こころとからだがかたちんば

YMOエイジに愛を込めて。

2012年5月8日 火曜日 - 「九段下ビル」 2011年12月30日 / 2012年5月4日 -

2012-05-08 22:31:30 | 想い出かたちんば
中学2年の後半から3年生を通して、神保町にある塾に通っていた。
2人の親に挟まれて、もんもんとしつつ・やむなく「通わされた」塾は多かったが、唯一と言っていいほど、ここだけは先生も仲間も好きで、通うのが楽しみだった。

大学生3人(友人2人+「たぶん」片方の彼女)が、靖国通り・専修大の交差点のビルの一室で教えていた、小さな塾。

2人の先生は、まるで兄貴分みたいに、とても身近で親身な人だった。
また、ここでは普段交流の無い、ヨソの九段中学らの同級生と出会い・友だちになった。

ひたすら、放浪し、街の風に漂っていた者が、居場所を見つけた感じがあった。
家でも学校でもない、貴重な第三の空間。
十数人程度での、なごんだ授業。
ツッパリもいれば、可愛い女の子もいて・・・気の良い人が多かった。

その塾に通うのに、自分は九段会館付近の東西線・九段下駅出口から、外に出ていた。
(当時、都営新宿線はあっただろうか?)

そして、神保町に向かっててくてく・・・靖国通りをよく歩いた。
歩くと、俎橋(まないたばし)という風情ある橋を渡る。
(夏にセミが鳴く中、ギラギラとアスファルトに光が反射する中、橋を渡ったシーンが思い出される。)

橋の上には首都高速。
その高速をくぐると、向かって左側に古い歴史的建物「九段下ビル」が現れた。
昭和二年に建てられた建物。

当時は、カメラなど持っていなかったから、写真には納めることなく、ただ歩いて・見る。
それだけを楽しんだ。

***

・・・・あの地点から30年。
2011年末のハブ噛み師匠・MZ師との歩き旅。
本郷の宿で一泊二日の、昨年最後の集まり。
御茶ノ水で待ち合わせ、駿河台を下り、神保町を通って、靖国神社に向かう途中。

いつもの通り現れた「九段下ビル」。

この年末12月30日の眺望は、「九段下ビル」解体決定後の残り時間無き中。
これが、長年見てきた「九段下ビル」への最後のあいさつの日となった。

この休みに、雨の中歩くと、えぐられるように更地と化していた。
「九段下ビル」も約85年の歴史に幕を下ろした。

***

■2011年12月30日撮影






















■2012年5月4日撮影



コメント (4)
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