浜崎ヒカル交通館ブログ

浜崎ヒカルの独り言などを載せています。

女性専用車両について

2008年07月01日 19時23分51秒 | 公共交通
大都市圏の通勤電車で見かけるようになって久しい女性専用車両。
ここ最近、再び拡大の動きを見せている。
今年3月に開業したJR西日本のおおさか東線では、開業早々に、専用車が設定された。
さらに、名古屋では、地下鉄東山線で、朝ラッシュ時のみ設定されていた専用車が夕方に拡大された。
東京では、メトロ副都心線で、開業早々に導入されている。
今月は、7日から、阪急京都線で、従来の6300系に加え、対象列車が9300系(3扉オールクロスシート車両)にも拡大される。
また、札幌でも、市営地下鉄で実験導入が発表されている。
女性客をラッシュ時の車内犯罪から守るための策といわれてきたが、わたしは賛成できない。
痴漢などの車内犯罪対策といっているが、痴漢などの犯罪行為をする輩は、男性客全体から見ると、0.1パーセントもいないはずであり、少なくとも、99.9パーセント以上の男性客は、良識ある利用客である。
犯罪行為をする輩が誰かわからないからって、良識ある男性客をふくめて、一斉に乗車可能場所を限定したり、特定の車両から排除する発想は、男女平等の精神に反しているのはいうまでもないだろう。
また、女性専用車推進派には、男女共同参画推進のためには、ぜひ導入・拡大を進めるべきと言っているのがいるが、わたしは否定する。
真の男女共同参画を実現するためには、男女がお互い理解しあい、協力し合って、社会を築かなければならない。
しかし、不特定多数の男女が利用する公共の交通機関に、性別で、享受できるサービス内容に差をつけたり、男性という性別だけで犯罪者あるいは犯罪予備軍という差別・偏見の助長にもつながりかねない専用車両を導入することは、男女間の軋轢の拡大にもつながりかねないことが懸念される。
また、専用車が導入されている列車を見ていても、専用車だけ極端にがら空きで、隣接車両が極度に混雑しているうえ、専用車に乗らない女性客が多い(改札や階段などの位置の関係だとおもわれる)ので、痴漢対策にもなっているとはいいがたく、男性が痴漢冤罪に巻き込まれるのを防ぐ効果は全くないのはいうまでもないだろう。
専用車の推進派(某政党など)は、混雑や発生件数に関係なく、「専用車を導入するに越したことはない」「専用車は必要」など、専用車をいいこと尽くめのように言っているのがいるが、わたしは、大きな間違いだと思う。
専用車を導入しても、車内犯罪の件数が減少していない路線が多いこと、女性客の利用状況、マスコミが冤罪防止になると報じることがあるが冤罪防止の効果はないこと(女性を1人残らず締め出せば効果あるかもしれないが、そんなことこそ、とんでもないだろう)などから、推進派は、車内犯罪の減少を目指すための手段として止む無く専用車導入を選択したのではなく、専用車の導入・拡大そのものが目的になっているとしか思えない。
痴漢などは、許しがたい卑劣な犯罪行為であることは確かであるが、特定の車両から男性を締め出す方法で、根本的な解決につながるとは到底思えない。
専用車にたよらない、男女差別にならない方法で、車内犯罪及び冤罪事件を防ぐ方策を考えて欲しいと、わたしは思う。

浜崎ヒカルは、女性専用車の導入には反対です。
コメント
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