天地わたるブログ

ほがらかに、おおらかに

桑の実から桑の葉へ

2017-07-09 06:10:30 | 俳句


桑の実を見る目つまむ手食らふ口>と、しつこい句を書いて始まった今年の桑の実摘み。
5月23日から摘むと同時に食べ続けてきた桑の実を今日食べ尽くす。6月13日から冷凍ものを解凍して食べてきたがついに終る。ありがとう、桑の実。ほんとうに頑張ってくれた。
桑の実を49日食べて初夏は真夏になっている。

桑の葉の照るに堪へゆく帰省かな 水原秋桜子
実が終って桑に葉が繁茂するようになってこの句を思った。葉ともつきあおうと先月、葉を採って一週間天日干しにした。
それを煎じて桑の葉茶としたところ、妻がひとくち飲んで「おいしい」という。
去年、ヤブカラシ茶を飲ませよとしたら茶碗が口へ行くかなり前から匂いに気づき「これはだめ」と拒否したのとはえらく違う。

これから9月にかけて桑の葉茶をつくって飲む。
前回、桑の葉を一枚一枚採って洗って干したが面倒であった。
桑の枝のまま干せばすごく楽。
むかし蚕に桑をやるとき父母が長い枝のままやっていたのを思い出した。蚕はそれをまさに蚕食し、枝のみとした。

いま養蚕が廃れ桑は俳人の趣味の逸品となってしまった。
それでもいい。桑の恩恵を受ける最後の一人になる。
桑さまさまの夏、「桑小僧」と俳号を変えようか。



自家製桑の葉茶
コメント
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