要請が変わろうとも我関せず。
どっぷりと安住の世界に浸っていた。

労働組合は、権利をしっかりと主張する一方で、
やって当たり前の義務を果たそうとしない。

そういう「日常性への埋没」から脱却させるために、
私がやったことは唯一、
それまでの病院そのものの、
あるいは、職員の価値観の“全面否定”であった。

彼らの仕事ぶりを全面否定して、
「もっと仕事のやりがいと生きがいを感じられ、
患者や家族から喜ばれる、
そういう医療の世界があるのだ!」
ということを教えることから始まった。

(引用、ここまで)

「『日常性への埋没』からの脱却」の意味は、

 「一生懸命やっている」ことを隠れ蓑にして、
 仕事の本質に目を向けず、
 なんら改善を行ってこなかったのではないか、

という指摘のニュアンスもあるようです。
言葉の背景については、
上記リンクの塩谷氏講演記録をご覧ください。

「医療」や「病院」ということばを、
「公務員」や「お役所」などに置き換えても通用しそうです。

つくづく、
これまでの行政には、「経営」がなかったんだなぁと、
考えさせられます。

公立病院関係者だけでなく、お役所の改善にとても参考になる
本をご紹介しましょう。
 塩谷泰一「病院変わらなきゃマニュアル」
 武弘道「こうしたら病院はよくなった」

このお二方の著書は、私が県立病院へ異動内示が出たとき、
行政経営フォーラム仲間の、
伊関友伸さんから教えていただきました。

伊関さんは、現在城西大学の准教授で、
日本の自治体病院再建の第一人者です。
病院関係者は、
伊関さんのブログ必見です。


P.S.
きょう自宅のモニター買い換えました。
中古・17インチ・BUFFALO・15,999円でした。
枠が黒だと画面が見やすいです。
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