自遊日記

定年後の備忘録

大金持ちの趣味・・・砧の手水鉢

2010-09-30 16:30:13 | 京都 街歩き


       これは江戸時代の豪商・淀屋辰五郎邸にあった手水鉢で、
         現在は「松花堂庭園」に保存されています。
        「砧の手水鉢」と呼ばれ大切に保存されています。


                さて、ここで問題です。
       淀屋辰五郎は、この手水鉢をどのように楽しんだのでしょうか?
             手水鉢の中に見える石ころがヒントです。



                 答えは・・・BGMです。

            辰五郎の屋敷は、洛南の男山の麓にありました。
       彼は、男山の中腹から樋を使って屋敷の手水鉢まで水を引き
    その落差を利用して、手水鉢の中で踊る石の音を楽しんだと言われています。
       この音が、洗濯に使う砧(きぬた)を打つ音とよく似ていた事から
          「砧の手水鉢」と名づけられたそうです。


          手水鉢の中の石ころを噴き上げるには、相当の水圧が必要だし
          落差を利用すると言っても、相当量の水が要ったと思われます。
     大切な水をこんな風に贅沢に使えたのも大金持ちならでは、ってところでしょうね。

       それにしても、朝から晩までゴロゴロゴロゴロ、BGMが流れている生活って
                   快適なんでしょうか?

        私のような貧乏人には、大金持ちのなさる事がちょっと理解できません。
           因みに、淀屋さんがどの程度の金持ちかと言いますと・・・
    わずか1年半で、遊興費をなんと1万貫(現在価値で約100億円)も使ったそうです。
                     恐れ入りました。


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2 コメント

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使い方 (ごん魔女)
2010-10-01 16:30:39
手水鉢をどのように使うか・・・
う~~ん口を漱ぎ手を洗う、またはトマトを冷やす(笑)くらいしか思いつきませんでした。
石ころを入れて音を楽しむのですね。
水琴窟のようにきれいな音色ではなくもっと大胆なシンフォニーですね。さすがに淀屋辰五郎さんのひらめきですね。一度聴いてみたいものです。
豪快な生きざま (kite)
2010-10-01 17:18:25
さすが天下の豪商、やる事が豪快ですね。
どんな音だったのか、私も聴いてみたいですね。
辰五郎は、金使いの方も派手だったため、町人のくせに生意気だ、と幕府に睨まれ、財産を没収されたた事もあるようです。その後許されて男山の麓に居を構え、その際にこんな手水鉢を設けたようです。
大阪の淀屋橋を造ったのも辰五郎さんですよね。波乱万丈の人生だったようですが、若くして亡くなっています。

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