昨日の夜の五人による飲み会では、本当に興味深い話がぽんぽんと飛び出しました。
メンツを見る限り、ある特定のテーマのパネルディスカッションにしてもおかしくないくらいの人たちの集まりでした。
そして、さらにそんなおじさんたちが酔っ払って話をするのですから、それぞれが持っている経験や知識、哲学が互いにインスピレーションを湧き起こして、とても心地よい雰囲気でした。
そんな話題の中から、「ルールが変わる」というお話し。
アウトドアや観光の世界には、様々な慣習やルールがあります。それらはなかなか変わらなかったり、またある種のきっかけによって変わるものです。
「僕がもう20年以上も前に、ニセコの尻別川にカヌーを出して漕ぎ出したことがあったんですが、そのときは川岸の釣り客たちから『邪魔だ-!』と石を投げられたものですよ」とアウトドアライターの方が言いました。
「本当ですか?」
「ええ、それが今では石を投げられるなんてことはありませんね。それはオーストラリアの人たちがニセコに入ってきて、カヌーやラフティングが当たり前にやられるようになったからですよ」
「ロス・フィンドレ-君の功績ですね」
「彼はそういう意味でルールを変えた先達の一人としての功績がありますが、僕はその背景には、外国人がやることにはあまり文句は言わない、という日本人的な価値感があるのじゃないかと思っているんです(笑)」
「日本人は外圧には弱い、と言うことですね」
何かルールを変えようと思ったら、外国人の力を使うと言うことは現実的なのかも知れません。
石を投げて追い出そうとするのは論外ですが、議論や対話をしてみんなでルールを定めるという心構えが日本にはちょっと不足しているのは残念ですが。
◆ ◆ ◆
「先程、石を投げられたと言われましたが、例えば釣りとカヌーが共存するためにはどういうルールがあるのですか?」
「海外なんかだと、朝と夕方の三時間は釣りの時間、日中はカヌーの時間という了解ができているところがあります。そもそもカヌーをやって楽しい季節は、朝夕しか釣れないんですよ。だからそういう互いの合理的な時間配分ができれば共存はちゃんとできるのだと思いますよ」
そろそろ寒くなりかけのこの季節になって、やっぱりドライでの釣りに走り回っている私ですが、この季節からは日中の気温が上がる時間帯でないと釣れなくなってきます。
でもこの季節ならカヌーをやるような大きな川に釣り人が鈴なりということもありません。
様々な利害のぶつかりあうところも智恵と対話で共存を図って行きたいですね。
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