波紋

一人の人間をめぐって様々な人間関係が引き起こす波紋の様子を描いている

「閑話休題」

2021-03-26 10:33:40 | Weblog
嘗て「寅さん映画シリーズ」を見ていた時に、こんなシーンがあったのを思い出した。ある時、寅さんが旅に出る時に柴又の駅まで見送りについてきた甥っ子の満男が寅さんからお小遣いをもらい、嬉しそうだった。そしてその時「おじさん人間って何のために生きているんだろう」と突然聞いている。寅さんも突然の難しい問いかけに戸惑いながら「そりゃあ、生きていてあんな良い時があったなあ。またこんな楽しいことがったなあ、と思える時があるからじゃないのか」と答えている。一見寅さんらしい答えのように聞こえるが、実はこんなところに山田監督の独特な哲学が表れていて、自ら考えさせられたことがある。「人間は何のために生きるか?」この問題は永遠の問いであろう。誰もが一度はふと考えることかもしれない。私自身もこの年になって「自分は何のために生きてきたのだ折ろうか?」と自問自答することがある。確かに寅さんの答えも一理あるだろう。私自身も自分の人生を顧みるに「何のため?」と自問自答することがある。確かに「生きていてよかった。」と思う瞬間もあった。また「こんなに苦しんだり、悔やんだりしなければいけないのか」と思う時もあった。しかし今では何があっても「生かされている喜び」のうちに感謝しかない。私のような人間がこんなに長い間生かされ、喜び、悲しみを覚えながら生かされていることだけが幸せである。現在もまた、日々感謝のうちにある。そのことが嬉しい。
だから日々をささやかながら、できるだけ楽しみ、喜び、小さな幸せの中で生きることを願っている。

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