奈良ホテルは、
明治42年、主に外国からの賓客をお迎えする ことを目的に建てられたホテルだそうです。
100年以上経っても色あせることなく、創業時を彷彿とさせる
重厚で華麗なホテルです。
客室。
屋根にはシビがのっかっています。
火災除けのまじないだそうです。
玄関を入ったところは吹き抜けになっています。
釣燈籠を模した珍しい和風シャンデリアが格天井からぶら下がっています。
オードリー・ヘップバーンがこのシャンデリアをバックに家族写真を撮ったそうです。
外国の方は、この吹き抜けのコーナーが特にお気に召すようです。
ロビー「桜の間」 から見る紅葉。
ロビーには由緒ありげな時計がありました。
今上天皇が即位された時に、お祝いの意を込めて設置された時計だそうです。
15分ごとに美しい音色が奏でられ、両陛下もお聞きになられたそうです。
ロビーに置いてあるこちらのピアノも何やら由緒ありげですね。
大正11年にアインシュタイン博士が滞在されたときにこのピアノを弾かれたそうです。
すごい人たちがこのホテルを利用されているようです。
昭和6年にはリンドバーグ、昭和11年にはチャップリン、昭和11年にはヘレンケラーetc
多くのVIPが歩かれた階段。
階段の擬宝珠はもともと金属製だったそうですが、戦時中に供出し、
その代用品である、赤膚焼の擬宝珠が現在も使われているそうです。
歴史を感じる擬宝珠です。
この角を右に曲がると客室が並んでいます。
客室入口のドアは背が高く、まるでどこかのお役所の雰囲気です。
昔は「朝食の用意が出来ましたよ~」
の合図はこの銅鑼でしていたそうです。
戦時中、空襲警報が鳴ったときは、この銅鑼も鳴らして防空壕への
誘導にも使ったそうです。
ホテルの廊下から見る若草山。
昔ホテルで植えた木が成長し、今では視界を遮るようになってきた由。
昔は若草山の全貌が見渡せたようです。
庭からティーラウンジを見る。
庭の片隅に由緒ありげな松がありました。
乃木将軍お手植えの松、とあります。
明治44年、大阪で行われた師団対抗演習に参加された時宿泊され、
記念にと将軍ご自身の手で植えられたものだそうです。
まさに歴史を感じるホテルでした。