恋、ときどき晴れ

主に『吉祥寺恋色デイズ』の茶倉譲二の妄想小説

話数が多くなった小説は順次、インデックスにまとめてます。

ハルくんの独り言(本編13話)~その2

2015-10-13 08:08:11 | 吉祥寺恋色デイズ 種村春樹

ハルくんルート本編をハルくん目線から妄想してみた。
o(〃^▽^〃)o

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種村春樹
身長:177cm 体重:60kg 血液型:A型 特技:勉強・空手 性格:明るいしっかりもの。 優しくて明るい爽やか少年。小さなころからしっかりもので泣いているとお花をくれた思い出がある。
4月25日生まれ

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ハルくんの独り言(本編13話)~その2

待ち合わせ場所には10分前に到着した。

佐々木はまだ来ていない。


よく晴れた休日だからだろう。

井の頭公園はかなりの人出だ。

俺は佐々木が来るであろう方向を必死で探している。


人混みの間に佐々木の姿が見えた。


春樹「佐々木、こっち」


俺が手を振ると佐々木が小走りに駆け寄って来た。


百花「あ、ハルくん。ごめん、待たせちゃった?」

春樹「ううん。来てくれて、ありがと」

間近に佐々木の顔を見た途端、胸がドキドキした。


百花「…私も、話したいことがあったから…」


佐々木はちょっと恥ずかしそうに下を向いた。

ちょっと……こんなところでは話せないよな…。


春樹「ちょっと場所移動しようか? ここ、人が多いし」


2人で歩き出すと、佐々木は物珍しそうにキョロキョロしている。

佐々木にとっては井の頭公園は久しぶりでとても懐かしいらしい。


春樹「そっか。じゃあ、ちょっとぶらぶら歩こっか」


佐々木が子供みたいに目を輝かせた。


百花「あ、スワンボートだ! 懐かしい!」

春樹「じゃあ、ボートに乗る? せっかく来たんだし」

百花「うん、乗ってみたい!」



ボート乗り場に佐々木と並んだ。

あまり人はいないから、そう待たずに乗れそうだ。

ん? 佐々木の顔が少し強張っている。


春樹「佐々木? 何かあった?」

百花「ううん、何でもない…」


色々話しかけてみたが、何だか佐々木はうわの空だ。


ボートに乗ってからも、やっぱり元気がない…。


春樹「佐々木、奥に座って。俺がこぐから、足伸ばしてていいよ」

佐々木「うん…」


(佐々木…どうしたんだろう。やっぱり昨日のことが尾を引いているのかな…)


春樹「…元気ないね。やっぱり、昨日のこと気にしてる?」

百花「それもあるけど…」

春樹 「じゃあ、他にも理由があんの?」

百花「ボートが…」

(え? ボート?)

問いただしてみると、佐々木はぼつぼつと理由を話してくれた。


井の頭公園のボートには有名なジンクスがあって、スワンボートにカップルで乗ると別れてしまう、とかいうものだった。

佐々木はしょんぼりと言う。


百花「…私達、ボートに乗っちゃったね…」

俺はあっけにとられた。


春樹「そんなこと気にしてたの?」

百花「そんなことって…」

春樹「だって、そもそも俺達、恋人同士じゃないだろ」


なんとかしょんぼりした佐々木を慰めたい。

佐々木を笑顔にしたい。

俺はボートのジンクスなんて気にしなくていいよと、一生懸命話しかけた。


その3へつづく




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